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3.日本の主要輸入先国の動向

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最終更新日:2013年2月12日

3.日本の主要輸入先国の動向

2013年2月

調査情報部

とうもろこし・コ−ンスターチ

米 国

 米国農務省(USDA)は1月11日、1月の世界農産物需給推計の月次報告を公表した。


【生産動向】
期末在庫、わずかに下方修正


 米国における2012/13穀物年度(2012年9月〜翌8月)のとうもろこしの生産量は、前月の値から収穫面積が約30万エーカー下方修正されたが、単収が1エーカー当たり1.1ブッシェルとわずかに上方修正されたため、前年度比12.8%減の107億8000万ブッシェル(2億7400万トン、1ブッシェル=25.4キログラム)と前回予測値から5500万ブッシェル上方修正された。

 一方、消費量は飼料向けが3億ブッシェル上方修正された。当初、干ばつによる飼料高によって畜産物の生産が減少すると予想されていたが、前年から大きく変化していないことから飼料向けの消費が見直された。輸出は米国産とうもろこし価格が上昇した一方で、ブラジルの第二期作が豊作だったことから輸出元が南米へシフトしていることを受け2億ブッシェル下方修正された。期末在庫は、飼料需要見込みの増加を受け4500万ブッシェル下方修正され、期末在庫率は5.8%から5.3%に下降した。


【価格動向】
生産者平均販売価格、前月予測値を据え置く


 生産者平均販売価格は、上値、下値ともに前月の予測値に据え置かれ、1ブッシュェル6.80〜8.00ドルと予測された。

資料:USDA/WAOB “World Agricultural Supply and Demand Estimates”, January 11 2013

 シカゴとうもろこし相場の直近のデータについては、当機構ホームページの「海外情報」に掲載しています。
 
【貿易動向】
11月輸出価格、トン当たり330米ドルの高水準


 11月のとうもろこし輸出量は、前年同月比62.2%減の152万6000トンとなった。2012年1〜11月の輸出量は、3008万2000トンと前年同期比27.3%減であった。1〜11月における国別輸出量は、日本向け949万トン(前年同期比18.4%減)、メキシコ向け824万5000トン(同6.5%増)、中国向け404万トン(前年同期の2.1倍)、韓国向け201万トン(前年同期比62.3%減)となった。

 また、輸出価格(FOB)は前年同月比9.8%高のトン当たり330米ドル(約2万9000円:1米ドル=87.58円)と依然高水準となっている。

注:12月末日TTS相場場
 
【貿易動向】
11月の輸出価格、前月からトン当たり40米ドル上昇


 11月のコーンスターチ輸出量は、前年同月比16.5%増の1万2400トンであった。2012年1〜11月の輸出量については、14万8000トンと前年同期比26.2%増となった。1〜11月における国別輸出量は、カナダ向け3万4600トン(前年同期比16.7%増)、メキシコ向け3万2700トン(前年同期の2.8倍)、英国向け1万5400トン(前年同期比11.8%増)、日本向け1万2500トン(同47.8%増)となった。

 また、輸出価格(FOB)は、前月から40米ドル上昇し、トン当たり650米ドル(約5万7000円:1米ドル=87.58円)となり、ほぼ前年同月の水準(前年同月比0.7%安)に回復した。

注:12月末日TTS相場
 

タピオカでん粉

タ イ

【生産動向】
東北部において害虫発生するも、被害は限定的


 現地報道によると、東北部の主要生産地であるナコンラーチャーシーマー県では約1千ライ(約160ヘクタール、1ライ=0.16ヘクタール)のキャッサバ畑で害虫コナカイガラムシの発生が確認されている。同県では苗の消毒と天敵による害虫防除により、キャッサバ生産について深刻な被害には至っていないとしているものの、今後も継続的に発生状況を確認し注意していくとしている。


【価格動向】
タピオカでん粉価格、前月からキログラム当たり0.1バーツ高


 タイタピオカ取引協会(TTTA)によると、キャッサバ主要地域である東北部の12月下期キャッサバ価格は、キログラム当たり2.20〜2.40バーツ(でん粉含有率25〜26%)であった。

 一方、タイタピオカでん粉協会(TTSA)によると、1月28日現在のタピオカでん粉価格は、キログラム当たり13.2バーツ(トン当たり460米ドル)と先月から0.1バーツ上昇した。
 
【貿易動向】
1〜11月インドネシア向け輸出量、前年同期比58.2%増の64万9000トン


 11月のタピオカでん粉輸出量は、20万トンと前年同月の2.6%減となった。2012年1〜11月の輸出量は、前年同期比21.5%増の207万トンであった。1〜11月における国別輸出量は、インドネシア向け64万9000トン(前年同期比58.2%増)、中国向け51万3000トン(同11.1%増)、台湾向け23万4000トン(同5.4%減)、日本向け13万3000トン(同22.0%増)となった。
 

