畜産物の需給動向

 4 鶏肉 


▼国産品卸売価格
17年度のむね肉は229円/kg(2.7%)と上昇傾向を続ける一方、もも肉は568円/kg(▲3.2%)と低下
図19 国産鶏肉の卸売価格
 国産鶏肉の卸売価格(ブロイラー卸売価格・東京)は、主にテーブルミートに仕向けられる「もも肉」は、13年9月以降のBSE発生による代替需要から値を上げ、14年度に入っても、前年度をかなりの程度上回った。主に加工・外食などに仕向けられる「むね肉」は輸入品との競合により一貫して低下傾向で推移し、14年度平均では12年度(200円/kg)に次ぐ低価格となった。15年度のもも肉については、前年度の上昇の反動からかなり大きく前年度を下回ったが、むね肉については、中国産鶏肉などの輸入量が大幅に減少したことに伴い、前年度とほぼ同水準となった。16年度は消費の回復とともに鶏肉の品薄感が強まり、もも肉、むね肉ともに前年度を上回った。17年度は、むね肉は海外での鳥インフルエンザ発生の影響で価格の安い輸入品が品薄となり229円/kg(2.7%)と上昇した一方、もも肉は生産量の増加などから、568円/kg(▲3.2%)と前年度を下回った(図19、P.198)。