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2013/14年度主要穀物の生産状況等調査結果(第2回)を公表(ブラジル)

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 ブラジル食糧供給公社(CONAB)は11月8日、2013/14年度(10月〜翌9月)第2回目となる主要穀物作付状況調査報告を発表した。CONABによると、トウモロコシ生産量は前月からわずかに上方修正され、7848万トン〜7984万トン(前年度比1.4%〜3.1%減)、大豆は8786万トン〜9024万トン(同7.8%〜10.7%増)と予測された。
表1

トウモロコシ:第1期作の作付面積は前回調査をわずかに上方修正

 第1期作トウモロコシの作付面積は、638万〜661万ヘクタール(同3.0%〜6.5%減)と見込まれている。大豆作付けとの競合では、米ドルに対してレアル安で推移する為替相場や、大豆に比べてトウモロコシの生産コストが高いことから、トウモロコシに不利な状況となっている。
 南部では8月から作付が始まり、作付面積の約95%では種が終了し、現在は発芽・生育段階にある。9月下旬の降雨と低温が生育の妨げとなり、局地的に遅れが出ていたが、現在ではこの状況は回避されている。作付面積の減少は、パラナ州が際立っており、前年度比18%から20%の減少が見込まれている。また、全国的に見て、第1期作のトウモロコシの作付面積の減少は中西部が最も大きく、同17.2%から21.7%の減少と予測されている。これは、気候的に大豆とトウモロコシを同時に生産できることから、生産者がより収益が見込まれる大豆への移行を選択しているためである。
 こうしたことから、第1期作トウモロコシの生産量は、3230万700トン〜3365万9500トン(同3.4%〜7.3%減)と見込まれている。
表2

大豆:生産量は過去最高の見込み

 大豆の作付面積は、2875万〜2952万ヘクタール(同3.7%〜6.4%増)と見込まれており、これはここ数期に渡り、生産者が大豆の高い収益性により、他の作物よりも大豆の作付けを優先させる傾向を如実に表している。
 大豆の作付に非常に適した気候にある南部では、9月からの衛生休耕期間(ブラジルでは大豆の作付に関して、サビ病などほ場の病原体を撲滅するため、「不栽培期間」を州毎に定めている。)終了と共に作付けの急速な進行が見られ、見込み面積の33.0%で作付けが終了していると見られている。
 前年度より作付面積が拡大し、単収の増加も見込まれるため、過去最高の大豆生産量が予測されている。
表3

参考 アルゼンチンのトウモロコシ作付は遅れ気味

 ブエノスアイレス穀物取引所(BDC)によると、2013/14年度のトウモロコシについて、11月14日時点では作付見込面積346万ヘクタールのうち42%の作付けが終了している。これは前週から比べると3.2ポイント進み、前年度比では3%減となっている。また、大豆については、作付見込み面積2020万ヘクタールのうち21.8%の作付けが終了しており、前週から11ポイント進んでいる。 
【横打 友恵 平成25年11月19日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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