畜産物の需給動向

 4 鶏肉 


▼消 費
17年度の推定出回り量は、前年度をやや上回り167万6千トン(4.1%)

図14 鶏肉の推定出回り量
図15 鶏肉消費の構成割合

 鶏肉の推定出回り量は、14年度から、16年度までは減少傾向で推移した。国産品は、BSEによる代替需要が14年度後半にはなくなったものの、15年度以降も国産品志向が続き、17年度は129万トン(3.5%)となった。一方、輸入品は12年度以降前年を下回ったものの、17年度は38万6千トン(6.2%)と4年振りに前年を上回った(図14、P.195)。  16年の鶏肉消費の構成割合は、家計消費33%、加工仕向10%、その他(業務用、外食等)57%となり、家計消費が1ポイント増加、その他が1ポイント減少した。(図15、P.162)。

 

家計消費

加工品仕向肉量

   
図16 鶏肉の家計消費量(1人当たり)
図17  鶏肉の加工仕向肉量

 他の食肉と比較して価格の安い鶏肉の家計消費量(全国1人当たり)は、11年度以降、増加傾向で推移した。15年度は16年1月以降の国内外での鳥インフルエンザ発生の影響により前年度をやや下回ったが、16年度は防疫体制が強化され国民の疾病への理解が深まったことから12年度の水準に回復した。17年度は、6月以降、茨城県などで弱毒性鳥インフルエンザが発生したにもかかわらず、関係者による同疾病に対する的確な情報提供などが奏功したことから、17年度の消費量はやや増加した(図16、P.161)。  鶏肉の加工品仕向肉量は、タイ、中国、米国での鳥インフルエンザの発生により、16年度の輸入物は7,572トン(▲31.5%)と15年度に引き続き大幅に下回った。国内物は、生産量が増加したことなどから33,731トン(2.8%)とやや上回った。17年度も同様の傾向が続き、輸入物は7,081トン(▲6.5%)と前年を下回る一方、国内物は34,060トン(1.0%)とわずかに下回った(図17、P.162)。