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でん粉の国内需給

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最終更新日:2015年4月10日

でん粉の国内需給

2015年4月

調査情報部

1.需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。2月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2015年3月号参照)。
 
 

2. 輸入動向

【天然でん粉の輸入動向】
2015年1月の輸入量は前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年1月の天然でん粉の輸入量は、1万3961トン(前年同月比7.4%減、前月比18.4%減)と、前月から大幅に減少した(図1)。

 品目別の輸入量は、次の通りであった。

タピオカでん粉 1万1928トン (前年同月比7.5%減、前月比24.2%減)
サゴでん粉 1651トン (同13.9%増、同28.6%増)
ばれいしょでん粉 300トン (同50.0%減、同6.7倍増)
その他のでん粉 83トン (同36.8%減、同35.8%増)

 品目別の国別の輸入量は次の通りであった。

タピオカでん粉
 タイ 1万1822トン (シェア99.1%)
 ベトナム 102トン (同0.9%)
 台湾 4トン (同0%)

サゴでん粉
 マレーシア 1309トン (同79.3%)
 インドネシア 342トン (同20.7%)

ばれいしょでん粉
 オランダ 300トン (同100%)
 
 2015年1月の品目別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった(図2)。タピオカでん粉の輸入価格は、前月から2カ月連続で5万円台の高水準となった。

タピオカでん粉   5万2136円 (前年同月比10.1%高、前月比1.0%高)
サゴでん粉     7万9924円 (同16.3%高、同4.4%高)
ばれいしょでん粉  9万5730円 (同6.1%安、同57.4%安)
 
【化工でん粉の輸入動向】
2015年1月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2015年1月の化工でん粉の輸入量は、4万2148トン(前年同月比17.2%増、前月比13.3%増)となった(図3)。品目別の輸入量は、次の通りであった。

でん粉誘導体  4万1093トン (前年同月比18.6%増、前月比14.4%増)
デキストリン    1055トン (同20.3%減、同17.1%減)

 でん粉誘導体の輸入先国は19カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、上位3カ国で輸入量の8割を占めている。

タイ 2万6178トン (シェア63.7%)
米国 4439トン (同10.8%)
ベトナム 2425トン (同5.9%)

 デキストリンの輸入先国は10カ国で、デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、上位3カ国で輸入量の5割以上を占めている。

タイ 235トン (同22.3%)
マレーシア 190トン (同18.0%)
フランス 190トン (同18.0%)

 でん粉誘導体の輸入価格は、2013年5月以降、2014年4月および6月を除き、1トン当たり8万円台の高水準で推移しており、2014年12月以降は同9万円台で推移している。

 1月の1トン当たり輸入価格は、次の通りであった。

でん粉誘導体   9万1283円 (前年同月比2.8%高、前月比4.2%安)
デキストリン   11万8283円 (同16.9%高、同5.4%安)
 
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
2015年1月の輸入量は前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2015年1月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、23万9089トン(前年同月比8.0%減、前月比40.2%増)となり、前月に続き輸入先国が米国のみとなった(図4)。1トン当たりの輸入価格は、2万8727円(同5円高、同2.9%高)となった。
 
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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