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2010/11年度の生乳生産量は、前年度比5.2%増の1789万5千トン(NZ)

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2010年の飼養頭数は5年連続で増加

 NZの2010年6月末時点における乳牛飼養頭数は、国際乳製品価格が好調なことから前年比0.9%増の591万5000頭と2006年以降増加傾向が継続した。増加をけん引しているのは南島であり、全飼養頭数に占める南島の割合は同1.3ポイント増の33.6%と増加した。南島の増加要因としては、羊・牛肉部門の収益性が低下し酪農部門への転換が進んでいることや、南島の土地代が北島より比較的安価であることが挙げられる。
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2010/11年度の生乳生産量は、良好な気象条件から増加

 2010/11年度(6〜5月)における生乳生産量は、前年度比5.2%増の1789万5千トンとやや増加した。月別にみると、シーズン当初は前年度並みで推移したものの、シーズン終盤の3〜5月には、牧草の生育が良好であった上、前年が比較的乾燥した気候を背景に低調であったことから、前年同月比8.4%増の159万2千トン、同33.2%増の126万9千トン、同43.8%増の70万9千トンと、月を追うごとに前年からの伸び率が大きくなることとなった。
 2011/12年度の生乳生産量についても、乳牛の飼養環境が良好なことから、前年度から5%増が見込まれる。
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2011年の全粉乳輸出量は、中国の需要から100万トン超の見込み

 生乳の増産分は、FTAを背景とした中国からの需要増に伴い、全粉乳に多く仕向けられている。
 2010年(1〜12月)の全粉乳輸出量をみると、前年比15.9%増の94万8千トンと、中国向け輸出の増加から前年をかなり上回った。(同年の中国における全粉乳輸入量42万トンのうちNZ産は34万トンと、約8割を占めた。)2011年についても増加傾向にあり、100万トンに達すると予測される。
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【岡田 岬 平成23年7月29日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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