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2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

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最終更新日:2015年6月10日

2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

2015年6月

 本文中の日本円換算に用いた為替レートは4月末日TTS相場の値であり、1米ドル=120.0円、1タイバーツ=3.71円、1ユーロ=133.79円である。

トウモロコシ・コーンスターチ

米 国

 米国農務省(USDA)が5月12日に公表した「2015/16穀物年度(9月〜翌8月)の国内外の主要農作物需給見通し(5月予測)」によるトウモロコシの需給動向などは、次の通り。

【需給動向】
生産量は単収減などにより前年度をやや下回る見込み

 2015/16穀物年度のトウモロコシの生産量は、作付面積が減少することに加え、単収も史上最高であった前年度より低下するとの見込みから、前年度より5億8600万ブッシェル下回る136億3000万ブッシェル(3億4620万トン、前年度比4.1%減)の予想となった。4月下旬から5月上旬にかけて、中西部の作付状況は早いペースで進んでいるが、7月までの降水量および気温によって単収は大きく影響を受けることから、現時点では予想は難しい。また、期首在庫量が前年度を大幅に上回る18億5100万ブッシェル(4700万トン、同50.2%増)であることから、総供給量は155億600万ブッシェル(3億9385万トン、同0.2%増)の予想となった。

 一方、消費については、137億6000万ブッシェル(3億4950万トン、同1.0%増)の予想となった。内訳を見ると、家畜頭数が増加との見込みにより飼料向けが5000万ブッシェル増の53億ブッシェル(1億3462万トン、同1.0%増)、食品・種子・その他工業向けがわずかに増加との見込みにより65億6000万ブッシェル(1億6662万トン、同0.2%増)、ガソリン消費が前年度並みとの見込みによりエタノール原料向けが前年度と変わらず52億ブッシェル(1億3208万トン、同0.0%)と予想されている(表2)。

【価格動向】
前年度より下落予測

 2015/16穀物年度のトウモロコシ生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり3.20〜3.80米ドル(384円〜456円)と予想されている(表2)。
 
【貿易動向:トウモロコシ】
2月の輸出量は前年同月比および前月比ともに大幅増

 2015年2月のトウモロコシ輸出量は、402万4086トン(前年同月比16.8%増、前月比23.7%増)となった。米国産トウモロコシの輸出量は、輸出先国での在庫増などに伴い5月以降、前月を下回る月が続いていたが、割安感から12月以降3カ月連続で前月を上回った(図3)。2015年2月の輸出先国別の輸出量は、次の通り。

日本 100万3204トン (前年同月比3.7%減、前月比18.2%減)
メキシコ 81万1300トン (同5.3%増、同0.0%増)
韓国 26万981トン (同19.7%減、同183倍)
中国 1万2798トン (同353.0%増、同210.8%増)

 なお、同年2月の輸出価格(FAS)は、前月に比べ1トン当たり4.3米ドル安の195.58米ドル(2万4452円、前年同月比9.9%安、前月比2.1%安)と、引き続き低水準で推移している。
 
【貿易動向:コーンスターチ】
輸出量は前月に引き続き前年同月を上回る

 2015年2月のコーンスターチ輸出量は、6707トン(前年同月比5.3%増、前月比9.8%減)となった(図4)。トウモロコシ価格の低下により、輸出先国の輸入が製品であるコーンスターチから原料であるトウモロコシに移行し、自国でのコーンスターチ製造が増えていることにより、輸出量は減少傾向で推移してきたが、2年1カ月ぶりに前年同月を上回った1月に引き続き、2月も前年同月をやや上回った。同月の輸出先国別の輸出量は、次の通り。

カナダ 2648トン (前年同月比11.8%増、前月比9.1%減)
ドイツ 765トン (同24.0%増、同6.0%増)
英国 398トン (同43.1%減、同38.0%減)
メキシコ 386トン (同138.3%増、同32.9%減)
日本 1トン (同99.7%減、同94.4%減)

 なお、同年2月の中西部市場のコーンスターチ価格は、1ポンド当たり前月比0.3セント高の4.64セント(5.6円、前年同月比12.8%安、前月比6.1%高)となっている。コーンスターチ価格は、トウモロコシの価格低下を受けて2013年7月以降大幅に下落し、低水準で推移している。
 

タピオカでん粉

タ イ

【生産動向】
キャッサバ収穫期の終盤となり、出荷量が減少

 タイタピオカ取引協会(TTTA)によると、キャッサバは収穫期の終盤となり出荷量が減少している。主産地であるナコンラーチャシーマー県では、5月上旬の工場へのキャッサバ出荷量は1日当たり1万6000トン〜1万9000トンと、最盛期の半分ほどとなっている。

