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韓国豚肉需給の現状と今後の見通し(2011年11月現在)

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 韓国農村経済研究院(KREI)農業観測センターが11月25日に公表した2011年12月号の畜産観測(豚編)に基づき、韓国の豚肉需給の現状と今後の見通しを報告する。

2012年3月の飼養頭数を下方修正

 12月の豚の飼養頭数は、前年同月比18〜19%減の800〜810万頭(9月比3〜4%増)と、前月の予測値から据え置となった。
 2012年3月は、前月の予測から5万頭下方修正されたものの、前年同月比17〜18%増の820〜830万頭(12月比2.5%増)と見込まれる。これは、過去5年平均(2005〜2009年)の飼養頭数の約9割に相当し回復基調となるが、11月末に批准された米国とのFTAや家畜の飼養面積の基準化に向けた検討など、生産者の生産規模拡大に対する不安要素は少なくない。

表1 豚養育頭数の推移(単位:千頭)

 

6月 

9月 

 12月

3月 

 2011〜12年(A)

7,330

7,783

8,000-8,100

8,200-8,300

 2010〜11年(B)

9,728

9,901

9,881

7,036

A/B (%)

75%

79%

81%-82%

117%-118%

資料:韓国農村経済研究院(KREI)農業観測センター
 
注:2011年12月以降は農業観測センターの予測値

12月〜来年5月のと畜頭数は前年を上回る

 2011年10月のと畜頭数は、前年同月比20%減の103万頭と、11カ月連続で前年を下回ったものの、前月比では17%増と回復基調となった。飼養頭数の増加に伴い、10月以降も堅調に推移するものとみられる。12月〜来年5月の間には、と畜頭数は前年同期比6.1%増の612万頭と、口蹄疫発生以降初めて前年を上回る水準となることが見込まれる。
 なお、12月〜来年5月の豚肉生産量は、と畜頭数の増加により前年同期比6.1%増と見込まれる。
表2 豚と畜頭数 (単位:万頭)

 

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

2009

113

112

119

115

103

113

114

111

125

115

124

129

2010

120

114

133

123

117

117

115

118

113

129

137

127

2011

98

79

95

91

87

78

72

89

88

103

103

104

 平年

117

108

117

116

111

108

109

112

114

124

128

124

2011/10(%)

82

69

71

74

74

67

63

75

78

80

75

84

資料:国立獣医学科検疫院、農業観測センター
 注1:2011年11月以降(斜体)は農業観測センターによる予測値
   2:平年値は2006〜2010年の5
年間の最低、最高値を除いた平均値

枝肉価格は5,000ウォン台で推移

 11月以降の枝肉価格は、季節需要による消費の増加や11月後半の一時的な出荷量不足の影響で、前月の見通し(4,600〜4,800ウォン)より、強含みの相場を示している。11月(24日まで)の枝肉価格は、前月比18.7%高の1キログラム当たり5,336ウォン(376円:100ウォン=7.06円(11月末TTSレート))となった。
 来年1〜2月の価格については、旧正月により、12月(5,400〜5,600ウォン)よりも300〜400ウォン安い5,000〜5,300ウォン(353〜374円)と見込まれる。
1

豚肉輸入量は7月をピークに減少基調

 2011年の豚肉全体(HSコード:0203)の輸入量は、前年を上回る水準で推移している。1〜10月までの豚肉全体の輸入量は、前年を既に50%(14万トン)上回ったが、2011年10月の輸入量は、前月比15.6%減の3万173トンと、7月をピークに減少傾向で推移している。このうち冷蔵豚肉(同:020319)は、同39.7%減の1,676トンと、9月以降30%台の減少で推移している。冷凍豚バラ肉については、ドイツ、オーストリア、オランダなどの主要国からの輸入が減少したため、前月比28.1%減の10,054トンとなった。今後も減少傾向で推移するとみられ、今年12〜来年5月の輸入量は、国内豚肉在庫量の積み増しやウォン安などの影響により、無税枠導入により輸入量が大幅に増加した前年同期を37%下回ると見込まれている。
 
 無税枠の導入以降、前年を上回る量の豚肉が輸入される中、大韓養豚協会は12月12日、豚肉の無税枠輸入を直ちに中断するよう声明を発表した。今年9〜11月までの全国卸売市場の平均価格がキログラム当たり4,611ウォン(325円)と、生産費(約4,800ウォン)を下回っている中、無税枠輸入の増加は養豚農家の経営悪化に拍車をかけると指摘。また、生産者が韓国の重要なたんぱく質の供給源である豚肉の生産に専念できるよう、政策的配慮と支援を強化するよう政府に求めている。
1

豚肉各部位別の国別輸入量(単位:トン、%

 

冷蔵バラ肉

冷凍バラ肉

冷凍その他

10

1〜10

10

1〜10

10

1〜10

全体

輸入量

1,113

13,996

10,054

108,666

18,443

297,204

前年同期比

108.4

126.1

31.8

51.3

15.6

90.0

1

国名

カナダ

カナダ

ドイツ

ドイツ

米国

米国

輸入量

465

6,054

2,996

18,361

5,668

126,210

前年同期比

116.3

87.6

420.1

841.1

18.0

121.3

2

国名

米国

米国

オーストリア

オーストリア

カナダ

カナダ

輸入量

405

4,644

1,211

15,402

4,469

60,404

前年同期比

54.0

101.7

0.6

45.9

12.1

49.6

3

国名

チリ

チリ

チリ

オランダ

スペイン

スペイン

輸入量

154

1,360

1,134

13,962

1,651

22,858

前年同期比

258.1

156.6

▲ 43.9

25.8

14.3

87.6

資料:Global Trade Atlas
【藤井 麻衣子 平成23年12月13日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9532