経済概況

 1 国内経済概況 


設備投資と輸出に支えられ景気回復が継続

図1 実質国内総支出(GDP)の推移(前年度比)
図2 為替レートの推移(対ドル)


 日本経済は14年初めから回復を続けている。15年の実質GDP(国内総生産)成長率は1.8%と着実な回復を見せ、また、16年に入っても米国やアジア経済の回復による輸出の増加や設備投資が増加した。これに加えて、雇用や所得環境の改善により家計消費も回復し、17年の実質GDPは2.6%となった(図1、P148)。 



図3 物価の推移(平成12年=100)
図4 消費者物価指数の推移(食料)(平成12年=100)


 17年の実質GDP成長率は、民間最終消費支出、民間企業設備、財貨・サービスの純輸出がプラスに寄与したことから2.6%となった。また、実質成長率の内訳をみると、内需の寄与度は2.4%、外需が0.2%となった。特に設備投資は製造業を中心に増加している。また、雇用面では失業率の改善などを背景として個人消費の回復が見られるとともに、米国やアジア向けを中心として輸出も増加した。

 このように民間企業、家計消費支出、輸出の各分野においてバランスよく回復を見せている。

 また、17年の物価を見ると、企業物価は石油価格の上昇などから2年連続で前年を上回った(図3、P148)。一方、消費者物価(総合)は、16年は前年並みとなったが、17年は前年を0.3%下回った(図4、P148)。