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海外のでん粉需給動向

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最終更新日:2010年10月5日

海外のでん粉需給動向

2010年10月

調査情報部

絵で見る世界のでん粉製品需給

海外のでん粉需給動向

◆タ イ◆

9月のタピオカでん粉価格は下落も、依然トン当たり500ドルの水準
 
 タイタピオカでん粉協会(Thai Tapioca Starch Association)によると、9月21日のタピオカでん粉価格(バンコクにおけるFOB価格)は、前年比82.8%高のトン当たり530米ドルとなった。史上最高値を更新した8月10日の同630米ドル以降は、高価格に嫌気した買い控えから下落し、9月7日には同500米ドルとなったが、そこからやや反発した。
 
 現地では、雨季を迎え害虫の生息数は一時的に減少しているものの、8月末〜9月初旬に行われたキャッサバ作柄調査では、2010/11年度(10〜9月)の生産量は前年度比4.3%減の2106万トンと見込まれ、依然厳しい見通しとなっている。
 
 なお、このように価格が高水準となった背景や今後のキャッサバ生産動向については、本誌「調査・報告」にて詳述しているので参照されたい。(1米ドル=85.56円、1バーツ=2.78円、平成22年8月末日TTS相場)
 
 
 
7月のタピオカでん粉輸出量は、3カ月連続で前年割れ
 
 7月におけるタピオカでん粉輸出量は、前年同月比33.9%減の9万トンで、これで3カ月連続の前年割れとなった。キャッサバの減産による生産量の減少に加え、高価格に嫌気して輸入国が買い控えていることがこの理由とみられる。しかしながら、1〜7月の累計では、前年同期比31.4%増の110万1600トンと依然前年の水準を大幅に上回っている。
 
 1〜7月における主な輸出先国は、中国が最も多く前年同期比24.4%増の30万700トンと全体の約1/4を占めている。次いで、インドネシア24万300トン(前年同期の約7.6倍)、台湾15万100トン(前年同期比11.6%減)、マレーシア12万6300トン(同29.8%増)、日本5万5300トン(同16%減)であった。
 
 インドネシアについては、天候不順によりタピオカでん粉生産が減少していること、また、中国については、製紙業などにおける需要の増加や、とうもろこしのでん粉仕向けを制限する政策により需給のひっ迫が続いていることが、これら2カ国向け輸出量増加の要因となっているとみられる。ただし、インドネシア向けについては、これまで前年の水準を大きく上回って推移してきたが、7月の輸出量は3300トン(前年同月比73.9%減)にとどまった。
 
 一方、7月におけるタピオカでん粉の輸出価格(FOB)は、需給のひっ迫を反映して前月比4.5%高のキログラム当たり0.46米ドルとさらに上昇した。日本向けも同8.5%高の同0.51米ドルと値を上げた。また、1〜7月の平均では、前年同期比57.8%高のキログラム当たり0.40米ドルとなっている。
 
7月の化工でん粉輸出価格も続伸
 
 7月におけるデキストリンおよびその他の化工でん粉輸出量は、前年同月比1.6%減の5万9100トンとなり、5カ月連続で前年同月を下回った。しかしながら、1〜7月の累計では、前年同期比4.3%増の41万8200トンと前年の水準を上回っている。輸出先国別では、日本が最も多く前年同期比8.8%増の16万900トン、次いで、中国(同19.9%増の6万4100トン)、インドネシア(同27.4%増の4万7700トン)、韓国(同2.1%減の2万3000トン)、米国(同82.3%増の1万9000トン)であった。
 
 一方、7月の輸出価格(FOB)は、前月比4.3%高のキログラム当たり0.73米ドル(前年同月比37.7%高)、日本向けも前月比2.9%高の同0.7米ドルとともに値を上げた。1〜7月の平均では、前年同期比23.6%高の同0.66米ドルとなっている。
 
 

◆米 国◆

とうもろこし生産量、依然過去最高水準の見込み
 
 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)が9月10日に公表した9月の世界農産物需給推計の月次報告によると、米国における2010/11穀物年度(2010年9月〜2011年8月。以下、「2010/11年度」)のとうもろこし生産量は、9月1日現在の全国作況調査を反映して下方修正されたが、依然過去最高の生産量が予測されている。
 
