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飼料・飼料原料の輸入額、輸出額ともに増加(ベトナム)

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 ベトナム税関総局によると、2018年1−10月期の飼料・飼料原料の輸入額は32億米ドル(3552億円:1米ドル=111円、対前年同期比18.2%増)となった。また、輸入だけではなく、輸出にも力を入れており、同期の輸出額は6億169万米ドル(668億円、同18.0%増)となった。このうち他の国と比べて地理的に近く、輸送コストが掛からない中国が32%を占め、次いで隣国のカンボジアが13%となっている(表1)。飼料形態や飼料原料の種類は明らかにされていない。
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 ベトナムでは経済成長と若年層の増加により食肉消費量が増加している。農業農村開発省畜産局の統計データによると、2017年の主要食肉の1人当たり年間消費量は、豚肉が38.9キログラム、鶏肉が10.8キログラム、牛肉(水牛肉含む)が4.3キログラムとなっている(表2)。
 旺盛な食肉需要に応えるため主要食肉の生産量は増加し、飼料生産量も右肩上がりで増加しており、2017年の飼料生産量は1938万1000トンとなった(表3)。このうちおよそ豚が6割、鶏が2割、水産が2割を占めると言われている。飼料原料の7割近くを輸入に依存しており、主な飼料原料である飼料用トウモロコシ、大豆油かすはブラジル、アルゼンチンから輸入している。
 飼料工場数は、2013年の272カ所から減少し、2017年は245カ所となった。同期間に外国資本の飼料工場数は10工場増加したのに対し、自国資本は同34工場減少しており、これは外資との競合に負けた中小メーカーの廃業によるものと思われる。
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【青沼悠平 平成30年12月26日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:青沼悠平)
Tel:03-3583-4389