[本文へジャンプ]

文字サイズ
  • 標準
  • 大きく
お問い合わせ
alic 独立行政法人農畜産業振興機構
でん粉 でん粉分野の各種業務の情報、情報誌「でん粉情報」の記事、統計資料など

ホーム > でん粉 > でん粉の国際需給 > 海外のでん粉需給動向

海外のでん粉需給動向

印刷ページ

最終更新日:2010年7月1日

海外のでん粉需給動向

2010年7月

調査情報部

絵で見る世界のでん粉製品需給

 
 
 
 

海外のでん粉需給動向

◆タイ◆

タピオカでん粉価格が、トン当たり500米ドル突破
 
 タイタピオカでん粉協会(Thai Tapioca Starch Association)によると、6月22日のタピオカでん粉価格(バンコクにおけるFOB価格)は、前年比78.9%高のトン当たり510米ドルとなった。6月8日に同500米ドルを記録した後、さらに続伸した。キャッサバへのコナカイガラムシによる被害※1は、未だ沈静化のめどが立っておらず、供給不足によって需給がひっ迫している。
 
 タイ農業協同組合省農業経済局の3月末時点での見込みによると、2010年度(10〜9月)のキャッサバ生産量は、干ばつの影響や虫害によって、単収が前年度比2.56%減のライ(1ライ=0.16ヘクタール)当たり2971キログラムと落ち込む上、この虫害を嫌った農家がほかの作物へ転換していることから、収穫面積も前年度比4.72%減の717万ライと減少し、前年度比7.16%減の2130万5000トンと予測されている。また、農家が適切な害虫駆除を怠った場合は、この生産量をさらに下回ることも想定され得るとしている。
 
 我が国においては、タイのタピオカでん粉は食品や工業品などで幅広く利用されており、これまでほかのでん粉と比較して安価であったことなどから、その使用量は増加傾向で推移してきた。当機構が本年3月に行った平成21年度でん粉需要実態調査※2でも、調査対象となった企業の多くが今後の見通しとして、タピオカでん粉の使用量を増加させる、と回答していた。しかしながら、その見通しも「価格次第」としており、今後価格が高止まりで推移した場合の需要動向が注目される。
 
※1 虫害の概要などについては、本誌4月号「タイのタピオカでん粉をめぐる最近の事情」を参照されたい。
※2 本誌前月号に調査結果を掲載。
 
 
 
 
 
2010年1〜4月のタピオカでん粉輸出は、数量・価格とも前年を大幅に上回る状況が続く
 
 2010年4月におけるタピオカでん粉輸出量は、前年同月比43.1%増の18万5200トンと、1〜3月と同様、前年水準を大幅に上回り、1〜4月の累計では、前年同期比76.2%増の78万1300トンとなった。
 
 1〜4月における主な輸出先国は、インドネシアが最も多く20万5300トンであり、前年同期の約23倍となった。次いで、中国18万8100トン(前年同期比42.5%増)、台湾10万700トン(同4.7%減)、マレーシア8万5900トン(同87.3%増)、日本3万4600トン(同5.7%減)であった。インドネシアについては、天候不順によりタピオカでん粉生産が減少していること、また、中国については、製紙業などにおける需要の増加や、とうもろこしのでん粉仕向けを制限する政策により需給のひっ迫が続いていることが、これら2カ国向け輸出量増加の要因となっているとみられる。
 
 一方、2010年4月におけるタピオカでん粉の輸出価格(FOB)は、キログラム当たり0.4米ドルと、前月並みとなったものの、前年同月比では60%高と、需給ひっ迫を反映して高止まりとなっている。
 
 また、1〜4月の平均では、前年同期比57.0%高のキログラム当たり0.39米ドルとなっている。(1米ドル=92.31円、平成22年5月末日TTS相場)
 
 
 
 
2010年4月の化工でん粉輸出価格も続伸
 
 2010年4月におけるタイのデキストリンおよびその他の化工でん粉輸出量は、前年同月比14.2%減の5万8800トンとなった。
 
 1〜4月の累計では、前年同期比13.9%増の24万6100トンとなった。輸出先国別では、日本が最も多く前年同期比13.4%増の9万1600トン、次いで、中国(同58.1%増の3万9100トン)、インドネシア(同44.3%増の3万500トン)、韓国(同14.9%増の1万3200トン)、台湾(同61.6%増の1万1800トン)と上位をアジア諸国が占めている。
 
