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砂糖の中長期的需給見通しを公表(EU)

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最終更新日:2018年1月26日

 欧州委員会は2017年12月18日、農産物の中長期的需給見通しを公表した。このうち、砂糖の需給見通しの概要を以下のとおり紹介する。

砂糖および異性化糖は、生産割当廃止に伴い、ともに増産の見込み

 2017/18年度(10月〜翌9月)の砂糖生産量は、前年度末をもって生産割当が廃止され、効率的な生産地域を中心に増加が見込まれることから、白糖換算で2048万トン(2016/17年度比21.6%増)とされている(表)。輸出量は、生産量の増加に加え、WTOの裁定により設けられていた輸出上限が生産割当廃止に伴い撤廃されたことから、300万トン(同2.3倍)と大幅な増加が見込まれている。輸入量は、生産量の増加に伴い、EU域内価格と国際価格の差が縮小し、EU向け輸出の優位性が低下することから、125万トン(同45.8%減)と大幅な減少が見込まれている。これにより、EUは、気候条件と国際価格の動向に左右されるものの、砂糖の純輸出地域となるとみられている。
 2017/18年度のEU域内白糖卸売価格は、ブラジルやタイなど主要国の増産により国際砂糖需給が緩むと見込まれることから、ロンドン市場白糖価格を約40ユーロ(5440円〈12月末日TTS:1ユーロ=136円〉)程度上回る低水準で推移すると予想されている(図)。
 一方、砂糖生産量は、2018/19年度以降減少し、2030/31年度は1888万トン(同12.0%増)にとどまると見込まれている。これは、てん菜の生産量が栽培面積の縮小により減少すると見込まれていることによる。てん菜や廃糖みつのエタノールへの仕向け量については、現在と同水準で推移するとみられている。
 また、砂糖と同時期に生産割当が廃止された異性化糖の生産量は、特に、砂糖の供給が不足し、穀物の供給が過剰な地域において競争力が増すことから、2017/18年度が79万トン(同9.5%増)、2030/31年度が191万トン(同2.7倍)と見込まれている。

砂糖消費量は、消費者の嗜好の変化に伴い減少の見込み

 砂糖消費量は、消費者の嗜好の変化に伴い、2017/18年度が1850万トン(2016/17年度比0.1%増)、2030/31年度が1750万トン(同5.2%減)と見込まれている。
 欧州委員会は、環境負荷を低減した自然志向の食品(オーガニック食品や地元産の食品など)がこの10年間で人気を集めているのは、食品の原産地、原材料の含有量および生産方法に関する詳細な情報を得たいという消費者ニーズの表れとしている。同委員会によると、消費者は砂糖の含有量についても意識するようになってきており、EU域内の1人当たりの菓子類および清涼飲料水の消費量は、この5年間で約1〜2%減少している。こうした需要の変化に対応するため、砂糖の含有量の削減を進め、異性化糖を取り入れる企業が複数現れているとされている。
 異性化糖消費量は、2017/18年度が76万トン(2016/17年度比10.4%増)、2030/31年度が180万トン(同2.6倍)と見込まれている。異性化糖消費量は、現在、糖類摂取量の4%程度であるが、2030/31年度には同9%程度に達すると見込まれている。
 また、同委員会は、糖類を含む飲料への課税が、フィンランド、フランスおよびハンガリーといった国々で実施されており、2018年にはアイルランドおよび英国で実施予定とされていることや、欧州の清涼飲料水業界が、小中学校での清涼飲料水の販売を自主的に制限する取り組みを発表していることを紹介している。
表
図
【丸吉裕子 平成30年1月26日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-8609



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