畜産物の需給動向

 3 豚肉 


▼消 費
推定出回り量は、172万トン(▲0.2%)と前年度並み

推定出回り量
 
   
図13 豚肉の推定出回り量

図14 豚肉消費の構成割合


 豚肉の推定出回り量は、近年ほぼ150万トンをベースに推移していたが、牛肉などの代替需要により豚肉の需要が高まりを見せたことにより14年度以降は、増加傾向で推移した。
 代替需要が一巡した17年度は1,716,282トン(▲0.2%)となりほぼ前年と同水準となった。

 内訳は、国産品は86万4千トン(▲2.4%)、輸入品が85万2千トン(2.1%)となり、と畜頭数の減少などから国産品の出回り量がわずかに前年下回った。また、輸入量の増加から、出回り量に占める国産の割合が徐々に減少しており13年度の56%から17年度は50%となった。(図13、P.183)
 16年度の豚肉の消費構成割合は家計消費が40%、加工仕向が29%、その他(業務用、外食等)が31%となり、前年度と同じ構成となった。(図14、P.162)。


家計消費
食肉加工仕向肉量
   
図15 豚肉の家計消費量(1人当たり)

図16 豚肉の加工仕向肉量


 豚肉の家計消費量は、13年度以降BSEによる牛肉の代替需要により、増加してきた。さらに、米国産牛肉の輸入停止や国内外での高病原性鳥インフルエンザの発生により、代替需要がさらに拡大し、17年度の豚肉の家計消費量は5,492グラム/人(1.6%)となった。また、消費金額ベースでは7,326円/人(0.8%)となり、消費単価は100グラム当たり133円となった。

 豚肉は、牛肉や鶏肉に比べハム、ソーセージなどを中心により多く加工用として利用されている。17年度における豚肉の加工仕向肉量は、調製品、ソーセージ類の輸入増加から405,891トン(▲3.8%)となり前年をやや下回った。内訳は、国産物は74,510トン(▲5.5%)、輸入物は331,383トン(▲3.4%)とともに減少した。(図16、P.162)。