畜産物の需給動向

 2. 牛肉 

▼肉用子牛
枝肉卸売価格の低下を受け、肉用子牛価格は各品種とも下落

図11 肉用子牛の市場取引価格と頭数(黒毛和種)
黒毛和種
褐毛和種

 黒毛和種の取引価格は、15年度から続く高水準な枝肉価格の影響もあり、価格は堅調に推移し、18年度には年度平均で過去10年間で最も高い水準を記録した。しかし、19年度以降は、枝肉卸売価格の低下などにより低下し、20年度は平均で38万6千円(▲21.4%)と下落した。取引頭数は、15年度から16年度は減少傾向で推移したが17年度以降は増加に転じ、20年度は年度平均で378,150頭(2.4%)と前年度をわずかに上回った。(図11、参考資料P35)。

 褐毛和種の取引価格は、堅調に推移していたが、19年度以降は低下に転じ、20年度は年度平均で23万7千円(▲26.4%)と前年度を大きく下回った。このため、BSE発生時(13年度)の水準を下回ることとなった。(図11、参考資料P35)。

ホルスタイン種
交雑種(F1)

 ホルスタイン種の取引価格は、15年12月の米国のBSE発生に伴う米国産牛肉の輸入が停止したことから、枝肉卸売価格が高騰したことが大きく影響し、16年度以降は上昇傾向で推移したが、19年度以降は、枝肉卸売価格の低下などから下落し、20年度は年度平均で8万9千円(▲11.0%)と2年連続で前年度を下回った。(図11、参考資料P35)。

 交雑種(F1)の取引価格は、15年度以降堅調に推移していたが、19年度には低下に転じ、20年度は年度平均で16万3千円(▲22.7%)と前年を大幅に下回った(図11、参考資料P35)。