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でん粉の需給・価格動向

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最終更新日:2011年8月8日

でん粉の需給・価格動向

2011年8月

調査情報部

主要国におけるでん粉事情(2011年7月現在)

 
 

絵で見る世界のでん粉製品需給

 
 

海外のでん粉需給動向

とうもろこし

米 国

生産量は作付面積増により上方修正


 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は7月12日、世界農産物需給推計の月次報告を公表した。これによると、米国における2011/12穀物年度(2011年9月〜2012年8月。以下、「年度」)のとうもろこし生産量は、作付面積増により上方修正された。

 とうもろこしの作付面積については、前月の需給見通し(6月9日公表)では、天候不順や洪水などの影響から150万エーカー下方修正されたところであった。しかしながら今回は、6月30日に公表された「Acreage」を受けて、160万エーカー上方修正され9228万エーカーとなった。

 収穫面積も上方修正されて8489万エーカーとなり、1エーカー当たりの収量は前月の値が据え置かれて158.7ブッシェルとなったことから、生産量は2009年の記録を2.9%上回る134億7000万ブッシェル(3億4214万トン)になると予測された。


在庫率も6%台へ改善

 一方、消費量については、供給量の増大と価格の低下見通しなどから飼料等向けは5000万ブッシェル、エタノール向けは1億ブッシェル上方修正された。これらを総合して国内消費量は1億4500万ブッシェル上方修正された。また、主に中国向けの増大から輸出量が1億ブッシェル上方修正された。この結果に加え、6月30日に公表された6月1日時点の在庫調査結果も反映されて、期末在庫は1億7500万ブッシェル上方修正され、在庫率は先月の5.2%から6.4%に改善された。

 生産者平均販売価格は、過去最高値と予測された先月の値から下値、上値を50セント引き下げてブッシェル当たり5.50〜6.50ドルになると予測されている。
 (シカゴとうもろこし相場の直近のデータについては、当機構ホームページの「海外情報」に掲載しています。)
 (1米ドル=81.73円、6月末日TTS相場)
 
 
5月の中国向け輸出量が急増
 
 
 米国の5月のとうもろこし(HScode:100590)輸出量は、前年同月比15.8%減の418万トンとなった。国別では、日本向け135万トン(8.5%減)、メキシコ向け81万5000トン(0.4%減)、韓国向け58万トン(36.1%減)となっている。中国向けについては、前年同月の115倍となる17万6000トン(前月の61倍)と急増した。この背景には、中国の需要増に国内生産が追い付いていない現状があるとみられる。

 なお、1〜5月の累計では、豊作であった前年同期を10.1%下回る1911万8000トンであった。

 また、輸出価格(FOB)はトン当たり320米ドル(前年同月比79.5%高)と、前月から6.7%値を上げた。価格は、在庫率が低水準であることなどから高水準で推移している。


中 国

5月のコーンスターチ輸出量、1年ぶりに前年割れ
 
 
 中国の5月のコーンスターチ輸出量は、前年同月比23.4%減の2万900トンと、1年ぶりに前年の水準を下回った。この要因の一つには、国内需要の増加があると考えられる。最大の輸出先であるインドネシア向けが大幅に減少し、前年同月比33.7%減の9600トンであった。

 また、輸出価格(FOB)は前月から2.6%高となるトン当たり510米ドルと続伸し、前年同月比でも30.6%高と世界的なでん粉需給のひっ迫を反映し、上昇傾向で推移している。

タピオカでん粉

タ イ

7月に入り、タピオカでん粉価格が大きく下落
 
 
 7月上期の東北部におけるキャッサバ価格は、キログラム当たり1.9〜2.2バーツ(でん粉含有率20〜23%)となった。7月に入り、東北部のでん粉工場は操業を再開したが、キャッサバ集荷量は低水準となっている。

 タピオカでん粉価格は、7月に入り大きく値を下げた。6月末にトン当たり535米ドルであったが、7月5日には470米ドルまで下落した。その後も7月19日まで470米ドル台での推移となっている。この大きな下落の背景には、これまで高値が続いたことによる買い控えなど需要の弱まりがあるとみられる。でん粉製造業者は高値を見込んでいたが、買い控えなどにより資金のやり繰りが苦しくなったため、在庫を販売せざるを得なくなっているところもあると言われている。


