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NZフォンテラ社、乳価引き下げを発表

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 ニュージーランド(NZ)最大手の酪農協系乳業メーカーであるフォンテラ社は3月8日、2015/16年度(6月〜翌5月)の生産者乳価の支払見込みを、乳固形分1キログラム当たり4.15NZドル(328円、1NZドル=79円)から同3.90NZドル(308円)に引き下げると発表した(図)。2015/16年度に入ってから4度目の改定で、2015年8月に同3.85NZドルとされて以来、再び4ドル台を割り込んだ。
 この結果、フォンテラ社が最終的に生産者に支払う乳固形分1キログラム当たりの金額は、1株当たり0.45〜0.55NZドル(36〜43円、2015/16年度予想)の配当金(注)と合わせて、4.35〜4.45NZドル(344〜352円)程度と推測される。

注:通常、フォンテラ社へ生乳を出荷する生産者は、生乳出荷実績に応じてフォンテラ社の株式を取得する(乳固形分1キログラムに対して1株)。このため、最終的に生産者に支払われる金額は、生産者乳価と配当金を合わせた金額となる。
乳価改定
 同社は、EU各国での生乳生産量の増加や、中国やロシアといったこれまでの主要な乳製品輸入国における需要の減退によって、乳製品国際価格の低迷が続いたことで、生産者乳価のさらなる引き下げを余儀なくされたとしている。乳製品国際価格の低迷は、EU各国をはじめとした乳製品主要輸出国での生産量が大きく減少しない限り、2016年末にかけて続くとみられている。
 その一方で同社は、世界の人口増加やアジアの中間所得層の拡大、都市化や食の欧風化の進展に伴い、乳製品需要は毎年2%ずつ増加するとしており、中長期的には明るい材料もあるとの認識も併せて示している。

(参考)生乳1キログラム当たりの換算

 NZの生乳に占める乳固形分の比率は、2014/15年度、約8.63%(資料:Dairy NZ『New Zealand Dairy Statistics 2014-15』)となった。この比率で割り戻す(1÷0.0863≒11.59)と、乳固形分1キログラムは、生乳11.59キログラムに相当する。
 今回改定されたフォンテラ社の生産者乳価(乳固形分1キログラム当たり3.90NZドル(308円))は、生乳1キログラム当たりに換算すると、3.90÷11.59≒0.34NZドル(約27円)程度と推測される。
【竹谷 亮佑 平成28年3月8日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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