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2011年5月時点における韓国牛乳乳製品需給の現状と見通し

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 韓国農村経済研究院(KREI)農業観測センターが5月25日に公表した2011年6月号の畜産観測(乳牛編)に基づき、韓国の牛乳乳製品需給の現状と見通しを報告する。

飼養頭数

第3四半期(7〜9月)の生乳生産量は減少するも飼養頭数は回復の見通し

 2011年3月の乳牛飼養頭数は、昨年の口蹄疫の発生により殺処分があったことから、前年同月比11.8%減の39万6千頭となった。また、飼養戸数も同10.0%減の6000戸となり、そのうち100頭以上飼養している大規模農家も同10.0%減の900戸となった。
 2011年6月は、同8.6%減の39万5千頭とみられ、これ以降口蹄疫の被害から回復し始め、9月には同8.4%減の40万2千頭となる見通しである。
 また、口蹄疫の移動制限が解除されたことから、乳牛の導入需要が高まり5月の初妊牛価格は前月比2.6%高の412万ウォン(約31万8千円。5月末TTSレート100ウォン=7.72円で計算)となった。
図1
表1

生乳生産量

 2011年第1四半期の生乳生産量は、搾乳牛飼養頭数の減少により前年同期比11.9%減の45万8千トンとなった。
 また、第2四半期は同10.2%減の48万8千トン、第3四半期は同9.1%減の46万9千トンとそれぞれ見込まれる。KREIは第3四半期に生乳生産量が減少する理由を、冬季の低温および口蹄疫ワクチンの接種によるストレス、乳牛の淘汰更新の遅延などによる経産牛1頭当たり乳量の低下としている。

粉乳の在庫および乳製品の輸入量

 国内の生乳生産量減少により、粉乳の在庫は減少傾向にあり、2011年3月の在庫量は1001トンとなった。
 在庫量の減少に伴い輸入量は増加し、2011年第1四半期の粉乳(HSコード:0402)は3365トンと、前年同期を21.3%上回った。
図2
【木下 瞬 平成23年6月7日発】
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