<%@LANGUAGE="JAVASCRIPT" CODEPAGE="932"%> 畜産 国内編2007年度/畜産物の需給動向 6. 鶏卵-消費
畜産物の需給動向

 6. 鶏卵 


▼消 費
18年度の推定出回り量は、264万2千トン(0.9%)とわずかに増加


図7 鶏卵の推定出回り量
図8 鶏卵の家計消費量(1人当たり)

 18年度の鶏卵の推定出回り量は、2,642,480トン(0.9%)と前年度を上回った。

 18年度は、国内の鶏卵生産量が増加し、近年増加傾向にあった輸入量が大幅に減少した(図7、P.216)。

 鶏卵の1人当たりの家計消費量は、近年やや減少傾向で推移していたが、18年度は9,901g/人(0.4%)と前年度を上回った(図8、P.161)。



二極分化がすすむ採卵鶏飼養農家

 採卵鶏の成鶏めす羽数は「10万羽以上」を飼養する大規模飼養者数が、年々増加の一歩をたどっている。一方、小・中規模飼養者数は飼養停止や飼養規模の低下が見られる。これは、高齢化などの要因に加えて、設備投資や餌などのコストの面で小・中規模飼養の経営状況が厳しくなっていることがその背景にあるとされている。生産コストのほぼ半分を占めるのは飼料費である。

 バイオエタノール生産向けの需要がおう盛になったトウモロコシをはじめ、大豆などの配合飼料の原料となる穀物の輸入価格が上昇したため、それに伴い配合飼料の価格も高騰した。配合飼料の価格上昇は鶏卵の卸売価格には即座に反映しないと考えられている。しかし、食用油の高騰を受けマヨネーズが値上げされるなど、原料卵消費への影響も懸念されている。

 一方、消費者の「食の安心・安全」への関心が高まっていることから、産地直売やトレーサビリティ制度のように「生産者の顔の見える」農産物に人気が集まり、安心・安全のためには高い価格を払うという、消費者の意識に変化がみられる。これらの傾向から中小規模経営農家は有機畜産や地鶏生産など、特色のある付加価値をつけた鶏卵の生産に注力する動きもみられる。

 
鳥インフルエンザ発生するも冷静な消費動向

 平成19年1月および2月に高病原性鳥インフルエンザが宮崎県、岡山県で発生した。平成16年の同疾病の経験を踏まえ、生産者による早期発見、早期通報が行われ、発生県において迅速かつ適確な防疫対応が行われた。また、関係者などによる鶏卵および鶏肉の安全性に関する正確な情報提供が行われた結果、消費者・流通関係者の反応はおおむね冷静であった。