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2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

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最終更新日:2017年11月10日

2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

2017年11月

 本稿中の為替レートは2017年9月末日TTS相場の値であり、1米ドル=114円(113.73円)、1タイバーツ=3.46円、1ユーロ=134円(134.35円)である。

トウモロコシ・コーンスターチ

米国

【需給動向:トウモロコシ】
生産量、消費量ともに上方修正

 2017年10月時点の米国農務省(USDA)による2017/18穀物年度(9月〜翌8月)のトウモロコシ需給予測によると、生産関連の数値は、収穫面積は8310万エーカー(3363万ヘクタール、前年度比4.2%減)に下方修正されたものの、単収が1エーカー当たり171.8ブッシェル(4.4トン、同1.6%減)に上方修正されたことに伴い、生産量も142億8000万ブッシェル(3億6273万トン、同5.7%減)に上方修正された。消費関連の数値は、国内消費量のうち飼料など向けおよび食品・種子・その他工業向けが上方修正されたことにより、総消費量は142億8500万ブッシェル(3億6285万トン、同2.5%減)に上方修正された。

【価格動向:トウモロコシ】
前月予測から据え置き

 同じく2017/18穀物年度のトウモロコシの生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり2.80〜3.60米ドル(319〜410円)と前月予測から据え置かれた(表2)。

表2 米国のトウモロコシの需給見通し

【貿易動向:トウモロコシ】
8月の輸出量は前年同月および前月から大幅に減少

 2017年8月のトウモロコシ輸出量は、350万9972トン(前年同月比39.3%減、前月比26.0%減)と前年同月および前月を大幅に下回った(図3)。同月の国別輸出量は、次の通り。

メキシコ     123万6664トン  
 (前年同月比1.4%増、前月比4.1%減)
日本        82万7387トン  
 (同34.8%減、同32.8%減)
コロンビア    37万6559トン  
 (同33.3%増、同0.8%増)

 また、同月の輸出価格(FAS(注))は、1トン当たり170.32米ドル(1万9416円、前年同月比2.7%安、前月比2.7%安)と前年同月および前月からわずかに下落した。

(注)Free Alongside Shipの略。貨物を船側に付けた段階で支払われる価格。FOB価格と異なり、横持ち料(倉庫間の移動費)、積み込み料などは含まれていない。

図3 米国のトウモロコシ輸出量および輸出価格の推移

【貿易動向:コーンスターチ】
8月の輸出量は10カ月連続で前年同月比増

 2017年8月のコーンスターチ輸出量は、8804トン(前年同月比22.8%増、前月比5.3%増)と10カ月連続で前年同月を上回った(図4)。同月の国別輸出量は、次の通り。

メキシコ   3539トン  
 (前年同月比2.0倍、前月比11.6%減)
カナダ    2859トン  
 (同13.2%減、同4.2%増)
コロンビア  930トン  
 (同2.5倍、同4.7倍)
中国     129トン  
 (同53.4%減、同37.1%減)
日本      10トン  
 (前年同月同、全増)

 また、同月の中西部市場のコーンスターチ価格は、1ポンド(注)当たり5.01セント(5.7円、前年同月比31.2%高、前月比14.2%安)と前年同月から大幅に上昇した。

(注)1ポンドは0.45キログラム。

図4 米国のコーンスターチ輸出量および市場価格の推移

タピオカでん粉

タイ

【価格動向】
タピオカでん粉国内価格、キャッサバ農家価格ともに上昇傾向で推移

 タイタピオカでん粉協会(TTSA)によると、2017年10月第2週のタピオカでん粉の国内価格は、1キログラム当たり11.2バーツ(39円、前年同期比9.8%高、前週比0.9%高)と約2年ぶりに前年同期を上回った(図5)。

 また、9月のキャッサバ農家価格は、1キログラム当たり1.30バーツ(4.5円)と前年同月をかなり上回った(表1)。

図5 タイのタピオカでん粉価格の推移

【貿易動向】
8月の輸出量は前年同月からわずかに減少

 2017年8月のタピオカでん粉輸出量は、24万5086トン(前年同月比0.8%減、前月比6.2%増)と前年同月をわずかに下回ったものの前月をかなり上回った(図6)。同月の国別輸出量は、次の通り。

