[本文へジャンプ]

文字サイズ
  • 標準
  • 大きく
お問い合わせ
alic 独立行政法人農畜産業振興機構
でん粉 でん粉分野の各種業務の情報、情報誌「でん粉情報」の記事、統計資料など

ホーム > でん粉 > でん粉の国際需給 > 2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

印刷ページ

最終更新日:2017年2月10日

2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

2017年2月

 本稿中の為替レートは201612月末日TTS相場の値であり、1米ドル=117円(116.98円)、1タイバーツ=3.32円、1ユーロ=124円(124.20円)である。

トウモロコシ・コーンスターチ

米国

【需給動向:トウモロコシ】
生産量、総消費量ともに下方修正

 2017年1月時点のUSDA(米国農務省)による2016/17穀物年度(9月〜翌8月)のトウモロコシ需給予測によると、作付面積、単収ともに下方修正された結果、生産量は151億4800万ブッシェル(3億8476万トン)と下方修正された。一方、総消費量も、エタノール向けは上方修正されたものの、飼料など向けが下方修正された結果、全体では145億8500万ブッシェル(3億7046万トン)と下方修正された。生産量の修正幅の方が大きかったことから、期末在庫は、23億5500万ブッシェル(5982万トン)と下方修正された。

【価格動向:トウモロコシ】
生産者価格は、5カ月連続で上方修正

 同じく2016/17穀物年度のトウモロコシの生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり3.10〜3.70米ドル(363円〜433円)と、期末在庫の下方修正を受けて、5カ月連続で上方修正された(表2)。

表2 米国のトウモロコシの需給見通し

【貿易動向:トウモロコシ】
11月の輸出量は、6カ月連続で前年比増

 2016年11月のトウモロコシ輸出量は、401万3204トン(前年同月比2.1倍、前月比10.2%増)と、6カ月連続で前年同月を上回った(図3)。同月の国別輸出量は、次の通り。

メキシコ  102万4357トン  
 (前年同月比45.9%増、前月比1.5%増)
日本     78万995トン
 (同86.0%増、同2.0倍)
韓国    21万1062トン  
 (同74倍、同46.3%減)
中国     1万1442トン  
 (同84.3%減、同3.1倍)

 なお、同月の輸出価格(FAS(注)は、1トン当たり183.86米ドル(2万1512円、前年同月比6.3%安、前月比4.6%高)と、前年同月を下回った。

(注)Free Alongside Shipの略。貨物を船側に付けた段階で支払われる価格。FOB価格と異なり、横持ち料(倉庫間の移動費)、積み込み料などは含まれていない。

図3 米国のトウモロコシ輸出量および輸出価格の推移

【貿易動向:コーンスターチ】
11月の輸出量は、2カ月ぶりに前年比増

 2016年11月のコーンスターチ輸出量は、6631トン(前年同月比5.2%増、前月比10.2%増)と、2カ月ぶりに前年同月を上回った(図4)。同月の国別輸出量は、次の通り。

カナダ   2685トン  
 (前年同月比0.4%増、前月比1.3%減)
メキシコ  1600トン  
 (同66.5%増、同3.4%増)
英国    299トン  
 (同19.8%減、前月輸出実績なし)
日本     10トン   
 (同85.9%減、前月同)

 なお、同月の中西部市場のコーンスターチ価格は、1ポンド当たり4.80セント(5.6円、前年同月比10.1%安、前月比1.4%安)と、5カ月連続で前年同月を下回った。

図4 米国のコーンスターチ輸出量および市場価格の推移

タピオカでん粉

タイ

【生産動向】
キャッサバの供給量は増加傾向

 タイタピオカ取引協会によると、1月上旬現在、収穫期を迎えたキャッサバの供給量は順調に増加している。その一方、2016年12月の現地報道によると、大量のキャッサバが市場に出回る1月を控え、政府、生産者、エタノール製造企業が共同でキャッサバ価格の低迷に対処することが決定された。これは、タイ政府が先に定めた、最低取引価格である1キログラム当たり1.9バーツ(6.3円)での売買契約について、タイのエタノール製造協会とタピオカ生産者連合が合意したというものである。