 一方、2010年4月の輸出価格(FOB)は、前月比4.8%高のキログラム当たり0.66米ドル(前年同月比32.0%高)と2009年9月以降上昇傾向で推移している。また、日本向けは前月比10.7%高の同0.62米ドルと大きく値を上げた。
 
 1〜4月の平均では、前年同期比18.3%高のキログラム当たり0.63米ドルとなっている。
 
 
 
 

◆米国◆

米国農務省、2010/11年度のとうもろこし期末在庫を大きく下方修正
 
 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)が6月10日に公表した6月の世界農産物需給推計の月次報告によると、米国における2010/11穀物年度(2010年9月〜2011年8月。以下、「2010/11年度」)のとうもろこしの生産量と輸入量が前月の予測値に据え置かれ、2009/10年度期末在庫が17億3800万ブッシェルから16億300万ブッシェルへ1億3500万ブッシェル(1ブッシェル=25.4キログラム)下方修正された結果、供給量(生産量+輸入量+前年度期末在庫)も同量下方修正された。
 
 この理由は、2009/10年度の消費量が上方修正されたことである。消費量の内訳をみると、飼料等向けが2500万ブッシェル下方修正されたものの、エタノール向けが1億5000万ブッシェル、食品・種子・その他工業向けが1000万ブッシェル上方修正され、合計で1億3500万ブッシェル上方修正されることとなった。2010/11年度の消費量については、ガソリンとの混合利用によるエタノール向けが1億ブッシェル、食品・種子・その他工業向けが1000万ブッシェル上方修正されており、これにより、同年度の期末在庫は2億4500万ブッシェル下方修正された。
 
 また、2010/11年度の生産者販売価格は上値、下値ともにブッシェル当たり0.10ドル上方修正され、同3.30〜3.90ドルになると予測されている。
 
 
 
 
 
2010年4月のコーンスターチ輸出価格は続落
 
 2010年4月におけるコーンスターチ輸出量は、前年同月比59.8%増の1万1800トンであった。
 
 1〜4月の累計では、前年同期比35.3%増の3万9800トンとなり、輸出先国としては、カナダが最も多く(前年同期比13.6%増の9900トン)、次いで、英国(同5.5%減の5600トン)、メキシコ(同9.4%減の5200トン)、インドネシア(前年同期比の約17倍となる4000トン)、日本(同2.2%増の2700トン)となっている。
 
 また、4月の輸出価格(FOB)は、前月比9.8%安のキログラム当たり0.46米ドル(前年同月比24.6%安)と、とうもろこし価格が軟調であったことから、2010年1月以降下落が続いている。
 
 なお、1〜4月の平均では、前年同期比18.3%安のキログラム当たり0.51米ドルとなっている。
 
 
 
2010年4月の化工でん粉輸出価格は、前月より値を上げる
 
 2010年4月におけるデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比24.4%増の3万5900トンであった。
 
 1〜4月の累計では、前年同期比14.2%増の13万7800トンとなり、輸出先国としては、コーンスターチと同様、カナダが最も多く(前年同期比6.6%増の2万5100トン)、次いで、メキシコ(同28.1%増の2万400トン)、日本(同3.5%増の1万9000トン)、ドイツ(同35.4%増の1万5700トン)、英国(同27.9%増の7600トン)となっている。
 
 4月の輸出価格(FOB)については、前月比5.0%高のキログラム当たり0.84米ドル(前年同月比3.4%安)、日本向けについても前月比4.5%高の0.69米ドル(前年同月比1.4%安)と前月から値を上げたものの、依然として前年水準を下回って推移している。
 
 また、1〜4月の平均では、前年同期比3.5%安のキログラム当たり0.82米ドルとなっている。
 
 
 
 

◆EU◆

2010年3月もばれいしょでん粉輸出量は前年大幅超、1〜3月で前年の8割増
 
 2010年3月におけるばれいしょでん粉輸出量は、前年同月比71.4%増の5万3800トンと、2009年産ばれいしょが豊作であったことから、前年の水準を大幅に上回って推移した。
 
 1〜3月の累計では、前年同期比82.7%増の15万1700トンとなり、輸出先国としては、中国が最も多く(前年同期比の約5.7倍となる4万2800トン)、次いで米国(同31.4%増の1万8100トン)、韓国(同31.2%増の1万2000トン)、台湾(同130.5%増の1万400トン)、タイ(同77.4%増の8200トン)となっている。タイのタピオカでん粉と同様、中国の輸入量の伸びが目立っている。
 