中国       11万5627トン  
 (前年同月比7.2%減、前月比4.8%減)
インドネシア   3万2243トン  
 (同10.2%減、同67.4%増)
台湾        2万5194トン  
 (同16.0%増、同29.3%増)
マレーシア    2万1687トン  
 (同35.2%増、同7.4%減)
日本       1万1541トン  
 (同8.7%減、同13.7%増)

 また、同月の輸出価格(FOB・バンコク)は、1トン当たり340米ドル(3万8760円、前年同月比4.8%安、前月比1.5%高)と引き続き前年同月を下回って推移している(図6)。

図6 タイのタピオカでん粉輸出量および輸出価格の推移

コラム ドイツのでん粉原料用ばれいしょの品種について

 EU最大のばれいしょでん粉生産国であるドイツでは、再生可能エネルギー法(Erneuerbare Energien Gesetz:EEG)の改正(注)に伴う青刈りトウモロコシへの転作の進展などにより、近年のでん粉原料用ばれいしょの作付面積は減少傾向で推移している。そのような中、同国では、より生産性の高い品種の栽培などにより、生産量の維持に努めている。同国で採種されているでん粉原料用ばれいしょの主要な種苗用品種は表の通りで、Kuras種が最も栽培されており、次いでVerdi種、Eurostarch種などとなっている。今回はこの3品種について紹介する。

(注)2004年の改正により、トウモロコシなどの再生可能原料を利用した電力に対して買い取り価格が加算される「再生可能原料ボーナス」が新たに導入され、ばれいしょからトウモロコシへの転作が進んだ。詳細は『砂糖類・でん粉情報』(2016年3月号)「CAP改革後のばれいしょでん粉主要生産国の動向〜大きな変革期を迎えたEU〜」を参照されたい。
 



 

1.Kuras種  
 オランダのAgrico 社が開発したこの品種は、近年の採種圃場面積こそ減少傾向にあるものの、今なお主要な品種となっている(写真1)。主な特徴は、初期生育が良く、単収が高い。さらにでん粉含有率が高いため、生産者に人気の品種である。





 

2.Verdi種
 この品種はドイツのSolana GmbH & Co. KG社によって開発された。同社は、ばれいしょ育種に積極的に取り組む独立系の有力企業の一つであり、同国に二つの育種施設を有している。

 Verdi種の特徴は、種いもに由来する病気である黒あし病などに対する耐性が強く、そうか病に対しても中程度から強程度の耐性を持つことである。さらに、成熟する期 間が平均よりも短い特徴もある(写真2)。

 なお、にあるBurana種も同社が開発した品種であり、塊茎の腐敗・枯死に対して強い耐性を持つなどの特徴がある(写真3)。
 







 

3.Eurostarch種
 この品種はドイツのEUROPLANT社によって開発された。同社は、ばれいしょ育種を専門としており、表にあるEurobravo種も開発している。

 Eurostarch種は、多収性のでん粉原料用ばれいしょで、病害や線虫への抵抗力も強く、貯蔵可能な期間も長いなどの特徴があり、近年の採種圃場面積は増加傾向で推移している(写真4)。




 

ベトナム

【生産動向】
7月の作付面積は前年同月比増

 ベトナムの調査会社AgroMonitorによると、2017年7月の調査では、キャッサバの作付面積は、前年同月を1.2%上回る44万4650ヘクタールとなった(表3)。地域別に見ると、中央高原地域が14万7358ヘクタールと最も作付面積は大きく、次いで南部沿岸地域、南東地域などとなっている。現地トレーダーなどによると、2017/18年度(8月〜翌7月)のキャッサバ作付面積は、2016年後半から現在まで続くキャッサバ価格の低迷により、多くの生産者が収益性に勝るサトウキビなどへ転作したため、前年を下回ると見込まれている。

 キャッサバの供給動向を見ると、主産地である南東地域のタイニン省では7月、長雨の影響により、低地でキャッサバを栽培している多くの地域では、洪水や根腐病が発生したことに加え、キャッサバ価格の上昇を待ち、収穫を遅らせている生産者もいるため、でん粉工場へ輸送されるキャッサバの量は減少した。そのため同省の多くのでん粉工場では、1カ月以上操業を停止していたが、主にカンボジア産キャッサバの供給により、操業を再開している。