 とうもろこしの生産予測量は、前月の予測133億6500万ブッシェル(3億3947万トン、1ブッシェル=25.4キログラム)から2億500万ブッシェル引き下げられ、131億6000万ブッシェル(前年度比0.4%増の3億3426万トン)になると予測されている。
 
 1エーカー当たりの収量は前月予測から2.5ブッシェル引き下げられたことにより、過去最高を記録した昨年を下回ることとなったが、収穫面積が前年を上回っていることから、生産量は過去最高となった昨年を上回る予測となっている。単収が下方修正された主な要因として、国内最大のとうもころし生産州のアイオワ州を除く多くの主要生産州で、8月前半の高温により土壌水分が減少したことなどが挙げられる。
 
 
 
在庫減を反映し、とうもろこし価格は9月に5ドル超に
 
 豊作が見込まれる一方で、とうもろこしの2010/11年度期末在庫は大きく下方修正され、前年度を19.5%下回る11億1600万ブッシェル(2835万トン)と1995/96年度以来15年ぶりとなる低水準が予測されている。また、在庫率は9.8%となり、国連食糧農業機関(FAO)が示す適正在庫水準15%を大きく下回る。
 
 この要因については、
 (1)ロシアの小麦禁輸に伴う米国産とうもろこしの輸出増
 (2)中国によるとうもろこし輸入増の動き
などが指摘されており、輸出量は、前年度比6.1%増の21億ブッシェル(5,334万トン)と見込まれている。
 
 この在庫減少を反映して、シカゴ・とうもろこし期近は9月17日、穀物価格の高騰した2008年9月以来となるブッシェル当たり5.13ドルを記録するなど上昇傾向にある。
 (なお、シカゴとうもろこし相場の直近のデータについては、当機構ホームページの「海外情報」に掲載しています。)
 
 
7月のコーンスターチ輸出量は前年同月の9割増、1〜7月で前年の6割増
 
 7月におけるコーンスターチ輸出量は、前年同月比87.2%増の1万4900トンと前年の水準を大幅に上回り、1〜7月の累計でも、前年同期比59.1%増の8万8300トンとなった。輸出先国としては、インドネシアが最も多く(前年同期の43倍となる2万1000トン)、次いでカナダ(前年同期比3.3%増の1万8200トン)、メキシコ(前年同期比6.9%減の1万200トン)、英国(同17.3%減の8800トン)、日本(同19.4%増の5800トン)、中国(前年同期の約12倍となる3500トン)となっており、タピオカでん粉と同様、インドネシアと中国における需要が大幅に増加している。
 
 また、7月の輸出価格(FOB)は、前月比2.1%安のキログラム当たり0.46米ドル(前年同月比22.0%安)と前年よりも低い水準で推移した。なお、1〜7月の平均では、とうもろこし価格の影響を受け、前年同期比20.1%安のキログラム当たり0.49米ドルとなっている。
 
7月の化工でん粉輸出価格はやや値を下げる
 
 7月におけるデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比18.7%増の3万8100トンであった。1〜7月の累計では、前年同期比17.5%増の24万9300トンとなり、輸出先国としては、カナダが最も多く(前年同期比10.6%増の4万6800トン)、次いで、メキシコ(同18.5%増の3万5800トン)、日本(同6.4%増の3万4400トン)、ドイツ(同51.0%増の2万7800トン)、英国(同24.3%増の1万4200トン)であった。
 
 7月の輸出価格(FOB)については、前月比4.7%安のキログラム当たり0.81米ドル(前年同月比3.6%安)、日本向けについては前月比7.6%安の0.61米ドル(前年同月比15.3%安)と推移した。また、1〜7月の平均では、前年同期比2.4%安のキログラム当たり0.83米ドルとなっている。
 

◆E U◆

6月もばれいしょでん粉輸出量は前年超、1〜6月で前年の6割増
 
 6月におけるばれいしょでん粉輸出量は、前年同月比26.8%増の4万2200トンと、2009年産ばれいしょが豊作であったことから、2010年になって以降6カ月連続で前年の水準を上回った。1〜6月の累計では、前年同期比63.6%増の28万8600トンとなり、輸出先国としては、中国が最も多く(前年同期比の約5.4倍となる7万3400トン)、次いで米国(同26.2%増の2万9900トン)、韓国(同45.4%増の2万3900トン)、台湾(同約2倍の2万1100トン)、タイ(同61.5%増の1万5500トン)であった。
 
