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2011年の農業センサス(速報)を公表(ウルグアイ)

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農業経営体数は減少

 ウルグアイ農牧水産省(MGAP)は12月5日、2011年農業センサス(速報)を公表した。この調査は10年毎に実施されており、1ヘクタール以上の面積で2010年7月1日から2011年6月30日の間に少しでも農業生産が行われたすべての土地を対象としている。これによると、2011年の農業経営体数は44,890、所有する面積は16,227,088ヘクタール、経営体1戸当たりの平均面積は361ヘクタールで1951年からの60年間で見ると土地面積はほぼ変わらず、農業経営体数は半減、平均面積は倍増となっている。
 また、肉牛・酪農、羊、穀物・油糧種子、林業、野菜・果物・ブドウ栽培の5部門が経営体の70%、農地の97%をそれぞれ占めている。
 農業経営体数の減少に関しては、この減少の91%が土地面積100ヘクタール未満の経営体で発生している。
図1

牧畜部門での減少が顕著の一方、穀物部門が増加

 全体で見ると、前回調査と今回の間に12,241の農業経営体が減少し、そのうち牧畜部門が7,493と最も減少しており、その大半は1〜19ヘクタールの小さな経営体であった。
 一方で、穀物・油糧種子部門は2000年の1,482から2011年には2,481とほぼ倍増した。また、林業については若干の減少があったが、山地放牧を行うことで畜産と結びつくという生産様式の変化が見られた。
図2
図3
 近年のウルグアイの農業部門における変化について、関係者は「農業経営体数の減少は、世界的に農業部門のすべての活動で見られる過程」であり、特にウルグアイでは生産性という点において、肉牛と林業、稲作と酪農の結び付きが増大し、さらに効率的となっていると言及している。また、生産性だけにとどまらず、生産者のイメージも変わりつつあり、農業部門における生産者は土地を所有する必要はなく、農地を借り、人を雇い入れ、企業経営を行うことで、収益と生産性のいずれの観点からも良い結果を得られるとしている。
【横打 友恵 平成24年12月13日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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