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断食明けの最需要期に向けて、生体牛輸入割当頭数を追加(インドネシア)

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2015年第3四半期の輸入割当頭数は、16万7000頭

 現地報道によると、インドネシアの2015年の生体牛輸入割当頭数は、第1四半期(1〜3月)が9万8000頭(肥育もと牛)、第2四半期(4〜6月)が27万8000頭(肥育もと牛25万頭、と場直行牛2万8000頭)、第3四半期(7〜9月)が、16万7000頭(肥育もと牛13万3000頭、と場直行牛3万4000頭)となった。第2・3四半期は、牛肉の最需要期に当たるイド・アル=フィトル(断食明けの大祭、2015年は7月17〜19日)の供給を見越して、と場直行牛の割当を追加するなど割当頭数が大幅に増加した。肥育もと牛については、輸入業者による申請が4月上旬に殺到しており、インドネシア国内で90日程度の肥育期間を経て、需要期に合わせて市場に供給されることとなる。
グラフ

インドネシア農業省、繁殖雌牛の導入を強化

 肉牛生産者協会(APFINDO)によると、現在、インドネシア農業省は牛飼養頭数の3割以上を雌牛の飼養とすることを義務付ける法律の策定について議論しているという。これは、繁殖基盤の強化によって、国内の牛飼養頭数を増やし、自給率を向上させることを目的としており、この法律が施行されれば、輸入業者は生体牛輸入において、雌牛の割合を増やす必要が生じる。また、導入される雌牛は3年間の保留を義務付けられる可能性があり、APFINDOは、フィードロットの回転率の低下につながるとして、この法律の制定に反発している
【木下 瞬 平成27年6月30日発】
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