畜産物の需給動向

 2 牛肉 


▼交雑種(F)の取引動向
F1飼養頭数、引き続き減少

交雑種(F)の飼養頭数は、9年以降増加していたが、1 4年以降は減少傾向で推移している。1 7年では5 7 8 , 5 0 0頭(▲5 . 0%)と前年と比べてやや減少した(図2 9、P . 1 6 6)。なお、交雑種(F)の飼養頭数が肉用牛合計に占める割合は、前年から0.8ポイント低下し21.0%となった。

乳用牛への黒毛和種の交配状況は、平成1 0年の3 7 . 6%を減少傾向で推移しており、平成1 6年は28.4%となった(図30、P.169)。

交雑種(F)の子牛価格は、1 3年度にはB S Eが確認された9月までは堅調に推移していたが、その後は卸売価格の低下に伴って大幅に下降した。しかし、1 4年度以降、子牛価格、枝肉卸売価格ともに急速に回復した。1 5年度には枝肉卸売価格は高い水準で推移し、子牛価格はほぼ同水準となっていたが、1 6年度には米国のB S E発生に伴う米国産牛肉の輸入が停止したことが大きく影響し、枝肉卸売価格、子牛価格ともに1 2年度4月時点に比べて高水準で推移し、枝肉卸売価格4割程度、子牛価格は2割程度上昇した。(図31、P.161、167)


図29 交雑種(F1)の飼養頭数
図30 乳用牛への黒毛和種の交配状況


資料:農林水産省「畜産統計」
 注:各年2月1日現在
資料:(社)日本家畜人工授精師協会
 注:平均は都道府県毎の黒毛和種授精牛の割合(%)を各年2月1日時点の成畜飼養頭数に加重平均したもの。

図31 交雑種(F1)の肉用子牛価格と枝肉卸売価格

 

 
資料:農林水産省「食肉流通統計」、農畜産業振興機構調べ
注1:12年4月を100とする指数
 2:消費税を含む。