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TPP協定によりベトナム向け農畜産物輸出増を期待(米国)

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 米国農務省(USDA)は4月25日、トム・ビルザック農務長官がベトナムを訪問し、同国のカオ・ドク・ファット農業・地方開発相や商工相などと環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の詳細について協議したことを公表した。また、この発表に合わせて、米国は、有望視するベトナム向け農畜産物リストなどを公表した(表)。
海外情報図1(米国TPP)
 USDAによると、2015年の対ベトナム農畜産物輸出額は23億米ドル(2599億円、1米ドル=113円)で第11位の輸出先となっている。TPP協定の発効により、現行税率40%の家きん・鶏卵や同34%の牛肉などの関税が段階的に撤廃されることで、TPP協定非加盟国よりも優位となるベトナムは、引き続き拡大する市場の一つとして期待されている。
 2015年におけるベトナムの冷凍牛肉輸入量のうち、4022トン(前年比42.0%増)が米国産であった。米国産の輸入量は、2012年までは2〜4万トン程度であったが、2012年の米国の干ばつによる飼料価格上昇による供給力の低下に加え、米国産より安価な豪州産が伸長してきたことで、2013年以降は大幅に減少し、米国においてもベトナムへの輸出比率は減少した(図)。今後、所得向上により牛肉消費の伸長が期待されるが、一方で、同じくTPP協定により同国向け輸出拡大を目指す豪州との競合がより激しくなるとみられる。
海外情報図2(米国TPP)
 ベトナム側の動きとして、4月25日付けのベトナム現地報道によると、農業・地方開発省は、米国への果実などの農畜産物輸出は、残留農薬基準などが厳しく、かつ、輸出手続きが煩雑なため、ベトナムの輸出業者にとって困難だとした。また、商工省は、ベトナム産品のブランド力がほかのTPP協定加盟国よりも弱いことから、国際市場におけるブランド力を確立することが必要としている。
 ベトナムの企業・ブランドで国際競争力のあるものは、農畜産業分野では、乳業メーカー大手のビナミルクなど限られている一方、ニュージーランド、豪州、米国などから輸入増加が見込まれる中で、国内市場での競争激化が懸念されている。このため、商工省は、TPP協定の発効に向けて、競争力確保が課題としている。
【渡邊 陽介、 伊澤 昌栄 平成28年4月28日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4397



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