 また、3月の輸出価格(FOB)は、前月比3.2%高のキログラム当たり0.32ユーロ(前年同月比20.0%減)とほぼ横ばいで推移している。また、1〜3月の平均では、前年同期比27.9%安のキログラム当たり0.31ユーロとなっている。(1ユーロ=125.98円、4月末日TTS相場)
 
 
 
 
2010年3月の化工でん粉輸出量も前年の水準を上回り、1〜3月で前年の2割増
 
 2010年3月におけるデキストリンおよびその他の化工でん粉輸出量は、前年同月比22.1%増の3万7800トンであった。
 
 1〜3月の累計では、前年同期比23.2%増の9万9500トンとなり、輸出先国としては、トルコが最も多く(前年同期比で52.4%増の2万100トン)、次いで、中国(同106.7%増の1万900トン)、スイス(同1.4%増の9700トン)、ロシア(同13.5%減の8400トン)、米国(同28.5%増の7600トン)となっている。
 
 また、3月の輸出価格(FOB)は、前月比2.8%高のキログラム当たり0.73ユーロ(前年同月比9.9%減)とやや値を上げた。また、1〜3月の平均では、前年同期比12.0%安のキログラム当たり0.71ユーロとなっている。
 
 
 
 

◆中国◆

2010年4月の天然でん粉輸入量は、前年の水準を下回るも、1〜4月では、前年の4割増
 
 2010年4月における天然でん粉の輸入量は、前月の10万8000トンを下回る8万9000トン(前年同月比5.3%減)と、2010年になって初めて前年の水準を割り込んだ。
 
 しかしながら、1〜4月の累計では、前年同期比43.0%増の33万6000トンと依然、前年の水準を大幅に上回った。このうち、タピオカでん粉が27万1000トン(前年同期比17.8%増)と大半を占め、ばれいしょでん粉が6万2000トン(前年同期の12.4倍)であった。タピオカでん粉の輸入先国は、タイ
(18万9000トン)、ベトナム(8万1000トン)となっている。
 
 4月の輸入価格(CIF)については、タピオカでん粉は前月比4.6%高のキログラム当たり0.42米ドル(前年同月比59.3%高)と上昇し、ばれいしょでん粉も、前月比4.6%高の0.44米ドル(前年同月比15%安)と上昇した。
 
 一方、輸出量は前年を下回る水準で推移しており、4月は、前年同月比17.9%減となる3万2000トンであった。1〜4月の累計では、前年同期比30.8%減の9万9000トンで、このうちコーンスターチが7万9000トンと大半を占めている。
 
 4月の輸出価格(FOB)については、コーンスターチが前月比3.5%高のキログラム当たり0.39米ドル(前年同月比31.2%高)、サゴでん粉が同15.4%高の同0.76米ドル(同0.6%安)と、ともに前月から値を上げた。
 
 
 
 
 
2010年4月も化工でん粉輸入量は大幅増で、1〜4月では前年の約2倍に
 
 2010年4月におけるデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸入量は、前月に引き続き、前年の水準を大きく上回る前年同月比70.8%増の2万400トンとなった。輸入先国別では、タイ1万2600トン、米国2400トン、オランダ1700トンとなっている。
 
 1〜4月の累計では、天然でん粉と同様、需要の高まりを反映して、前年の水準を大きく上回る前年同期比103.5%増の7万2700トンとなっている。
 
 また、4月の輸入価格(CIF)については、のキログラム当たり0.87米ドル(前年同月比3.5%高)と、前月の同0.89米ドルから大幅に値を下げた。1〜4月の平均では、前年同期比1.2%安の同0.81米ドルとなった。
 
 一方、2010年4月における輸出量は、前年同月比4.1%高の1万3300トンとなった。輸出先国別では、韓国が最も多く、6200トン、次いで、日本2200トン、マレーシア1200トン、トルコ500トンであった。1〜4月の累計では、前年同期比30.3%減の3万2000トンと前年の水準を下回っている。
 
 4月の輸出価格(FOB)については、前年同月比14.9%高のキログラム当たり0.59米ドルと、前月の同0.68米ドルから大幅に値を下げた。1〜4月の平均では、前年同期比26.6%高の0.63米ドルであった。
 
 
 
 
 
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:情報課)
Tel:03-3583-8713



このページのトップへ

Copyright 2016 Agriculture & Livestock Industries Corporation All rights Reserved.