【価格動向】
国内価格は、わずかに回復

 タイタピオカでん粉協会(TTSA)によると、2017年1月第1週のタピオカでん粉の国内価格は、1キログラム当たり11.2バーツ(37円、前年同期比11.8%安、前週同)と、前年同期を下回っている(図5)。

 一方、キャッサバ農家価格は、1キログラム当たり1.51バーツ(5.0円)(表1)と、前年同月を下回っているものの、前月比では2カ月連続で上昇している。

図5 タイのタピオカでん粉価格の推移

【貿易動向】
11月の輸出量は、5カ月連続で前年比増

 2016年11月のタピオカでん粉輸出量は、30万3527トン(前年同月比17.2%増、前月比1.3%減)と、5カ月連続で前年同月を上回った(図6)。同月の国別輸出量は、次の通り。

中国     17万9652トン  
 (前年同月比45.7%増、前月比4.8%増)
インドネシア 4万2345トン  
 (同25.6%減、同14.1%減)
台湾     2万3777トン  
 (同34.0%増、同0.5%増)
日本      1万180トン  
 (同8.5%減、同3.6%減)
マレーシア   9792トン  
 (同50.0%減、同3.0%減)

 また、同月の輸出価格(FOB・バンコク)は、1トン当たり327米ドル(3万8259円、前年同月比18.0%安、前月比3.4%高)と、引き続き前年同月を下回って推移している。
 

図6 タイのタピオカでん粉輸出量および輸出価格の推移(米ドル/トン)

ベトナム

 旧正月休暇に伴い、直近の情報を入手できなかったため、前月号の内容を再掲載する。

表3 ベトナムのキャッサバ作付面積

図7 ベトナムのタピオカでん粉輸出量および輸出価格の推移

ばれいしょでん粉

E U

【貿易動向】
11月の輸出量は、2カ月連続で前年比増

 2016年11月のばれいしょでん粉輸出量は、3万2447トン(前年同月比18.5%増、前月比14.6%増)と、2カ月連続で前年同月を上回った(図8)。同月の国別輸出量は、次の通り。

韓国   5675トン  
 (前年同月比14.8%増、前月比23.2%減)
米国   3545トン  
 (同44.7%減、同43.9%増)
中国   683トン  
 (同32.4%減、同61.7%減)
日本   680トン  
 (同53.2%増、同3.1%減)

 2016年11月の輸出価格(FOB)は、1トン当たり589ユーロ(7万3036円、前年同月比2.6%高、前月比3.4%安)と前年同月を上回った。

図8  EUのばれいしょでん粉輸出量および輸出価格の推移

コラム EUのコーンスターチおよび小麦でん粉生産

 日本がEUから輸入しているでん粉の大半はばれいしょでん粉であるが、EUでは、コーンスターチや小麦でん粉も主要なでん粉である。そのため、本稿では、EUのコーンスターチおよび小麦でん粉生産の概要について紹介する。
 
1. 種類別でん粉生産
 EUのでん粉産業団体であるスターチ・ヨーロッパによると、2015年のEUのでん粉生産量は1070万トンとなっている。このうち、コーンスターチのシェアが47.3%、小麦でん粉のシェアが39.6%、ばれいしょでん粉のシェアが13.3%とみられている(コラム図1)。このように、日本でEUのでん粉としてなじみの深いばれいしょでん粉は、EUのでん粉生産量全体からすると、小さな割合となっている。これは、コーンスターチは、長期貯蔵が可能なトウモロコシを原料としているため、周年生産に適していることや、小麦でん粉は、小麦が安価な上、でん粉製造時の副産物であるグルテンがさまざまな食品や飼料などに利用できることが背景にある。
 


2. コーンスターチ、小麦でん粉製造工場
 EUの主なコーンスターチ製造工場は、8カ国10工場、小麦でん粉製造工場は、7カ国17工場となっている(コラム図2コラム図3コラム表1コラム表2)。フランス北部からオーストリア北部にかけてが南限であるばれいしょでん粉と比べると、コーンスターチや小麦でん粉は、一部の南欧諸国でも製造されている点が特徴と言える。また、国ごとのコーンスターチおよび小麦でん粉の生産量のデータはないが、ともにドイツ、フランスが主な生産国とみられている。なお、原料の調達については、EU域内の他国からの調達は行われているものの、域外国からの調達は極めてわずかとみられている。