5月の輸出量は前年を約1割下回る
 
 
 5月の輸出量は10万9000トンとなり、前年同月比11.7%減と前年の水準を大きく下回った。害虫コナカイガラムシの発生によるキャッサバ減産の影響から、2010年5月以降前年割れが継続している。国別では、中国向け3万8700トン(8.3%減)、台湾向け1万6800トン(15.5%減)、マレーシア向け1万6200トン(5.1%減)、日本向け7400トン(18.0%増)、シンガポール向け4200トン(3.7%増)であった。

 害虫被害の影響などで、2010年度(2010年10月〜2011年9月)のキャッサバ生産量が、前年度比5.2%減の2081万トンと減少が見込まれていることから、輸出量は今後も低い水準で推移するものと考えられる。 

ばれいしょでん粉

E U

干ばつによる単収低下が懸念

 4〜5月にかけて、フランス、ドイツなどヨーロッパ北部では記録的な降雨不足となった。このため、牧草、穀物などの生育に大きな影響が生じている。 英国のばれいしょ生産者団体であるPotato Councilは、今年度産の単収について、ばれいしょの生育は7〜9月の気象条件によるところが大きいため、6月末の時点で判断することは早計であるとしながらも、早掘りしたものが低単収であったことなどから、最終的に平年並みの水準を上回ることは難しいと見込んでいる。


4月の輸出価格も続伸、最高値を5カ月連続で更新
 
 
 4月の輸出量は前年同月比65.5%減の1万8200トンと、減産の影響から前年の水準を大幅に下回った。国別では、米国向け2900トン(40.4%減)、韓国向け2300トン(33.8%減)、中国向け1600トン(88.5%減)、日本向け1400トン(63.1%増)、ペルー向け1000トン(39.8%減)と日本以外は軒並み大幅減となった。

 また、輸出価格(FOB)は減産に伴う需給ひっ迫を受け、前月比6.6%高のトン当たり810ユーロと5カ月連続で最高値を更新した。これは、前年同月(320ユーロ)の約2.5倍である。(1ユーロ=118.34円、6月末日TTS相場)

化工でん粉

輸出国の動向

タ イ

5月の輸出価格は前年同月比2割高のトン当たり810米ドル
 タイにおける5月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比23.1%増の6万7000トンとなった。国別では、日本向け2万8700トン(6.2%増)、中国向け9100トン(80.3%増)、オランダ向け5500トン(前年同月の約4倍)、インドネシア向け4900トン(21.8%増)、韓国向け3800トン(55.9%増)であった。

 また、輸出価格(FOB)はトン当たり810米ドルと前月から8.0%下落したものの、前年同月比では23.2%高とタピオカでん粉の価格高騰から高止まりしている。


米 国

5月の輸出価格は前月からやや値を上げトン当たり850ドル
 米国における5月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、3万7300トンと前年同月比0.7%増となった。国別では、カナダ向け6600トン(11.3%減)、メキシコ向け4200トン(18.4%減)、ドイツ向け3600トン(14.8%減)、英国向け3400トン(前年同月の約3倍)、日本向け2800トン(32.8%減)であった。 また、輸出価格(FOB)は前月比3.7%高のトン当たり850米ドル(前年同月比3.1%高)となった。


中 国

5月の輸出価格は前年同月を2割超上回るトン当たり780米ドル
 中国における5月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比7.2%減の8700トンとなった。国別では、韓国向けが最も多く3800トン(26.9%増)、次いで日本向け1900トン(6.2%減)、台湾向け800トン(31.4%増)であった。 また、輸出価格(FOB)は前月のトン当たり680米ドルから値を上げ780米ドル(前年同月比26.3%高)となった。


E U

4月の輸出価格は前年同月を1割超上回る
 EUにおける4月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比5.3%減の3万4400トンであった。国別では、トルコ向けが最も多く8000トン(4.6%減)、次いで、中国向け3400トン(7.9%減)、ロシア向け2900トン(8.0%増)、スイス向け2500トン(23.0%減)、米国向け2200トン(22.7%減)であった。 また、輸出価格(FOB)はトン当たり850ユーロと前月の870ユーロからやや値を下げたものの、前年同月比では14.8%高と依然高止まりした。


輸入国の動向

中 国

5月の純輸入量は前年同月5割増の1万500万トン
 中国における5月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸入量は、前年同月比17.6%増の1万9200トンであった。輸入元はタイが1万2300トンと6割超を占めた。同国は、堅調なでん粉需要を反映して、2009年6月以降化工でん粉の純輸入国となっており、5月の純輸入量は1万500トンと前年を50.7%上回った。

 輸入価格(CIF)は、前月比1.1%高となるトン当たり1060米ドルとほぼ横ばいでの推移となったが、前年同月比では27.1%高と依然高水準である。 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713



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