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酪農関係団体、トランプ次期大統領に対し、「カナダの保護主義政策が米国の利益を棄損する」とする書簡を発出(米国)

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 米国の酪農・乳業団体と各州の農業省から構成される団体は11日、トランプ次期大統領に宛て、カナダの現行の政策、および間もなく拡大される保護主義政策が米国からの輸入を阻止するよう意図的に設計されているとする書簡を発出した。
 書簡に名を連ねた国際乳食品協会(IDFA)、全米生乳生産者連盟(NMPF)、州農業省全国協会(NASDA(注))、米国乳製品輸出協会(USDEC)の4者は、カナダによるこのような政策はNAFTAとWTOにおける同国の約束に直接的に違反するものであるとし、トランプ次期大統領と次期政権に対して直ちに行動を起こすことを求めている。
 
 書簡は、米国産乳製品輸出10億ドル当たり2万人以上の国内雇用と約30億ドルの経済効果が得られるとの米国農務省(USDA)の試算に言及した上で、カナダの政策により、米国の乳製品供給者は既に取引の機会を逸しており、酪農・乳業の売り上げと雇用が失われているとしている。具体的には、「このマイナスの影響は、カナダとの取引への依存度が高いウィスコンシン州とニューヨーク州の乳業会社が、限外濾過牛乳の輸出で、少なくとも1億5000万ドルを失うという形で表れている。実際、カナダの貿易に係る行動によって全国的に生乳価格が低下することで、米国の酪農産業全体が棄損されている。米国の酪農・乳業への影響が拡大すれば、取引量の少ない国際市場にさらに大量の米国産脱脂粉乳が放出されることを余儀なくされ、結果として価格がさらに安くなることで、世界中の酪農家の収入を減らすことになるだろう。」と述べられている。
 
 (注)NASDAは、全米50州と4米領の農業省の長官や局長で構成される非党派・非営利の協会であり、健全な政策目標を達成するために、各州農業省、連邦政府、利害関係者の間でパートナーシップを形成し、コンセンサスを確立することにより、農業を成長・強化させる組織である。

「カナダは貿易上の義務を無視している」

 書簡は、米国の酪農産業は既にカナダの法外な関税による制約を受けており、NAFTAの下でも限定的な市場アクセスを得ているにすぎないとしている。また、カナダについては、保護政策を行うことで明らかに貿易上の義務を無視しているが、それでも米国の貿易相手国としては上位に位置しているとも述べている。
 さらに、書簡は、これらを踏まえた上で、「米国の酪農産業の国際競争力は高く、輸出市場は、何千人分もの米国内の新規雇用を含む将来の成長機会をもたらすものである。そう遠くない過去に至るまで、米国は、乳製品の純輸入国だったが、現在では20億ドルを超える乳製品貿易黒字を享受している。二国間であるか多国間であるかを問わず、現行の貿易協定を実行することは、米国経済の強化の中枢をなすものである。」と述べている。
 なお、この書簡の写しは、トランプ政権のUSTR次期代表であるロバート・ライトハイザー氏の他、上下両院農業委員会委員へ送付されている。
【野田 圭介 平成29年1月13日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9533



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