畜産物の需給動向

 3 豚肉 


▼消 費
14年度の推定出回り量は、合計で162万トン(4.6%)とやや増加
推定出回り量
 豚肉の推定出回り量は、近年ほぼ150万トン前後で推移していたが、14年度は1,620,453トン(4.6%)と輸入品の増加に押されて増加した。
そのうち国産品は867,870トン(0.3%)、輸入品は752,581(10.1%)となった(図13、P.88)。
 豚肉の消費構成割合は、家計消費が4割、加工仕向が3割、その他(業務用、外食等)が3割となっている(図14、P.67)。



家計消費

 豚肉の家計消費量は、10年度以降、景気の影響等から牛肉の家計消費が減少する中、相対的に安い豚肉に需要がシフトしているものとみられ、数量ベースでは増加傾向、金額ベースでは低下傾向にあった。14年度は、BSEによる牛肉の代替需要により前年をかなり上回って推移し、昨年度に引き続き5,241g/人(1.2%)とわずか増加した。また、金額ベースでは7,168円/人(1.5%)と昨年に引き続き上昇した(図15、P.66)。

食肉加工仕向肉量

 食肉の中で、豚肉は牛肉、鶏肉に比較し、ハム、ソーセージ等を中心により多く加工利用されている。14年度における豚肉の加工仕向肉量は、牛肉の約30倍、鶏肉の約8倍であり、40万トン前後で安定的に推移している。全体では405,729トン(▲1.1%)と同水準となった。内訳は、輸入物へのシフトが進み、国産豚肉の加工仕向は82,707トン(▲15.0%)と減少し、輸入品は323,022トン(3.2%)と増加した(図16、P.67)。