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欧州の1人当たり野菜消費、わずかに増加

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最終更新日:2017年5月17日

 欧州の生鮮野菜・果物の供給チェーン全体を代表するFreshfel(欧州生鮮野菜生産協会)は5月2日、EUの野菜・果物消費に関する調査結果を公表した。
 
 このうち、直近2014年のEUの1人1日当たり野菜消費量は、161グラム(前年比2%増)となった。Freshfelの代表は、「2000年前後の野菜・果物消費の減少からわずかに回復している。野菜・果物部門は、生鮮品としてのさまざまな強みを生かした市場拡大を進めており、消費者の生活習慣が変化している中、良い立ち位置を保っている。野菜・果物消費のこうした傾向は、その品質と製品の多様化に加え、新たな需要増加をもたらす要因、すなわち、健康的な食習慣、新鮮さ、野菜消費を意識した生活習慣などへの関心の高まりも寄与している。こうした傾向は、2016年にかけて続いている模様である。」としており、最近の堅調な野菜消費に前向きな認識を示している。
 
 また、Freshfelは、こうした傾向は、公的機関・民間双方による長期的な消費促進活動によるものでもあり、そうした活動への投資に対する妥当な見返りという認識を示している。さらに、学校現場における教育普及活動や、健康的な生活を促す各種政策も効果を挙げたとしている。
 
 さらに、Freshfelは、欧州を代表する生産者団体である、Copa Cogeca(欧州農業組織委員会/欧州農業協同組合委員会)と共同で、ソーシャルメディアを活用した消費喚起キャンペーンや、ブリュッセルでのイベントを通じて、野菜・果物消費の拡大やEUの農業政策における野菜・果物部門の重点化を訴えている。
 
 
【根本 悠 平成29年5月17日発】
 
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