 

3. でん粉の主な用途
 EUのコーンスターチおよび小麦でん粉は、ばれいしょでん粉と同様に食品原料や工業原料などさまざまな用途に利用されている。加えて、コーンスターチや小麦でん粉では、ばれいしょでん粉と異なり、糖化製品向けも主な用途となっている。このため、2017年9月末に行われるEUの異性化糖生産割当の撤廃を見据え、コーンスターチや小麦でん粉の製造能力を拡大させる動きも見られている。

 

化工でん粉

 デキストリンおよびその他の化工でん粉(HSコード:350510、以下「化工でん粉」という)の主要輸出国の、主要仕向け先国別輸出量および輸出価格は以下の通り。なお、データは「Global Trade Atlas」の出典である。

タイ

【貿易動向】
11月の輸出量は、2カ月ぶりに前年比増

 2016年11月の化工でん粉の輸出量は、8万6464トン(前年同月比6.1%増、前月比14.2%増)と、2カ月ぶりに前年同月を上回った(図9)。同月の国別輸出量は、次の通り。

日本     2万8047トン
 (前年同月比1.7%増、前月比33.3%増)
中国       2万37トン
 (同21.4%増、同1.9%増)
韓国       8258トン
 (同45.4%増、同64.6%増)
インドネシア  6840トン
 (同11.7%減、同12.0%減)
 

図9 タイの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

米国

【貿易動向】
11月の輸出量は、5カ月連続で前年比増

 2016年11月の化工でん粉の輸出量は、2万7497トン(前年同月比23.3%増、前月比5.1%減)と、5カ月連続で前年同月を上回った(図10)。同月の国別輸出量は、次の通り。

カナダ  7921トン  
 (前年同月比27.4%増、前月比4.1%増)
中国   4317トン  
 (同3.8倍、同20.0%増)
メキシコ 3477トン  
 (同13.5%増、同9.2%減)
ドイツ   767トン  
 (同3.2%増、同23.1%減)
日本    707トン  
 (同24.9%増、同21.9%減)

図10  米国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

中国

【貿易動向】
11月の輸出量は、4カ月ぶりに前年比減

  2016年11月の化工でん粉の輸出量は、5402トン(前年同月比13.4%減、前月比6.3%増)と、4カ月ぶりに前年同月を下回った(図11)。同月の国別輸出量は、次の通り。

日本     2447トン  
 (前年同月比13.0%増、前月比4.0%増)
マレーシア  675トン  
 (同25.5%増、同1.0%増)
インドネシア 455トン  
 (同26.4%増、同40.0%増)
韓国     300トン  
 (同84.4%減、同58.4%減)

図11 中国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

E U

【貿易動向】
11月の輸出量は、4カ月連続で前年比増

 2016年11月の化工でん粉の輸出量は、4万1003トン(前年同月比3.7%増、前月比12.1%減)と、4カ月連続で前年同月を上回った(図12)。同月の国別輸出量は、次の通り。

トルコ   7551トン  
 (前年同月比0.5%増、前月比11.4%減)
ロシア  6277トン  
 (同16.9%増、同15.9%増)
中国   5840トン  
 (同6.8%減、同10.5%減)
日本   3084トン  
 (同26.9%増、同20.5%減)

図12 EUの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

豪州

【貿易動向】
11月の輸出量は、9カ月連続で前年比増

 2016年11月の化工でん粉の輸出量は、2771トン(前年同月比52.2%増、前月比17.9%増)と、9カ月連続で前年同月を上回った(図13)。同月の国別輸出量は、次の通り。

日本        2195トン  
 (前年同月比84.6%増、前月比13.7%増)
台湾         182トン  
 (同2.5倍、同5.1倍)
ニュージーランド 137トン  
 (同13.8%減、同24.5%増)

図13 豪州の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713



このページのトップへ

Copyright 2016 Agriculture & Livestock Industries Corporation All rights Reserved.