表3 ベトナムのキャッサバ作付面積

【貿易動向】
7月の輸出量は前月から大幅に減少  

 AgroMonitorによると、2017年7月のタピオカでん粉輸出量は、14万5658トン(前年同月比5.9%増、前月比16.4%減)と前年同月をかなり上回ったものの前月を大幅に下回った(図7)。これは、最大の輸出先国である中国に加え、台湾やフィリピン、マレーシアなども減少したためである。

図7 ベトナムのタピオカでん粉輸出量および輸出価格の推移

ばれいしょでん粉

EU

【貿易動向】
8月の輸出量は前年同月から大幅に増加

 2017年8月のばれいしょでん粉輸出量は、1万9743トン(前年同月比20.2%増、前月比2.4%減)と前年同月を大幅に上回った(図8)。同月の国別輸出量は、次の通り。

韓国   5050トン  
 (前年同月比71.9%増、前月比5.4%増)
米国   2567トン  
 (同29.1%減、同24.5%減)
中国   1051トン  
 (同62.2%増、同71.7%増)
日本   660トン  
 (同2.0倍、同50.0%増)

 また、同月の輸出価格(FOB)は、1トン当たり616ユーロ(8万2544円、前年同月比4.3%安、前月比1.5%安)と8カ月連続で前年同月を下回った。

図8  EUのばれいしょでん粉輸出量および輸出価格の推移

化工でん粉

 デキストリンおよびその他の化工でん粉(以下「化工でん粉」という)の主要輸出国の、主要仕向け先国別輸出量および輸出価格は以下の通り。

タイ

【貿易動向】
8月の輸出量は前年同月からやや減少

 2017年8月の化工でん粉の輸出量は、8万2951トン(前年同月比4.4%減、前月比22.4%増)と前年同月をやや下回ったものの前月を大幅に上回った(図9)。同月の国別輸出量は、次の通り。

日本      2万2039トン  
 (前年同月比13.4%減、前月比3.0%減)
中国        2万34トン  
 (同5.7%減、同69.8%増)
インドネシア  1万468トン  
 (同50.1%増、同74.6%増)
韓国        6024トン  
 (同4.9%減、同37.4%増)

図9 タイの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

米国

【貿易動向】
8月の輸出量は前年同月および前月から増加

 2017年8月の化工でん粉の輸出量は、2万9163トン(前年同月比6.2%増、前月比23.4%増)と前年同月および前月を上回った(図10)。同月の国別輸出量は、次の通り。

カナダ     7923トン  
 (前年同月比4.7%増、前月比22.8%増)
メキシコ    4424トン  
 (同57.2%増、同62.1%増)
中国      3208トン  
 (同28.5%減、同2.7%減)
コロンビア  1152トン  
 (同8.4%増、同20.5%増)
日本      908トン  
 (同25.9%増、同8.0%減)

図10  米国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

中国

【貿易動向】
8月の輸出量は前年同月から大幅に増加

 2017年8月の化工でん粉の輸出量は、6140トン(前年同月比37.0%増、前月比25.0%減)と前年同月を大幅に上回ったものの前月を大幅に下回った(図11)。同月の国別輸出量は、次の通り。

日本      2431トン  
 (前年同月比4.9倍、前月比4.9%減)
インドネシア  563トン  
 (同14.4倍、同3.2倍)
台湾       431トン  
 (同64.5%増、同30.1%減)

図11 中国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

EU

【貿易動向】
8月の輸出量は前年同月からかなり増加

 2017年8月の化工でん粉の輸出量は、4万5075トン(前年同月比6.9%増、前月比0.2%増)と前年同月および前月を上回った(図12)。同月の国別輸出量は、次の通り。

トルコ    7955トン  
 (前年同月比8.2%減、前月比4.7%減)
ロシア    6250トン  
 (同26.7%増、同10.9%増)
中国     4570トン  
 (同7.1%減、同16.1%減)
日本     3644トン  
 (同19.0%増、同3.6%減)

図12 EUの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

豪州

【貿易動向】
8月の輸出量は前年同月からかなり減少

 2017年8月の化工でん粉の輸出量は、2525トン(前年同月比9.0%減、前月比31.0%増)と前年同月をかなり下回ったものの前月を大幅に上回った(図13)。同月の国別輸出量は、次の通り。

日本         1718トン  
 (前年同月比23.4%減、前月比65.4%増)
ニュージーランド  239トン  
 (同39.8%増、同11.5%減)

図13 豪州の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272



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