 また、6月の輸出価格(FOB)は、前月比2.9%高のキログラム当たり0.36ユーロ(前年同月比2.7%減)、日本向けは同5.3%安の同0.36ユーロとなった。1〜6月の平均では、前年同期比22%安のキログラム当たり0.32ユーロとなっている。(1ユーロ=108.41円、8月末日TTS相場)
 
6月の化工でん粉輸出量も前年の水準を上回り、1〜6月で前年の2割増
 
 2010年6月におけるデキストリンおよびその他の化工でん粉輸出量は、前年同月比17.1%増の4万100トンであった。1〜6月の累計では、前年同期比20.4%増の21万1000トンとなり、輸出先国としては、トルコが最も多く(前年同期比60.5%増の4万6200トン)、次いで、中国(同65.2%増の2万100トン)、スイス(同0.8%減の1万9300トン)、ロシア(同21.4%減の1万7100トン)、米国(同25.6%増の1万6300トン)となった。
 
 また、6月の輸出価格(FOB)は、前月比14.1%高のキログラム当たり0.81ユーロ(前年同月比1.3%高)であった。1〜6月の平均では、前年同期比8.0%安のキログラム当たり0.74ユーロとなっている。
 
 

◆中 国◆

7月の天然でん粉輸入量は2カ月連続の前年割れも、1〜7月では前年の2割増
 
 7月における天然でん粉の輸入量は、前年同月比11.8%減の6万7000トンとなった。これはタピオカでん粉輸入量の減少によるもので、高価格を嫌って買い控えたものとみられる。しかしながら、1〜7月の累計では、前年同期比18.3%増の56万2000トンと依然前年の水準を上回っている。この内訳は、タピオカでん粉が45万4000トン(前年同期比1.9%減)と8割を占め、ばれいしょでん粉が10万1000トン(前年同期の約9倍)であった。タピオカでん粉の輸入先国は、タイ(35万2000トン)、ベトナム(10万トン)となっている。
 
 
 7月の輸入価格(CIF)については、タピオカでん粉は前月比7.6%安のキログラム当たり0.42米ドル(前年同月比52.4%高)、ばれいしょでん粉は前月比2.1%高の0.46米ドル(同5.1%高)となった。
 
 一方、輸出量は、前年同月比80.6%増となる5万6000トンと2カ月連続で前年の水準を上回った。1〜7月の累計では、前年同期比5.8%減の22万6000トンで、このうちコーンスターチが19万1000トンと大半を占めている。
 
 7月の輸出価格(FOB)については、コーンスターチが前月比3.2%高のキログラム当たり0.42米ドル(前年同月比26.6%高)となった。
 
 
7月の化工でん粉輸入量は2カ月ぶりに前年の水準を上回り、1〜7月では前年の5割増
 
 7月におけるデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸入量は、前年同月比16.1%増の1万9000トンとなった。輸入先国別では、タイ1万2000トン、米国2000トン、オランダ1000トンとなっている。1〜7月の累計では、天然でん粉と同様、前年の水準を大きく上回る前年同期比50.4%増の12万1000トンとなっている。
 
 また、7月の輸入価格(CIF)については、キログラム当たり0.93米ドル(前年同月比22.2%高)と前月から値を下げた。1〜7月の平均では、前年同期比8.9%高の同0.86米ドルとなった。
 
 
 一方、7月における輸出量は、前年同月比57.3%増の9200トンとなった。輸出先国別では、日本が最も多く3000トン、次いでマレーシア1200トン、韓国1000トンであった。1〜7月の累計では、前年同期比22.3%減の5万9000トンと前年の水準を下回っている。
 
 7月の輸出価格(FOB)については、前年同月比2.1%安のキログラム当たり0.66米ドルと、前月の同0.65米ドルから値を上げた。1〜7月の平均では、前年同期比24.7%高の0.63米ドルとなった。
 
 
 
 
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:情報課)
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