経済状況

 3 農業経済概況 


16年農業総産出額、畜産のシェアは前年より1.6ポイント増加
 1 6年の農林水産業生産指数(農林水産業総合)は9 3 . 3で前年に比べて0 . 4%上昇した。これは、米、工芸農作物などが上昇したことによる。農業総合では9 3 . 8で前年に比べて1 . 5%上昇し、畜産総合は97.4で前年並みとなった(図1)。

 1 6年1月1日現在の販売農家戸数は2 1 6万1千戸で、主業農家が4 3万4千戸(▲3 . 1%)、準主業農家が5 1万2千戸(▲3 . 2%)に対し、副業的農家は1 2 1万6千戸(▲1 . 1%)となった。農業経営組織別の単一経営の販売金額規模別構成をみると、稲作は1 0 0万円未満が7 6 . 1%を占める一方、畜産部門では、酪農、養豚、養鶏では2 , 0 0 0万円以上の階層がそれぞれ5 9 . 3%、6 1 . 0%、4 9 . 8%を占めた。また、農業経営組織別の単一経営の基幹的農業従事者を年齢階層別にみると、稲作、肉用牛は6 5歳以上がそれぞれ6 6 . 4%、5 0 . 3%となっているが、酪農、養豚、養鶏では5 9歳以下の者の割合が約6割を占めている(図2)。

 1 6年の農業総産出額は、8兆7 , 8 6 3億円で前年に比べ0 . 8%減少した。これは、畜産などの算出額が価格上昇により増加したものの、米の産出額が前年に比べ減少したことによる。畜産の産出額は、5 . 4%増の2兆4 , 5 4 7億円となり、農業総産出額に占める割合も前年から1 . 6ポイント増加の2 7 . 9%となった。畜産の産出額を部門別にみると肉用牛は輸入量の減少から前年に比べ1 1 . 1%増加したのをはじめ、豚1 4 . 2%、鶏2 . 7%と価格の上昇によりぞれぞれ増加した。なお、生乳は、生産の減少から前年に比べ0 . 9%減少した(図3、4、P.138)。

 


図1 農業生産指数の動向(平成12年=100)
図2 畜産部門における農業従事者の年齢別構成比
資料:農林水産省「農林水産業生産指数」
 注:12年を100とした指数
資料:農林水産省「農業構造動態調査」
   
図3 農業総産出額の部門別構成比の推移
図4 農業総産出額の畜産部門内での構成比の推移
資料:農林水産省「農業総産出額」
 注:16年は概算
資料:農林水産省「農業総産出額」
 注:16年は概算