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砂糖の短期需給見通しを公表(EU)

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最終更新日:2016年7月22日

 欧州委員会は2016年7月8日、農産物の短期需給見通しを公表した。このうち2016/17年度(10月〜翌9月)の砂糖需給見通しの概要を以下のとおり紹介する。

供給は過剰から不足へ

 2015/16年度の砂糖生産量は、年度末を迎えて、大きく減少することが確実となった。
 2015年/16年度のてん菜の生産量は、前年度の記録的な増産により在庫水準が高く、収穫面積が前年度比13%減となった上、単収も平年並みにとどまると見込まれることから、この10年間で最小となった。その結果、2015/16年度の砂糖生産量は、1490万トン(白糖換算。前年度比23.6%減)と見込まれる。
 
 6月の砂糖価格は、国際価格、EU価格ともに上昇した。これは、世界の2015/16年度の砂糖供給量が6年ぶりに需要を下回り、粗糖換算で950万トン不足し、2016/17年度においても650万トン不足すると予測されたことによる。世界の期末在庫量は、2015/16年度に粗糖換算で7000万トン、2016/17年度に6400万トンとなると見込まれている。
 このように、在庫は、2年続いて取り崩されると見込まれるものの、2008年から2011年の水準を依然として上回る程度となる。市場ではいまだ供給過多であり、大手需要者は、四半期分の在庫を保有している。このため、価格は低迷状況を脱したにすぎず、長期的に見ると平均的な水準であるといえる。
 
 国際砂糖価格は、エタノール価格にも左右されることから不確実性が高い。特に、ブラジルではサトウキビの56%がエタノール向けとなっていることから、その影響が大きい。
 EU平均砂糖価格は、供給量の減少により上昇し、4月にはトン当たり428ユーロ(5万932円:1ユーロ=119円)となった。これは長期契約取引であるが、現金取引では同550ユーロ(6万5450円)を超える加盟国も出てきている。
 需給ひっ迫により、砂糖価格が高騰しているにもかかわらず、EUの2015/16年度の砂糖輸入量は前年度並みの290万トンと見込まれている。ブラジル産は関税割当下で増えているものの無税で輸入される後発開発途上国等からの輸入が190万トンと、前年度の210万トンを下回るとみられる。

生産割当の最終年度の生産量は控えめ

 2016/17年度は生産割当制度の最終年度であり、生産者は、割当数量を大きく超過しないようにしている。このため、同年度のてん菜の作付面積は前年度を2.4%上回ったものの、5年平均を7%下回っており、てん菜の生産量は、前年度を5%上回る1億680万トンにとどまると予測されている。
 また、単収は、5年平均を1%程度上回ると予測されており、平均的な精糖歩留まりとした場合、EU全体の砂糖生産量は前年度比9.4%増の1630万トンと予測されている。
 なお、作柄は加盟国ごとに大きく異なり、フランスにおいては、例年より多い降雨により豊作を見込んでいるが、オランダやベルギーでは水はけの悪い土壌が冠水により打撃を受けると見込まれている。ポーランドでは、成長初期の寒冷な気候が単収を減少させると予測されている。

 2016/17年度の砂糖輸入量は、前年度比20.7%増の350万トン程度、期末在庫量は、同66.7%減の40万トンが見込まれている。ただし、EUによる砂糖の輸出量が、WTO裁定による上限(137万4000トン)に達しなかった場合は、その分在庫量は増えると予測されている。
表 EUの砂糖需給の推移
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-8527



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