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豪州の2013年9月フィードロット飼養頭数は、6月から9.8パーセント減

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 豪州フィードロット協会(ALFA)は11月25日、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)と共同で四半期ごとに実施している全国フィードロット飼養頭数調査の結果(2013年7−9月期)を公表した。これによると、2013年9月末時点の総飼養頭数は78万7487頭となり、前年同期から9.8%増となったものの、前回調査時点(2013年6月末時点、以下同じ)から、9.8%の減少となった(表1)。州別に見ると、全体の約3分の2を占めるクイーンズランド(QLD)州が、50万4078頭(前回比3.7%減)、全体の約4分の1を占めるニューサウスウェールズ(NSW)州は、19万9555頭(同16.2%減)など、いずれの州も前回を下回る飼養頭数となった(表1、図1)。
表
図

肥育もと牛価格および飼料穀物価格の上昇が、頭数減少の主因

 飼養頭数が減少した主な要因についてALFAは、肥育もと牛価格および穀物価格の上昇にあるとしている。肥育もと牛の平均価格(去勢、生体重330〜400kg)は、前回調査時点(6月末)では、干ばつに伴う早期出荷のため下落していたものの、9月末にかけて、QLD州南東部を中心に、干ばつの影響が緩和されつつあることから、2013年第3四半期(7〜9月)の同価格は、キログラム当たり179豪セント(1万7184円:1豪ドル=96円)と、第2四半期に比べ8%高となった。これは、出荷に適した肥育もと牛が少ないことも影響しているとみられている。
 また、飼料穀物価格は、第3四半期を通して上昇傾向にあり、主要穀物地帯であるQLD州南部ダーリングダウン地域の大麦、ソルガム、小麦の価格は、第2四半期に比べ、それぞれ1%、6%、4%上昇している。

グレインフェッド牛肉の2013年1〜9月輸出量は、前年度比9%増

 MLAによると、2013年(1〜9月)のグレインフェッド牛肉輸出量(船積重量ベース)は、15万1075トン(前年同期比9%増)となった。輸出先別では、日本向けは8万7157トン(同12%減)となった一方、日本向けの減少を相殺する形で、EU、中国、中東向けが増加している。特に中国向けは、前年同期の8倍以上の1万3059トンと、顕著な伸びを示している。また、韓国向けについても、2万1815トン(同3%増)と、安定した数量が輸出されている。
【根本 悠 平成25年11月26日発】
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