畜産物の需給動向

 7 飼料 


▼飼料需要量の推移
国内産飼料自給率は横ばいで推移

図1 飼料需要量の推移(TDNベース)
図2 純国内産飼料自給率の推移(TDNベース)

 飼料の需要量は、家畜の飼養頭羽数の減少などを反映して、減少傾向で推移している。13年9月の国内初のBSE感染牛の確認に伴い、乳用牛・肉用牛の出荷が停滞したため、14年度には、一時的に増加したが、その後わずかな減少ないし横ばいが続いている。平成17年度には、前年度を0.1ポイント下回る2,508万トンとなった(図1、P.218)。

 純国内産飼料自給率(国産粗飼料+濃厚飼料(純国内産原料)/総需要量)は、近年、25%前後を横ばいないし減少傾向で推移している。17年度には前年度とほぼ同水準の25.2%を見込む。内訳をみると、粗飼料自給率は前年度を0.3ポイント上回る75.7%、濃厚飼料自給率は前年度を0.1ポイント上回る11.3%となる見込みである。なお、「食料・農業・農村基本計画」における27年度の純国内産飼料自給率目標は35.0%となっている(図2)。
 
注1:「TDN」とは、家畜が消化できる養分を数値化した「可消化養分総量」のこと。
算出方式…TDN(%)=(粗たん白質×その消化率)+(粗脂肪×その消化率×2.25)+(粗繊維×その消化率)+(可溶性無窒素物×その消化率)

注2:濃厚飼料の「純国内産原料」とは、国内産に由来する濃厚飼料(国内産飼料用小麦・大麦等)である。濃厚飼料「輸入原料」には、輸入食料原料から発生した副産物(輸入大豆から搾油した後発生する大豆油かす等)も含む。