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砂糖需給の見通し(米国)

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最終更新日:2019年3月27日

 米国農務省(USDA)が2019年2月に開催した農業アウトルック・フォーラム(2019 Agricultural Outlook Forum)において、米国における砂糖の需給見通しが示された。人口増加を背景に砂糖の消費量は増加傾向が続くと予想される一方、砂糖の消費量には季節性があることから、クリスマス商戦のお菓子や夏場のアイスクリームや清涼飲料水のような代表的な用途だけでなく、その他の用途の需要拡大も重要になってくることが示唆された。
 主な需給状況のポイントは以下のとおり。なお、1ショートトンは、907.185キログラム。
  • 2019/20年度(砂糖年度:10月〜翌9月)における期首在庫は179万5000ショートトン(粗糖換算。以下同じ)と予想されている。2017/18年度に記録的な生産量となったてん菜糖の生産量が2018/19年度に減少することや、輸入量も減少することにより総供給量が減少すると見込まれているためであり、2018/19年度と比べて14%減となっている。
  • てん菜糖の生産量は531万5000ショートトンと予測されている。てん菜の作付面積は、てん菜糖の収益性が好調なことから、2019/20年度は増加に転じると予想されている。てん菜の単収と糖度は、2018/19年度から平均的なレベルにまで戻ると予想される。
  • 甘しゃ糖の生産量は400万8000ショートトンと予想される。フロリダ州での生産量は年々増加傾向にあるが、2017/18年度に記録的な生産量を記録したルイジアナ州は2018/19年度は前年度と同水準であるが、2019/20年度には減少すると予想されている。
  • 総輸入量は296万2000ショートトンと予想される。関税割当制度(TRQ)の下での輸入量は、156万8000ショートトンと予想される。メキシコからの砂糖の輸入は、2018/19年度比9.1%減の101万9000ショートトンと予想されている。メキシコの生産量は、製品換算(Actual value)で約610万トンと予想されており、輸出余力は十分であると想定されている。
  • 期末在庫量は167万6000ショートトン、期末在庫率は13.5%と予想されている。
190327海外情報表
 米国における肥満は長く社会問題となっており、砂糖もその一因を担っているとされていることからソーダ税の導入やゼロカロリーを謳う人工甘味料などの台頭など、砂糖の摂取量を減少させる動きは多く見られている。しかし、オーガニック志向の高まりなどによる人工甘味料を敬遠する消費者需要もあることから、今後も人口増加を背景に砂糖の生産量及び消費量は増加するものと考えられる。

【調査情報部 平成31年3月27日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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