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2. 主要国の砂糖需給(2014/15年度予測値)

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最終更新日:2015年4月10日

2. 主要国の砂糖需給(2014/15年度予測値)

2015年4月

 
【生産量】
 2014/15年度の主要国の砂糖生産量は、ブラジルはエタノール向けが拡大していることから3700万トン(前年度比6.3%減)、インドは天候に恵まれていることから2767万トン(同4.1%増)、EUは主要生産国であるドイツおよびフランスにおいて、播種および生育時期ともに天候に恵まれたことから1860万トン(同12.7%増)の見込みである。中国はサトウキビの生産地域の天候不順により1155万トン(同20.2%減)と大幅な減少、タイは干ばつにより1070万トン(同8.3%減)とかなりの減少が見込まれる(図2)。

 米国は天候に恵まれ、てん菜、サトウキビともに単収が向上したことから781万トン(同1.9%増)、メキシコは前年度並みの630万トン(同増減なし)の見込みである。パキスタンは国内の供給過剰を背景にサトウキビから他作物に転換した農家が増加したことから524万トン(同11.5%減)の見込みである。ロシアは、製糖歩留まりが向上したことから482万トン(同1.1%増)の見込みである。

【消費量】
 2014/15年度の主要国の砂糖消費量は、経済成長に伴い1人当たりの消費量が増加しているインド、中国、ブラジル、インドネシアがそれぞれ、2700万トン(前年度比2.7%増)、1660万トン(同2.8%増)、1272万トン(同0.2%増)、660万トン(同5.8%増)と前年度を上回る見込みである。EU、米国、ロシア、パキスタン、メキシコは前年度並みと見込まれる。

【輸入量】
 2014 /15年度の主要国の砂糖輸入量は、消費量が増加しているインドネシアが413万トン(前年度比17.1%増)と世界最大の輸入国となり、前年度に最も多く輸入した中国は価格安定を図るため輸入を制限したことから、上限水準の380万トン(同6.3%減)となる見込みである。

 米国は生産量が増加することから319万トン(同2.1%減)とわずかに減少、EUも域内の生産が増加し、域外からの輸入量が減少することから244万トン(同38.7%減)と大幅に減少し、イランも生産量が増加することから152万トン(同6.7%減)、ロシアは急速な米ドル高ルーブル安に伴い輸入が鈍化することから90万トン(同19.1%減)と大幅に減少する見込みである。日本、エジプト、スーダンは前年度並みの見込みである。

【輸出量】
 2014/15年度の主要国の砂糖輸出量は、ブラジルは生産量の減少に伴い2349万トン(前年度比13.2%減)と大幅に減少する見込みである。タイは751万トン(同16.2%増)とブラジルの減少分を補完する見込みである。豪州、キューバ、コロンビアは生産量の増加に伴いそれぞれ319万トン(同3.9%増)、100万トン(同14.9%増)、85万トン(同29.3%増)の見込みである。

 インドは粗糖に対する輸出補助金措置が継続するものの精製糖の輸出が不調であることから170万トン(同38.0%減)と大幅に減少、メキシコは主要輸出先国である米国向け輸出補助金やダンピングの疑いがあり、2国間の交渉次第では輸出が制限される可能性があることから180万トン(同24.4%減)と大幅に減少する見込みである。EU、グアテマラは前年度並みの見込みである。
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