ばれいしょでん粉

E U

【貿易動向】
1〜11月輸出量、前年同期比54.8%増の40万9000トン


 11月のばれいしょでん粉輸出量は、4万3200トンと前年同月比14.1%増となった。この結果、2012年1〜11月の輸出量は、前年同期比54.8%増の40万9000トンとなった。1〜11月における国別輸出量は、韓国向け4万5100トン(前年同期比17.8%増)、米国向け3万8800トン(同16.1%減)、中国向け2万8600トン(同22.6%増)、日本向け1万5000トン(同21.3%増)であった。 

 また、輸出価格(FOB)は、前月から20ユーロ上昇し、トン当たり570ユーロ(約6万6000円:1ユーロ=116.21円注)となった。輸出量が激減した2011年よりも価格は前年同月比21.3%安と低くなっており、高騰する前の水準に回復しつつある。注:12月末日TTS相場
 

化工でん粉

タ イ

【貿易動向】
1〜11月日本向け輸出量、前年同期比6.3%増の26万9000トン


 11月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比14.8%増の7万9500トンとなった。2012年1〜11月の輸出量は、前年同期比7.2%増の79万7000トンであった。1〜11月における国別輸出量は、日本向け26万9000トン(前年同期比6.3%増)、中国向け20万7000トン(同50.1%増)、インドネシア向け7万1300トン(同5.4%増)であった。

 また、輸出価格(FOB)は、前月から20米ドル上昇し、トン当たり690米ドル(約6万円:1米ドル=87.58円注)となった。前年同月との比較では5.5%低い水準となっている。注:12月末日TTS相場
 

米 国

【貿易動向】
1〜11月日本向け輸出量、前年同期比14.1%増の7万300トン


 11月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比11.1%増の4万400トンとなった。2012年1〜11月の輸出量は、前年同期比4.5%減の41万9000トンであった。1〜11月における国別輸出量は、カナダ向け7万6600トン(前年同期比0.6%減)、日本向け7万300トン(同14.1%増)、メキシコ向け3万8900トン(同23.8%減)であった。

 また、輸出価格(FOB)は、前月から10米ドル上昇し、トン当たり940米ドル(約8万2000円:1米ドル=87.58円)となった。シカゴ相場が1ブッシェル当たり8ドルを超えた7月以降、堅調に推移し、前年同月比では4.4%高となっている。

注:12月末日TTS相場
 

中 国

【貿易動向】
2012年日本向け輸出量、前年比29.5%増の3万5200トン


 12月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比11.4%減の1万400トンとなった。2012年の輸出量は、前年比4.9%増の11万1000トンであった。2012年における国別輸出量は、韓国向け4万トン(前年比1.3%減)、日本向け3万5200トン(同29.5%増)、マレーシア向け9800トン(同20.8%増)となった。

 また、輸出価格(FOB)は、前月から60米ドル上昇し、トン当たり840米ドル(約7万4000円:1米ドル=87.58円)となった。前年同月比では17.5%高となっている。

注:12月末日TTS相場
 

E U

【貿易動向】
11月の輸出価格、トン当たり880ユーロと前月から上昇


 11月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比12.0%増の4万100トンとなった。2012年1〜11月の輸出量は、前年同期比9.6%増の42万9000トンとなった。1月〜11月における国別輸出量は、トルコ向け8万5900トン(前年同期比7.4%減)、中国向け4万8700トン(同31.2%増)、ロシア向け4万5100トン(同22.2%増)、日本向け3万7400トン(前年同期の2倍)であった。

 また、輸出価格(FOB)は前月から10ユーロ上昇し、トン当たり880ユーロ(約10万2000円:1ユーロ=116.21円)であった。前年同期比では、1.4%安となっている。

注:12月末日TTS相場
 

豪 州

【貿易動向】
1〜11月の輸出量、前年同期比28.2%増の1万9900トン


 11月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比3.6%増の1490トンとなった。2012年1〜11月の輸出量は、前年同期比28.2%増の1万9900トンであった。1〜11月における国別輸出量は、日本向け1万2300トン(前年同期比49.8%増)、ニュージーランド向け1800トン(同7.7%減)、中国向け1300トン(同21.3%減)となった。 また、輸出価格(FOB)は、前月から310米ドル上昇し、トン当たり1700米ドル(約14万9000円:1米ドル=87.58円注)となった。前年同月との比較でも14.7%高の高水準となっている。注:12月末日TTS相場
 
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