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USDA、政府閉鎖時に継続する業務を公表(米国)

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 トランプ大統領は、就任からちょうど1年が経過した1月20日という記念すべき日を、米国政府閉鎖(Government Shutdown)という皮肉な状況で迎えた。これは、暫定予算が失効する1月19日までに、同国連邦議会で20日以降の予算案を可決できなかったためである。政府閉鎖は、オバマ政権下の2013年10月にいわゆる「オバマケア」を巡って対立し、16日間閉鎖して以来約4年半ぶりの出来事であった。
 報道情報によると、大統領と上下両院の双方が同じ党により占められている状況下での閉鎖は史上初である。上院では共和党が100議席中51議席と辛うじて過半数を占めている中で予算案通過には60議席が必要であり、同政権の議会運営の脆さを露呈する形となった。
 なお、22日に上院では81対18、下院では266対150で、2月8日までのつなぎ予算が可決され、大統領もこれに署名したことから、今回の政府閉鎖は3日間で終息を迎えることとなった。ただし、2月9日以降については、改めて予算が手当てされなければならない。
 
 政府閉鎖は、実際には全ての政治機能が停止するわけではなく、国民の生命・財産保護に必要不可欠な機能は除かれる。米国農務省(USDA)は、閉鎖に先立った19日に、無用の混乱を避けるため、閉鎖時に継続されるサービスを同省ウェブサイトにプレスリリースとして公表した。以下、同省パーデュー長官のコメントおよび継続されるとして示された業務のうち、食品安全や動物衛生に大きく関与している食品安全検査局(FSIS)と動植物衛生検査局(APHIS)に関連した主要なものを示した。
 なお、同プレスリリースには、これら2組織の他にも、農業マーケティング局(AMS)が実施する食肉の格付関連業務、海外農業局(FAS)が実施する北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に関連する業務などについても継続する旨が明記されている。

パーデュー長官のコメント

 「USDAは提供する重要なサービスを通じて、皆さんの生命と財産を守ることに尽力しており、もし政府が閉鎖された場合、以下に記された業務を継続します。そして、我々のサービスを頼りにしてくれている農業者の皆さんの利益となるよう、毎日のように尽力してくれているUSDA職員の一挙手一投足に誇りを感じます。彼らはUSDAのモットーである『正しい行いをすれば、皆を養える(Do right and feed everyone)』という使命を日々果たしてくれているのです。」

食品安全検査局(Food Safety and Inspection Service: FSIS)の業務

  • 食肉や卵製品などが安全であることを確認し、粗悪な品質の製品が生産されたり、店頭で販売されたりしないようにする。
  • 食用の家畜に対し、と畜前後の検査を実施し、食肉の処理工程における検査も実施する。
  • 外国政府からの検査条件に対応し、米国から輸出される製品が安全であることを確認するための必要な手続きを行う。
  • 粗悪な品質、または表示と異なる品質の食肉製品について、自主的な回収(リコール)に緊急的に対応する。
  • 食品の媒介による健康被害や疾病の発生の報告を受けた場合、疫学的な調査を実施する。
  • 検査を実施していない、あるいは品質表示と異なる、粗悪な品質の食肉や卵製品が、不法に商業ルートに入らないように業者を監視する。
  • 疾病、感染、汚染、その他の品質の劣化を防ぐために、病理学的、微生物学的、化学的、あるいはその他の科学的検査を、食肉や卵製品に対して実施する。
  • 微生物学的観点からのモニタリングおよびサーベイランスプログラムを実施する。

動植物衛生検査局(Animal Plant and Health Inspection Service:APHIS)の業務

  • 輸入品により病害虫や疾病が米国内に持ちこまれないことを確保する。
  • 病害虫や疾病が万一発生した場合、適切な緊急部隊が直ちに業務に復帰できるよう確保する。
  • 国家の安全や国民の生命と財産の保持に必要な海外との関係を構築するための海外駐在スタッフが、(政府閉鎖の)影響から除外されることを確保する。
  • APHISの危機管理・安全対策部門(Emergency Management, Safety and Security Division)のスタッフは、(政府閉鎖の)対象外の業務に対し、必要に応じて、技術的なサポートを行い、調査を実施する。
  • アニマルケア(Animal Care(注:動物福祉法の運用を担っているUSDAの組織名))は、認定済施設に関連した問題に対処するためのスタッフを必要に応じて招集できる。例えば、動物のケアと治療に関連した緊急事案、危険動物の捕獲と封じ込め、動物の必要に応じた差し押さえなどである。
  • バイオテクノロジー規制サービス(Biotechnology Regulatory Services)は、遺伝子組み換え生物に関連した事案の相談窓口を監督する。もし、その事案が追加調査を必要とする場合、規制を管理する適切な調査職員が招集される。
  • 保安担当職員が必要に応じて、保安に関する事案に対応し、施設へのアクセスを手配する。
  • 海外家畜伝染病(Foreign Animal Disease:FAD)の診断医とICS(Incident command system)のチームは、FADの調査や緊急時対応において、状況に応じて必要なリソースを確保する。
  • FADに関連した検体を検査するための検査技師を確保する。また、政府閉鎖の初期においては、実験室で保留中の検査を優先して完了させる。
  • 国立野生生物研究センター(National Wildlife Research Center)と関連するフィールドステーション(Field Station)は研究対象の動物のケアのためのリソースを確保する。
【調査情報部 平成30年1月24日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9533



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