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カナダの牛飼養頭数、2015年はわずかに減少(カナダ)

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 カナダ統計局(Statistics Canada)が8月20日に公表した牛の飼養動向調査によると、2015年7月1日時点の牛飼養頭数は前年比2.1%減の1300万5000頭と2年連続で前年を下回った(図)。
 カナダの牛飼養頭数は、米国の牛肉需給と密接に関係しているとされる。2003年にカナダにおいてBSEが発生したことに伴い、カナダ産牛肉(生体牛含む。)の輸入が相次いで停止された影響により一時的に増加したが、米国向け生体牛の輸出が解禁された2005年以降は減少傾向で推移し、2011年以降は、ほぼ横ばいであったが、2014年以降は再び減少傾向にある。
図1
雌牛は全体的に減少も、去勢牛は増加

 部門別の飼養頭数を見ると、雌牛は繁殖雌牛が前年比3.1%減、未経産牛が同1.6%減など、いずれも減少傾向で推移している。この要因としては、昨年、生体牛価格の高騰により、早期出荷が進んだことが挙げられる。また、種雄牛および子牛も前年から減少した(表)。

 一方、去勢牛は同4.0%増と唯一増加した。この背景には、肥育牛価格の先高感に伴う肥育農家の出荷抑制があるとみられており、2015年上半期に出荷された肥育牛は70万2379頭と、前年同期に比べ14%減少している。
 2015年6月の肥育牛価格(アルバータ州の去勢牛)は、100ポンド当たり199.7カナダドル(1キログラム当たり409円:1カナダドル=93円)と、2013年7月以降、27カ月連続で前年を上回って推移している。
図2
【野田 圭介 平成27年9月4日発】
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