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地域だより

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最終更新日:2015年5月20日

平成27年度第1回地域情報交換会を開催(札幌事務所)

2015年5月

札幌事務所
 

 当事務所は、業務に携わる関係者から機構が実施する情報収集提供業務について意見などを把握し、当該意見内容を踏まえ、情報ニーズの明確化やより一層の情報精度の向上に努めることを目的として、地域情報交換会を実施している。

 今年度の地域情報交換会は、5月8日(金)に札幌市の第二水産ビルにおいて、てん菜糖製造事業者、農業関係団体、行政・試験研究機関、消費者団体から合計12名を招集し、開催した。
 以下、その概要を報告する。

1 当機構が行う情報収集提供業務の概略説明

 当機構調査情報部より、 1)当機構の情報収集提供業務の目的、 2)平成27年度における情報収集提供業務の重点テーマなどについて説明した。

 続いて、当事務所より、平成26年度に当事務所が行った情報収集提供の実績および平成27年度の情報収集提供業務の実施計画(案)などについて説明した。

 なお、実施計画については、質疑応答を経て、参加者から理解が得られた。
開会のあいさつをする石井所長(中央)
開会のあいさつをする石井所長(中央)
 当機構が実施する情報収集提供業務について、以下に関する意見が寄せられた。

(1)てん菜の直播栽培が年々増加しており、また、「新たな食料・農業・農村基本計画」にも“直播栽培の収量の向上および安定化”が掲げられている状況を踏まえ、直播栽培の生産安定化に向けた栽培技術の紹介について。

(2)農業経営の大規模化が進んでいる中で、国内には参考とする優良事例が少ないため、北海道と同様の生産規模であるEUなどの取り組み事例の紹介について。

(3)加熱による滑らかなとろみを生かして高齢者向け食品に広く用いられているなど、でん粉のさまざまな用途の紹介について。

(4)地域情報交換会の実施に当たって、生産者が参加して関係者と意見交換できるような場の提供について。

(5)てん菜やでん粉原料用ばれいしょ生産者が有益となる栽培技術の紹介について。

2 出席者からの情勢報告

 出席者から平成27年産のてん菜およびばれいしょの生産状況などについて情報提供があったので、その概要を報告する。(5月8日現在)

(1)てん菜
ア 作付の状況

 経営所得安定対策におけるてん菜の基準糖度の見直しや昨年産の作柄が良好であったことから、生産者の所得が確保され、生産意欲が回復したことなどにより、作付面積が下げ止まり、平成27年産の作付面積は、前年産並みまたは微増する見込み。

イ 直播・移植の進捗状況
 直播作業は、一部地域を除き5月のゴールデンウィーク中にほぼ終了している。移植作業は、十勝地域では9割程度のほ場は終了し、オホーツク地域では8割程度のほ場が終了している。直播、移植作業ともに平年よりも早い進捗となっている。
 他方、直播作業や移植作業以降に降雨が少なく、これ以上ほ場の乾燥が進むと、出芽や初期生育が不良になりやすく、今後の生育への影響を心配する声が寄せられた。 

(2)でん粉原料用ばれいしょ 
ア 作付の状況

 平成27年産のばれいしょの作付面積を用途別に見ると、でん粉原料用は横ばいまたは微増、生食用は微減、加工・種子用は微増する見込み。ばれいしょ全体の作付面積は、加工・種子用などの増加面積より生食用の減少面積の方が大きいため、微減する見込み。

イ 植え付けの進捗状況
 十勝地域やオホーツク地域は例年にない積雪の多さから、同地域での農作業の遅滞が心配されたが、4月に入り好天が続き、融雪が早く進んだため、種いもの植え付け開始時期は平年よりも1週間程度早い。これに伴い、植え付け完了時期も平年よりも早まる見通し。
会議の様子
会議の様子
 最後に、石井所長から  1)当事務所の情報収集提供業務の実施に当たっては、出席の皆さまの協力、助言を得ながら計画的かつ効果的に実施していきたい、 2)出席の皆さまから頂いた意見や要望については実現・反映できるよう内部で調整していきたい、 3)昨年に引き続き、消費者に対する砂糖およびでん粉の価格調整制度の理解の醸成や砂糖およびばれいしょでん粉に関する正しい知識の普及を図る取り組みについても積極的に実施していきたいと総括し、改めて参集者の尽力や理解に謝辞を述べ、本交換会を閉会した。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713