 現地報道によると、東北部などのキャッサバ生産地域ではキャッサバの茎と芋が腐る病気がまん延しており、被害が広がる可能性があることから対策が急がれている。また、いくつかの県では、今年は昨年よりも深刻な日照りのため、キャッサバの茎がしおれて芋の成長が妨げられ、単収の低下が見られている。東北部のブリーラム県では、1ライ(注)当たりの単収が8トンから4トンに半減しているが、水源がないため雨水に頼るしかない状況にあるとして、政府に支援を求めている。

(注):タイの面積単位。1ライ=16アール。

【価格動向】
国内価格および輸出価格は前年を上回る

 タイタピオカでん粉協会(TTSA)によると、2015年5月第1週のタピオカでん粉の国内価格は、1キログラム当たり14.0バーツ(51.94円、前年同期比2.9%高、前月比3.7%高)、輸出価格(FOB・バンコク)は、1トン当たり450米ドル(5万4000円、同1.1%高、同3.4%高)と、国内価格および輸出価格ともに前年同期を上回って推移している(図5)。
 
【貿易動向】
インドネシア向け輸出が引き続き大幅増

 2015年3月のタピオカでん粉輸出量は、33万3805トン(前年同月比25.1%増、前月比20.7%増)となった(図6)。同月の輸出先国別の輸出量は、次の通り。

中国 16万8215トン (前年同月比7.5%増、前月比51.7%増)
インドネシア 6万1060トン (同7倍、同28.1%減)
マレーシア 3万443トン (同37.3%増、同151.8%増)
台湾 2万6773トン (同13.9%減、同18.5%増)
日本 7427トン (同38.2%増、同30.7%減)

 インドネシア向けが急増しており、1月〜3月の累計輸出量を見ると、前年同期比は約9倍増と全体の2割強のシェアを占め、中国に次ぐ輸出先国となっている。
 

ベトナム

【生産動向】
作付面積は前年同月並み

 ベトナム農業農村開発省によると、2015年4月のキャッサバの作付面積は、前年同月比0.1%減の18万5050ヘクタールとなった(表3)。主要なキャッサバ産地のひとつである南部沿岸地域では作付面積が5万ヘクタールを超え、前年同月比14.7%増と作付けが進んでいるが、中央高原地域などでは日照りのため作付けが遅れており、生産への影響が懸念されている。
 
【貿易動向】
輸出量は前年同月比および前月比とも2倍に増加

 ベトナム税関総局によると、2015年3月のタピオカでん粉輸出量は、27万5670トン(前年同月比104.6%増、前月比94.8%増)と、前年同月比および前月比とも約2倍の増加となった(図7)。このうち、中国向けは24万3930トン(同116.9%増、同106.0%増)と全体の9割近くを占めている。同国では2014年6月に続き2015年1月にも通貨であるドンの対ドル相場の基準レートを切り下げており(注)、この通貨の切り下げにより輸出価格が下落し競争力が高まり、輸出量が急増していると見られている。

 また、同月の輸出価格(FOB・ホーチミン)は、前述の通貨切り下げに加え、在庫増やタイ製品との競合などにより、前月に比べ1ドル安の1トン当たり398米ドル(4万7760円、同7.7%安、同0.3%安)であった。

 なお、同月のキャッサバチップ輸出量は、42万7982トン(同67.9%増、同130.0%増)となり、9割以上が中国向けであった。

(注):ベトナムでは、ベトナム中央銀行が介入して為替レートを管理する制度を採用している(管理フロート制)。
 

ばれいしょでん粉

E U

【生産動向】
 CAP改革によって2012年からでん粉原料用ばれいしょの生産割当制度が廃止されたことにより、作付面積を正確に記録する必要性が失われてしまったため、CAP改革以前に公表されていたような作付面積に関する公的な統計データは、現在では存在しない。しかし、デンマークのばれいしょでん粉企業によると、2015/16年度のデンマークのでん粉原料用ばれいしょの作付面積は、前年度に比べて約5%増加し、約2万2000ヘクタールと見込まれている。一方、ドイツおよびオランダでは、でん粉の原料がばれいしょから他の作物に代替されつつあるため、微減と予想されている。

【貿易動向】
輸出量は前年同月比2割増

 2015年1月のばれいしょでん粉輸出量は、2万3124トン(前年同月比22.6%増、前月比3.1%減)となった(図8)。同月の輸出先国別の輸出量は、次の通り。

米国 4158トン (前年同月比 25.2%増、前月比19.1%増)
韓国 2300トン (同32.9%増、同55.7%減)
中国 1618トン (同56.5%増、同194.2%増)
日本 561トン (同40.3%増、同16倍)

 2013年9月以降、輸出価格(FOB)は上昇傾向で推移しており、1月も前月を上回ったが、前年同月をかなり下回り、1トン当たり587ユーロ(7万8535円、同12.2%安、同2.3%高)となった。
 

