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南部を中心に飼料用トウモロコシを輸入(ブラジル)

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 世界有数の穀物生産国であるブラジルのトウモロコシは、大まかではあるが、国内向け7割、輸出向け3割に仕向けられる傾向がある。
表
 近年トウモロコシ生産が停滞する中、レアル安の為替相場により輸出が2015年10月以降前年実績を大幅に上回って推移している(図1)。一方、国内の飼料需要は年々増していることから、現在、飼料向け供給量は不足傾向にあり、国内トウモロコシ相場は上昇傾向で推移している(図2)。
図1
図2
 特に需給の逼迫が伝えられる南部(養鶏および養豚の最大生産エリア)では、ブラジルフーズやJBS、GTFOODsなどの大手鶏肉生産企業が隣国のパラグアイやアルゼンチンから安価な飼料用トウモロコシを調達する動きを強めている。ブラジル動物性たんぱく質協会(ABPA)のトゥーラ会長は3月30日、国内の買い付け業者が両国から合計50万トン(4、5月積み)を輸入する契約を結んだことから、早ければ4月中にも荷が到着することで短期的な不足は緩和されると発表した。また、南部のリオグランデドスル州の中小規模の養鶏・養豚農家では、飼料用トウモロコシの国内相場高に対処するために農家間でコンソーシアムを設立し、隣接するアルゼンチンからの買い付けに動いている。同州ブロイラー協会によれば、同コンソーシアムだけで6月までに30万トンの輸入を見込んでいる。
 潤沢なトウモロコシ生産を誇るブラジルが、今回のように一度に大量の飼料用トウモロコシを輸入することは久しくなく、国内の畜産業界で危機感が高まっていることが表れている。

 飼料用トウモロコシの不足は、第2期作トウモロコシの収穫が始まる5月末以降は収束すると予測される。しかし、サンパウロ大学農学部応用経済研究所(CEPEA)の調査によれば、飼料用トウモロコシ相場の上昇を主な要因としてブロイラー生産コストが増加しており、2016年2月のサンパウロ州のブロイラー生産者販売価格は前年同月比19.1%高の1キログラム当たり2.68レアル(85円)に値上がりしている。
 こうしたことを受け、アブレウ農牧食料供給大臣は3月30日、飼料コスト高対策として、飼料用トウモロコシの輸入にかかるPIS/COFINS(社会統合計画負担税および社会保険融資負担税(注))の撤廃を提案し、輸入を奨励する方向に舵を切る方針を示した。同国の経済低迷が深刻さを増す中、頼みの綱の農畜産物輸出への影響を最小限にとどめるべく、政府は策を模索している。

(注)輸入した商品やサービスには、原則として輸入額の9.25%相当額のPIS/COFINSが課せられる。
【米元 健太 平成28年4月6日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4391



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