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業界団体がスーパーボウルの週末のチキンウイング消費量を予想(米国)

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 米国の一大スポーツイベントであるスーパーボウル(注)が、24日(日)にミネソタ州ミネアポリスで開催される。この一大イベントを前に、全米鶏肉協議会(National Chicken Council)は、スーパーボウルが開催される週末に全米で消費されるチキンウイング(鶏の手羽)の量を予測した「2018 Wing Report」という報告書を公表した。これは、スーパーボウル開催中にチキンウイングの消費量が増加するとされているためである。以下、同報告書の概要を紹介する。なお、同報告書は、民間調査会社を通じ、201819から11日の期間に2086人の大人を対象としてインターネットを通じて調査した結果及び分析である。


(注)NFL(ナショナルフットボールリーグ)における優勝決定戦。今年はAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)代表のフィラデルフィア・イーグルス(ペンシルベニア州)とNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)代表のニューイングランド・ペイトリオッツ(マサチューセッツ州)が対戦する。

総論

 スーパーボウルが開催される週末に消費されるチキンウイングの量は13.5億個と前年比で1.5%(2000万個)増加すると見込まれている。同協議会の広報担当者は、「チキンウイングが不足することはない。あなたがどちらのチームのファンであろうとも、そして、競合するチキンチーズステーキの人気上昇が気にかかるものの、チキンウイングがスーパーボウルにおけるアメリカ人の一番の大好物であることに疑いの余地はない。」とコメントしている。

消費量の視覚化

 13.5億個のチキンウイングは、下図のように視覚化されている。主な説明は、以下の通りである。
  • 32カ所あるNFLのスタジアム(平均収容人数は約7万席)の全ての座席に625個ずつのチキンウイングを置ける。
  • 一列に並べると、ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるLincoln Financial Field(フィラデルフィア・イーグルスのホームスタジアム)からマサチューセッツ州フォックスボロにあるGillette Stadium(ニューイングランド・ペイトリオッツのホームスタジアム)までの距離の250倍の長さになり、地球3周分に相当する。
  • 消費量は昨年より2000万個増えると見込まれているが、この2000万個を1個1米ドルとしたとしても、スーパーボウルのテレビ中継では、わずか2分間のコマーシャル放送枠しか買えない。
図1 チキンウイング消費量の視覚化 (資料:全米鶏肉協議会)
図1 チキンウイング消費量の視覚化 (資料:全米鶏肉協議会)

付け合わせ

 調査対象者の半数以上(59%)が、ランチドレッシング(米国で最も一般的な白色のサラダ向けドレッシングで、ディップソースとしても使われる)にディップして食べると回答し、この割合は、2014年51%、2015年56%と増加してきている。以下は、回答割合(複数回答可)である。
 
1位:ランチドレッシング(59%)、2位:バッファロー/ホットソース(48%)、3位:BBQソース(48%)、4位:ハニーマスタードソース(35%)、5位:ブルーチーズソース(33%)、6位:てりやきソース(23%)、7位:シラチャーソース(アジア系のホットソース)(15%)、8位:何も付けない(8%)
図2 チキンウイングとランチドレッシングソース
図2 チキンウイングとランチドレッシングソース

手羽の解剖学と経済学

 米国では手羽のほとんどは通常、第3関節目でWing tipが外される。Wing tipはアジア諸国へ輸出され、残りの手羽中、手羽元が国内で販売・消費される。このため、鶏1羽から手羽元2個、手羽中2個の4個の可食部位が生産される。(参考:米国の年間食鳥処理羽数は約90億羽)
図3 チキンウイングの可食部位(資料:fmitk.com)
図3 チキンウイングの可食部位(資料:fmitk.com)
 手羽の卸売価格は、米国農務省発表のデータによると、2018年1月24日現在1ポンド当たり1.56米ドルであり、ピークであった2017年9月の同2.13米ドルから急速に下落している。例年、手羽の価格は、レストランやスーパーマーケットがスーパーボウルに向けて手羽を手当てし在庫を増加させることから、第4四半期から、スーパーボウルに向かって上昇し、1月にピークを打つが、今年は逆のトレンドとなっている。
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主な購入場所

 スーパーボウルの週末にチキンウイングを食する人々の75%がレストランなどの外食産業から、残りの25%がスーパーマーケットなどの食料品店から購買すると見込まれている。なお、調査会社のNPDグループによると、2014年から店名に「wings」を付したレストランは18%増加しているとのことである。
 なお、Nielsen社の調査によると、2017年11月25日までの52週間の食料品店での販売額は、生鮮品では、ムネ肉、モモ肉に次ぐ8.81億米ドル(前年同期比4.6%増)で、調理済み鶏肉製品では、ロティサリ―チキン、フライドチキンに次ぐ5.9億米ドル(同5.6%増)となった。

チキンウイングとスーパーボウルの結びつき

 チキンウイングとアメリカンフットボールが結びついたのは、タイミングが全てであった。
 1960〜70年代には、丸鶏を調理するのが主流であったが、1980年代に入って、消費者は皮無しムネ肉を求め始めたことから、チキンウイングは生産者にとって安価な副産物となった。レストランやバーは、安価なタンパク質として低価格を追求できた上、ソースのスパイシーさや塩分によって、客がチキンウイングを食べたときにビールの売り上げが増加することを見つけたのである。
 さらに、急速に発展する技術により、衛星放送の複数のテレビを備えたスポーツバーが一般的となり、そのバーで友人らと共に見る最も人気のスポーツがアメリカンフットボールであった。チキンウイングは、容易にシェアすることが可能で、かつ手頃な値段であることから、最適な 「グループフード」であり、ビールのピッチャーと完璧な組み合わせとなった。こうして、pigskin(アメリカンフットボールのボールの意)とチキンウイングの絆が生まれたのである。
【調査情報部 平成30年1月30日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9533



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