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でん粉の需給・価格動向

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最終更新日:2011年6月10日

でん粉の需給・価格動向

2011年6月

調査情報部

主要国におけるでん粉事情(2011年5月現在)

 
 

絵で見る世界のでん粉製品需給

 
 

海外のでん粉需給動向

とうもろこし

米 国

2011/12年度の生産量は過去最高との予測

 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)が5月11日に公表した世界農産物需給推計の月次報告によると、米国における2011/12穀物年度(2011年9月〜2012年8月。以下、「2011/12年度」)のとうもろこし生産量は、本年2月の農業観測会議における予測量(137億3000万ブッシェル、3億4874万トン、1ブッシェル=25.4キログラム)よりわずかに引き下げられた。これは、天候不順により作付が遅れ、1エーカー当たり予測収量が2月の予測値より3ブッシェル下方修正されたことが影響している。作付予測面積は3月の生産者意向調査の結果を受けて前年を4.5%上回る9218万エーカーと見込まれており、生産量は前年度比8.5%増の135億500万ブッシェル(3億4303万トン)と、過去最高を記録した2009/10年度を3.2%上回ると予測された。

 一方、2011/12年度のとうもろこし国内消費量は、2月の予測値をわずかに下回る115億5500万ブッシェル(2億9350万トン、前年度比0.04%増)と見込まれている。これを用途別に見ると、エタノール向けは、ガソリン消費量の緩やかな増加やエタノールの輸出需要を踏まえて50億5千ブッシェル(同1.0%増)に増加する一方、飼料等向けはDDGSの利用が増加していることなどから、51億ブッシェル(同1.0%減)に減少すると見込まれている。また、輸出向けについては、アルゼンチンなど海外の競合国の生産増から18億ブッシェル(同5.3%減)に減少すると見込まれている。


期末在庫は回復も、依然低水準

 このように、消費量がほぼ前年度並みにとどまる一方、生産量は大幅な増加が見込まれることから、2011/12年度の期末在庫数量は、9億ブッシェル(2286万トン、前年度比23.3%増)になると予測されている。ただし、これは、依然として記録的に低い水準であるため、生産者平均販売価格は、過去最高値と推計される前年度(ブッシェル当たり5.10〜5.40ドル)をかなり上回る同5.50〜6.50ドルになると予測されている。

 また、今回公表された需給見通しにおいては、前月の予測より輸出が5000万ブッシェル減り、輸入が500万ブッシェル増えたことから、2010/11年度の期末在庫が前回予測値の6億7500万ブッシェルから5500万ブッシェル引き上げられた。 (シカゴとうもろこし相場の直近のデータについては、当機構ホームページ(http://www. alic. go. jp/international/index. htmlの「海外情報」)に掲載しています。)(1米ドル=83.08円、4月末日TTS相場)
 
 
3月の輸出価格は高止まり
 
 
 米国の3月のとうもろこし(HScode:100590)輸出量は、前年同月比11.0%減の434万8000トンとなった。国別では、日本129万5000トン(9.2%減)、メキシコ81万6000トン(5.3%減)、韓国42万6000トン(44.8%減)となっている。中国向けについては、前年同月比42.1%減の1100トンと前年の水準を下回った。なお、1〜3月の累計では、豊作であった前年同期を13.8%下回る1054万3000トンであった。

 また、輸出価格(FOB)は前月並みのトン当たり290米ドル(前年同月比61.1%高)と、在庫率が低水準であることなどから高止まりしている。



中 国

コーンスターチ輸出価格が上昇傾向
 
 
 中国の3月のコーンスターチ輸出量は、前年同月比71.6%増の3万3800トンとなった。タイ産タピオカでん粉やEU産ばれいしょでん粉の価格が上昇し、代替需要が強まっていることが増加の要因で、昨年6月以降、前年の水準を上回って推移している。

 輸出価格(FOB)は前月から4.9%高となるトン当たり500米ドルと値を上げ、前年同月比では32.3%高と世界的なでん粉需給のひっ迫を反映し、上昇傾向で推移している。

タピオカでん粉

タ イ

5月初旬に値を下げるも依然高水準
 
 
 5月上期の東北部におけるキャッサバ価格は、キログラム当たり2.3〜2.6バーツ(でん粉含有率21〜24%)と依然高水準で推移している。5月上期現在、収穫期は終了にさしかかっており、稼働している工場の稼働率は30〜40%程度となっている。

 タピオカでん粉価格は、国内外からの引き合いが弱まったため、5月10日にトン当たり555米ドルと前週の580米ドルから値下がりした。値を下げるのは1月中旬以来となる。その後も5月31日現在で同545米ドルとなっており、やや軟化した。


輸出量は前年を大幅に下回る水準で推移
 
 
 3月の輸出量は前年同月比17.5%減の16万6000トンとなり、2010年5月以降、前年割れが継続している。これはキャッサバ減産によって生産が落ち込んでいることや、それに伴い価格が高騰していることによる。国別に見ると、中国7万9700トン(61.6%増)、台湾2万3900トン(6.6%増)、マレーシア1万5300トン(42.1%減)、インドネシア8100トン(85.6%減)、日本7400トン(10.6%増)であった。

