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韓国統計庁、2018年農家経済調査の結果を発表(韓国)

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 韓国統計庁は5月3日、2018年農家経済調査の結果を発表した。
 農家経済調査は、農業法人を除く全国の農家のうち3000戸を抽出し、1月1日から12月31日までの所得、支出、資産および負債について調査したもので、毎年4月下旬から5月下旬に公表される。

1 農家平均所得

 農家平均所得は、4206万6000ウォン(前年比10.0%増、378万6000円:1ウォン=0.09円(5月末日TTS相場))であった(表1)。
 農家平均所得の内訳は次のとおりである。
 農業所得は、資材費(肥料費、農薬費、飼料費など)や人件費の上昇により農業経営費は増加したものの、農産物(野菜、果実など)および畜産物(鶏、鶏卵、牛乳など)の販売収入の増加によりそれ以上に農業粗収益が増加したため、1292万0000ウォン(同28.6%増、116万3000円)と増加した。
 農業外所得は、兼営する飲食・宿泊業などの事業収入や年金等の所得が増加したため、1695万2000ウォン(同4.2%増、152万6000円)となった。年金等の所得は、国民年金と基礎年金受給額の増加により989万1000ウォン(同11.1%増、89万0000円)となった。
表1

2 家計支出

 家計支出は、消費支出および非消費支出がともに増加したため、前年比10.4%増の3382万8000ウォン(304万5000円)となった(表2)。
 消費支出は、減価償却費などが減少した一方、食料品費、交通費、教育費、たばこ代や娯楽費などが増加したため、同5.2%増となり、非消費支出も、社会保険料などの増加により、同32.1%増となった。
表2

3 資産および負債

 資産は、前年比2.0%減の4億9568万7000ウォン(4461万200円)であった(表3)。
 固定資産は、建築や構築物や機械器具備品の評価額が増加したため、同10.1%増となり、流動資産も、積立金などの金融資産の減少により、同41.3%減となった。
 負債は、農業用資金、生活応急資金およびその他資金の借入額が増加したことにより、同26.1%増の3326万9000ウォン(299万4000円)となった。
表3

4 経営品目別の農家平均所得

 農家平均所得を経営品目別に見ると、畜産経営が最も高く、次いで果樹、野菜、水稲と続き、畜産経営以外は、農家平均を下回っている(表4)。
 畜産経営は、農家平均所得だけでなく、家計支出、資産、負債も他の経営品目を上回っており、中でも負債は、農家平均の3.1倍となる1億304万1000ウォン(927万4000円)であった。
表4
【小林 智也 令和元年6月4日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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