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カリフォルニア州の鶏卵規制に対し、他州が控訴(米国)

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 米国カリフォルニア州では、2015年1月から一定の広さを満たさないケージで飼養された採卵鶏の卵の販売を禁止する規制を実施しているが、他州で生産された鶏卵についても、同州の基準を満たさないものは販売を禁止するとしている。このため、カリフォルニア州に鶏卵を供給してきたミズーリ州、ネブラスカ州、オクラホマ州、アラバマ州、ケンタッキー州およびアイオワ州の6州は3月4日、カリフォルニア州以外の生産者に、同州の規制を適用すべきではないとして、連邦裁判所に控訴した
 カリフォルニア州は年間約90億個の鶏卵を消費しているが、州内で生産される鶏卵は50億個程度であり、残りを他州からの供給に頼っている。この規制に対しては、2014年11月に連邦地方裁判所が同様の訴えを却下していたが、今回は、それを不服とした原告側が再度、控訴を行ったもの。
カリフォルニア州と全米の鶏卵の市況は、1月から施行されたこの規制によりカリフォルニア州内の鶏卵価格が高騰する一方、カリフォルニア州に出荷される予定であったものが他の地域に向けられたことで、その価格差が広がっている。米国農務省(USDA)の報告によれば、2015年2月末の鶏卵卸売価格は、全米12都市平均卸売価格が1ダース(グレードA、ラージサイズ)当たり1.5米ドル(183円:1米ドル=122円)程度であるのに対し、南カリフォルニアでは同2.3米ドル(280円)となっている。
 この規制が継続されるか、または、撤回されるかによって米国の鶏卵需給が大きく変化することや、また、今後の米国のアニマルウェルフェアの動きにも影響を与えるとみられることから、裁判の結果が注目されている。
【平石 康久 平成27年3月12日発】
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