〜 EUのでん粉業界の課題(米国との関係) 〜
 



 欧州でん粉協会(Starch Europe)は、EUと米国間の環大西洋貿易投資パートナーシップ(TTIP)(注)に関して、米国とEUのでん粉産業は、その産業構造が異なるため、EUのでん粉業界は米国と対等に競争することは難しいと懸念を示している。

 米国のでん粉業界はEUと比較して、少ない人数、少ない工場数で、3倍近いでん粉の生産を行っている。平均的なでん粉工場を比べると、米国はEUの8倍近い規模であり、EUに比べて大幅に安い原料やスケールメリットを享受している。

 米国のでん粉は、ほとんどがトウモロコシから製造されているコーンスターチであり、主に、でん粉・化工でん粉、エタノール、そして異性化糖(HFCS:High-fructose corn syrup)の3つの用途向けに出荷されている。

 EUのでん粉は、トウモロコシ、小麦、そして、でん粉原料用ばれいしょの異なる3種類の原料から製造されており、主として、でん粉と化工でん粉へ仕向けられている。EUでは異性化糖とエタノール向けの販売先はほとんど存在しないが、これは、EUの砂糖管理体制の下では、イソグルコース(米国でのHFCSの同等品)の生産は割当制度により72万トン(EUの砂糖市場の4%)に制限されていること、また、エタノール生産に関する補助金が米国に比べてはるかに少ないことによる。イソグルコースの割当制度は2017年に廃止予定であるが、EUでん粉業界が投資や開発により生産能力の増強を達成するためには、長い時間が必要と考えられている。

 また、米国のばれいしょでん粉は、EUのようにでん粉原料用ばれいしょからの加工ではなく、ばれいしょ全体の加工セクターで副次的に生産されているため、安い生産コストを可能としている。米国のばれいしょでん粉に対する輸入関税がTTIPの締結によって軽減され、EU市場に流入することになれば、EUのばれいしょでん粉、特に非食品分野にとっては、大きな脅威になると見られている。

(注):米国とEUが締結を目指して交渉しているFTA(自由貿易協定)。



化工でん粉

 デキストリンおよびその他の化工でん粉(HSコード:350510、以下「化工でん粉」という)の主要輸出国の、主要仕向け先国別輸出量および輸出価格は以下の通り。なお、データは「Global Trade Atlas」の出典である。

タ イ

【貿易動向】
3月の日本向け輸出量が大幅増

 2015年3月の化工でん粉の輸出量は、8万6299トン(前年同月比12.5%増、前月比25.1%増)となった(図9)。同月の輸出先国別の輸出量は、次の通り。

日本 3万2231トン (前年同月比20.3%増、前月比63.7%増)
中国 1万5165トン (同15.0%増、同1.8%増)
インドネシア 7429トン (同18.4%減、同27.3%減)
 

米 国

【貿易動向】
2月のメキシコ向け輸出量が前年同月比大幅増

 2015年2月の化工でん粉の輸出量は、3万4090トン(前年同月比1.5%増、前月比4.3%増)となった(図10)。同月の輸出先国別の輸出量は、次の通り。

カナダ 6382トン (前年同月比2.7%減、前月比13.4%減)
メキシコ 3470トン (同25.9%増、同0.7%減)
中国 3307トン (同15.9%増、同9.3%増)
ドイツ 2874トン (同6.4%減、同10.2%減)
日本 2401トン (同21.1%減、同76.2%増)
 

中 国

【貿易動向】
3月の輸出量は、前年同月比5割減

 2015年3月の化工でん粉の輸出量は、6701トン(前年同月比49.1%減、前月比40.9%増)となった(図11)。同月の輸出先国別の輸出量は、次の通り。

韓国 2076トン (前年同月比61.3%減、前月比7.6%増)
日本 1957トン (同62.1%減、同84.4%増)
 

E U

【貿易動向】
1月のトルコおよび日本向け輸出量が大幅増

 2015年1月の化工でん粉の輸出量は、3万8646トン(前年同月比5.1%増、前月比7.6%増)となった(図12)。同月の輸出先国別の輸出量は、次の通り。

トルコ 9293トン (前年同月比26.4%増、前月比19.8%増)
中国 4599トン (同21.8%減、同16.9%増)
日本 3891トン (同17.6%増、同28.1%増)
ロシア 3354トン (同5.1%減、同1.7%増)
 

豪 州

【貿易動向】
3月のニュージーランド向け輸出量が前年同月比大幅増

 2015年3月の化工でん粉の輸出量は、950トン(前年同月比6.6%減、前月比39.9%減)となった(図13)。同月の輸出先国別の輸出量は、次の通り。

日本 541トン (前年同月比0.0%増、前月比43.3%減)
ニュージーランド 236トン (同210.5%増、同5.6%減)
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713



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