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鹿児島県における担い手育成の取組状況

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最終更新日:2011年2月2日

鹿児島県における担い手育成の取組状況

2011年2月

鹿児島県農政部農産園芸課

はじめに

 平成19年度から導入された品目別経営安定対策については、交付金の交付対象として一定の要件を満たすことが必要になるとともに、3年間に限って特例期間が設けられました。平成22年度以降は、特例措置が廃止されたものの、防除が基幹作業に追加されるなどの対象者要件の見直しが行われました。
 
 県では平成22年1月に要件見直しに関する説明会を開催し、各地域では多くの生産者が、引き続き要件を満たすよう、農作業受託体制の確立や共同利用組織の育成等を推進してきました。今回は、要件見直しによる本県の申請状況や地域での取組などについて紹介します。
 
 

1 平成20、21年度の要件区分別対象者数

 本県の品目別経営安定対策の対象者数は、平成20年度が8,846人で、平成21年度は8,102人となりました。平成21年度の対象者の内訳を見ると、B−2(一定規模以上の者)が約58%と最も多く、次いでB−5(特例農家)が約25%を占めています(表1)。B−5の割合は20年度と比べて10ポイント減少している一方、B−2が約5ポイント増加しており、経営規模の拡大が進んでいると考えられます。
 
 一方、B−5の生産者は、平成19年度で4,116人(40%)、20年度で3,078人(35%)、21年度で2,058人(25%)と年々着実に減少してきましたが、一定程度の割合を占めていました。
 
 なお、21年度まで、B−3(共同利用組織の構成員)の者はいませんでした。
 
 
 

2 平成22年度の申請状況

 平成22年度の本県の品目別経営安定対策の申請者数は、21年度実績よりも149人少ない7,953人となっていますが、今回の制度の見直しを踏まえ、多くの生産者が、引き続き要件を満たすよう共同利用組織の育成等を推進した結果、2,000人余りの特例農家は、高齢化による離農者を除き、本則要件へ移行しました。
 
 要件区分ごとに前年度と比べると、B−4(基幹作業を委託する者)が10.5ポイント、B−2が8.5ポイント、それぞれ増加するとともに、今回はじめて、B−3(共同利用組織の構成員)で305人が申請しました。
 
 特に、B−3農家が参加する共同利用組織については、薩摩半島の5つのJA(グリーン鹿児島、かごしま中央、いぶすき、南さつま、さつま日置)を単位として、今年度新たに組織化され、防除を行う共同利用組織となっています。
 
 
 
 
 
 

3 地域における取組

 平成22年1月の説明会を受けて、各地域の関係機関などにおいて、特例農家の本則要件への移行に向けた取組の方向性を検討し、地域の実情に応じた推進を行いました。
 
 ここでは、各地域での取組について紹介します。
 
 
【事例1】日置地域での取組
 
 日置地域は、平成21年実績で特例農家の占める割合が約51%と高く、また、農家数の減少も続いていたことから、本則要件への移行は大きな課題となっていました。このため、説明会を受けて日置地域では地域の関係機関などによる検討を進め、本則要件への移行を推進しました。
 
○2/16、3/16 関係機関者などによる検討会を開催し、特例農家に対しては、(1)40a程度栽培している農家は、面積を50a以上に拡大(2)基幹作業をB−1、B−2農家に委託(3)共同利用組織への参加−を推進し、さらに、栽培農家の自然減については近隣の農家への農地集積を推進することなどを決定。
 
○3/26 JA甘しょ部会理事会での共同利用組織化への検討。
 
○4/5〜15 要件審査申請前の事前確認のため全農家を対象に説明会を開催し、併せて、特例農家に対しては、本則要件への移行対策を推進。
 
○5/18 JAさつま日置を単位として防除を行う共同利用組織を設立。北・中・南部の営農センターごとに防除班を編成し、防除計画に基づく防除を実施。
 
 このような取組の結果、162人がB−3の本則要件に移行しました。
 
 
【事例2】南薩地域での取組
 
 南薩地域は、県内有数のさつまいもの産地ですが、平成21年実績で特例農家の占める割合は約34%と県平均を上回り、対象者も739人と最も多く、本則要件への移行は大きな課題となっていました。このため、説明会を受けて南薩地域では関係機関などによる検討を進め、本則要件への移行を推進しました。
 
○2/8 地域さつまいも・でん粉対策協議会による検討会を開催し、各JAと工組系の各でん粉工場ごとに本則要件への移行を推進することで決定。
 
 
〔各JAでの取組〕
 
 特例農家に対しては、B−1、B−2、B−4への移行を基本とし、これらへの移行が困難な農家を中心に「防除」を行う共同利用組織の組織化を推進。
 
○1〜4月 特例農家への説明会の開催。
 
○4/1 JAいぶすき、3/23 JA南さつまを単位として防除を行う共同利用組織を設立。各支所ごとに防除班を編成し、防除計画に基づく防除を実施。
 このような取組の結果、JAいぶすきで68人、JA南さつまで51人がB−4の本則要件に移行しました。
 
 
〔工組系でん粉工場での取組〕
 
 A社においては、特例農家に対して、自社の農業生産法人への基幹作業の委託を推進し、56人がB−4へ移行しました。
 
 
【その他の動き】
 
 平成22年度の新規の申請者は764人となりましたが、このうちB−1が107人、B−2が518人となっています。この背景としては、焼酎原料用さつまいもの需要がピークを過ぎたことから、これまで焼酎工場にさつまいもを搬入していた生産者が作付けの一部をでん粉原料用に切り換えたケースが多かったことが挙げられます。
 
 なお、独立行政法人農畜産業振興機構鹿児島事務所の調査によると、曽於地区の新規申請者200人のさつまいも作付面積235haのうち37ha(16%)がでん粉原料用さつまいもの作付面積となっており、一戸あたりでは、約1.2haの作付けのうち約0.2haがでん粉原料用となっています。
 
 

4 今後の取組

 本県のさつまいもは、畑地帯における輪作体系や防災営農上重要な作物であることから、県では引き続き、でん粉原料用さつまいもの生産コストの低減を進めるとともに、品目別経営安定対策を活用し、農家経営の安定を図ることとしています。
 
 特に、今回、新たに組織化された共同利用組織においては、防除作業の実効性の確保や、共同利用推進計画の着実な取組を支援することとしています。
 
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:情報課)
Tel:03-3583-8713



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