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でん粉の国内需給

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最終更新日:2013年11月11日

でん粉の国内需給

2013年11月

調査情報部

1.需給見通し

 農林水産省は、7月に「平成25年度でん粉の需給見通し」を公表した。その概要は以下のとおりである(詳細は2013年8月号参照)。
 

2.輸入動向

【天然でん粉の輸入動向】
8月の天然でん粉輸入量は、前年同月比49.2パーセント減の1万1976トン


 財務省「貿易統計」によると、2013年8月の天然でん粉の輸入量は、タピオカでん粉輸入量の大幅な減少により、前年同月比49.2パーセント減の1万1976トン(前月比21.0%減)となった(図1)。

 同月の天然でん粉(種別)輸入量は、タピオカでん粉が前年同月比56.2パーセント減の8,914トン(前月比24.2%減)、サゴでん粉が同15.7パーセント減の1,476トン(同14.0%減)と前年を下回った一方、ばれいしょでん粉は同5.2パーセント増の1,452トン(同4.2%減)、その他のでん粉は同3.1パーセント増の134トン(同18.9%減)と前年同月を上回った。

 一方、同月の1トン当たり天然でん粉(種別)輸入価格は、タピオカでん粉が4万9833円(前年同月比41.0%高、前月比2.8%高)、ばれいしょでん粉が9万4127円(前年同月比18.2%高、前月比1.7%高)となった(図2)。

 タピオカでん粉の輸入価格は、世界最大の生産国であるタイの国内価格の上昇に伴い、高値で推移しており、10カ月連続で前年同月を上回った。しかしながら、タイの国内価格が7月末以降下落傾向で推移していることから、今後、輸入価格も下落に転じる可能性がある。また、ばれいしょでん粉は4カ月連続で前年同月を上回って推移した。
 
 
【化工でん粉の輸入動向】
8月の化工でん粉輸入量は、前年同月比21.1パーセント増の4万8873トン


 財務省「貿易統計」によると、2013年8月の化工でん粉の輸入量は、前年同月比21.1パーセント増の4万8873トン(前月比5.3%増)となった(図3)。

 同月の主な化工でん粉(種別)輸入量は、でん粉誘導体(HSコード3505.10.100)が4万7772トン(前年同月比24.5%増、前月比5.8%増)、デキストリン(HSコード3505.10.200)が1,102トン(前年同月比44.5%減、前月比13.8%減)となった。

 でん粉誘導体の最大の輸入先国は、タイである。8月の主要輸入先国からの輸入量は、タイ2万9932トン(シェア63%)、次いで米国5,592トン(同12%)、ベトナム3,800トン(同8%)、中国2,829トン(同6%)となり、上位4カ国で輸入量の9割近くを占めている。

 デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの増減が大きい。8月の主要輸入先国からの輸入量は、最大となったタイで490トン(シェア44%)、次いで中国297トン(同27%)、米国89トン(同8%)となった。

 一方、同月の1トン当たり種別輸入価格は、でん粉誘導体が8万2534円(前年同月比19.7%高、前月比2.0%安)、デキストリンが11万941円(前年同月比44.7%高、前月比20.6%高)となった。
 
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
8月のコーンスターチ用トウモロコシ輸入量は、前年同月比10.0パーセント増の32万8508トン


 財務省「貿易統計」によると、2013年8月のコーンスターチ用トウモロコシ(HSコード1005.90.091)の輸入量は、前年同月を10.0パーセント上回る32万8508トン(前月比17.1%増)となり、2013年1〜8月の輸入数量は、前年同期と同水準となった(図4)。

 最大の輸入先国は、米国である。8月の主要輸入先国からの輸入量を見ると、米国は26万3428トン(シェア80%)、次いで南アフリカ4万4638トン(同14%)、アルゼンチン1万5500トン(同5%)、豪州4,942トン(同2%)となった。2012年8月の輸入先国は米国のみであったが、2012年の米国の干ばつによるトウモロコシ生産量の減少を機に、輸入先国の分散化を図っていることがわかる。

 一方、同月の1トン当たり輸入価格は、3万4939円(前年同月比30.8%高、前月比0.1%高)となった。
 
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