 今後についても、2010年度(2010年10月〜2011年9月)のキャッサバ生産量が害虫被害の影響などもあり、前年度比5.2%減の2081万トンと減少が見込まれていることから、輸出量は低い水準で推移すると考えられる。 

ばれいしょでん粉

E U

中国がEU産ばれいしょでん粉へ相殺関税を適用

 EUは5月14日、中国政府による補助金によって廉価で輸入され域内の製紙業界が被害を受けているとして、中国産コート紙に対し、相殺関税とAD措置を5年間にわたって発動するとした。これに対し、中国商務部は5月17日、同月19日からEU産ばれいしょでん粉に対し、新たに相殺関税を課すと公表した。これは、2006年のアンチ・ダンピング(AD)措置の上乗せとなる。今回の中国の措置は、こうしたEUへの報復とみられている。

 中国におけるEU産ばれいしょでん粉の輸入は、2007年のAD措置の本格発動により一時的に落ち込んだが、中国国内での生産の落ち込みや旺盛な需要を背景に、現在は回復している。依然としてEU産の需要が強い状況で、今回の相殺関税適用が、輸入動向に影響するかは不透明であるものの、ばれいしょでん粉の主要仕向け先である麺の消費がピークを迎える9月以降の需給動向を注視する必要がある。
 
 
2月の輸出価格、過去10年間の最高値を3カ月連続で更新
 
 
 2月の輸出量は前年同月比60.6%減の1万9800トンと、減産の影響から前年の水準を大幅に下回った。国別に見ると、米国3300トン(46.7%減)、韓国2400トン(40.7%減)、中国1200トン(91.0%減)、メキシコ1200トン(41.3%減)、ロシア1000トン(34.8%減)と軒並み大幅減となった。

 また、輸出価格(FOB)は前月比10.4%高のトン当たり740ユーロと前月に続いて最高値を更新した。これは、前年同月(310ユーロ)の約2倍以上の水準である。(1ユーロ=123.27円、4月末日TTS相場)

化工でん粉

輸出国の動向

タ イ

3月の輸出価格は前年同月比3割高のトン当たり820米ドル
 
 
 タイにおける3月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比9.5%増の7万7100トンとなった。国別では、日本3万トン(9.2%減)、中国1万1100トン(12.4%増)、インドネシア7700トン(26.1%増)、韓国4300トン(11.7%増)、ドイツ3500トン(前年同月の約4.5倍)であった。

 また、輸出価格(FOB)はタピオカでん粉の価格高騰から高止まりしており、前月並みのトン当たり820米ドルと、前年同月を30.2%上回った。日本向けは前月から3.8%値を下げ、760米ドルであった。


米 国

3月の輸出価格は前年同月をやや上回るトン当たり820米ドル
 
 
 米国における3月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、4万4900トンと前年同月比17.7%増となった。国別では、カナダ7100トン(11.0%増)、日本6700トン(10.5%減)、メキシコ5900トン(1.5%増)、ドイツ4600トン(9.5%増)、英国3900トン(前年同月の約2倍)であった。

 また、輸出価格(FOB)はトン当たり820米ドルと前月(830米ドル)からわずかに値を下げたが、前年同月比では2.0%高となっている。


中 国

3月の輸出価格は前年同月をやや上回るトン当たり700米ドル
 
 
 中国における3月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比77.1%増の1万2500トンとなった。国別では、韓国が最も多く6600トン(前年同月の約3倍)、次いで日本2300トン(67.6%増)、マレーシア1000トン(16.9%増)であった。韓国向けの増加は、価格が上昇しているタイ産の代替としての引き合いが高まったためとみられる。

 また、輸出価格(FOB)は前月のトン当たり720米ドルから値を上げ700米ドル(前年同月比2.9%高)となった。


E U

2011年2月の輸出価格は前年同月を2割超上回る
 
 
 EUにおける2月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比0.3%減の3万1900トンであった。国別では、トルコが最も多く7100トン(12.1%増)、次いで、中国2700トン(24.9%減)、スイス2400トン(21.2%減)、ロシア2400トン(6.0%減)、米国2200トン(0.1%増)であった。

 また、輸出価格(FOB)はトン当たり900ユーロと前月(850ユーロ)から続伸し、前年同月比でも26.8%高の大幅高となった。この上昇は世界的なでん粉需給ひっ迫が背景にあるとみられる。 


輸入国の動向

中 国
 
 
 中国における3月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸入量は、前年同月比16.2%増の2万100トンであった。輸入先はタイが1万1400トンと約1/2を占めている。堅調なでん粉需要を反映して、2009年6月以降純輸入国となっているものの、3月の純輸入量は7500トンと、価格高から前年を26.0%下回った。

 輸入価格(CIF)は、前月比18.0%高となるトン当たり1230米ドルと大幅に値を上げ、前年同月比でも37.8%高と高水準となった。 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713



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