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でん粉の国内需給

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最終更新日:2016年1月8日

でん粉の国内需給

2016年1月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。7月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2015年8月号参照)。
 

2. 輸入動向

【天然でん粉の輸入動向】
10月の輸入量は前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年10月の天然でん粉の輸入量は、6850トン(前年同月比6.3%減、前月比62.9%減)と、前月から大幅に減少した(図1)。
 品目別の輸入量は、次の通りであった。

タピオカでん粉 5855トン(前年同月比4.5%減、前月比64.0%減)
サゴでん粉 784トン(同24.9%減、同46.9%減)
ばれいしょでん粉 2トン(同97.7%減、同99.8%減)
その他のでん粉 210トン(同2.7倍増、同2.3倍増)

 品目別の国別の輸入量は次の通りであった。

タピオカでん粉
 タイ 5140トン(前年同月比6.8%減、前月比67.0%減)
 ミャンマー 714トン(同16.7%増、前月同)
 ベトナム 1トン(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)

サゴでん粉
 マレーシア 586トン(同25.2%増、同44.8%減)
 インドネシア 198トン(同65.6%減、同52.2%減)

ばれいしょでん粉
 ドイツ 2トン(同96.6%減、同99.5%減)
 
 2015年10月の品目別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった(図2)。ばれいしょでん粉の輸入価格は、直近1年間で最高となる 97万9333円となった。

タピオカでん粉 5万3489円 (前年同月比13.3%高、前月比1.0%安)
サゴでん粉 7万3945円 (同8.8%高、同2.7%安)
ばれいしょでん粉 97万9333円 (同6.0倍高、同11.1倍高)
 
【化工でん粉の輸入動向】
10月の輸入量は前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2015年10月の化工でん粉の輸入量は、3万9079トン(前年同月比15.9%減、前月比35.9%増)となった(図3)。
 品目別の輸入量は、次の通りであった。

でん粉誘導体 3万7354トン (前年同月比17.1%減、前月比35.2%増)
デキストリン 1725トン (同24.2%増、同52.1%増)

 でん粉誘導体の輸入先国は18カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の7割以上を占めており、その他の国はいずれも5%以下となっている。

タイ 2万 7864トン(シェア74.6%)
ベトナム 1879トン(同5.0%)
フランス 1399トン(同3.7%)
豪州 1228トン(同3.3%)
ドイツ 1152トン(同3.1%)

 デキストリンの輸入先国は9カ国で、デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の4割以上を占め、次いで中国が2割強となっている。

タイ 739トン(同42.9%)
中国 363トン(同21.1%)
ベトナム 282トン(同 16.4%)
フランス 160トン(同 9.3%)
マレーシア 57トン(同 3.3%)

 でん粉誘導体の輸入価格は、先月まで9万円を超える高水準で推移していたが、10月は4月以来6カ月ぶりに8万円台となった。
 10月の1トン当たり輸入価格は、次の通りであった。

でん粉誘導体 8万8807円 (前年同月比7.6%高、前月比10.7%安)
デキストリン 9万3043円 (同14.3%安、同25.7%安)
 
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
10月の輸入量は前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年10月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、26万3489トン(前年同月比46.9%増、前月比16.5%減)となり、前年同月から大幅に増加したものの、前月からは大幅に減少した(図4)。1トン当たりの輸入価格は、2万5924円(同4.0%安、同2.4%安)となった。
 
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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