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お菓子の需要動向と「菓子および砂糖の需要喚起キャンペーン」について

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最終更新日:2014年5月9日

お菓子の需要動向と「菓子および砂糖の需要喚起キャンペーン」について

2014年5月

全日本菓子協会 専務理事 奥野 和夫

はじめに

 全日本菓子協会(以下「協会」という)は、昭和60年11月に、個々の菓子メーカーやお菓子のジャンル別団体の努力だけでは解決できない菓子産業を取り巻く諸課題の解決に向けて、菓子産業の総力を結集して取り組むために設立された菓子産業の統一団体である。平成26年4月1日現在で会員は、お菓子に関係する全国団体18団体と維持会員企業58社となっている(表1)。会員団体の傘下企業を含めると約2万企業(重複あり)と、全国の菓子企業約5万企業(卸を経由して販売される流通菓子メーカーと和洋菓子製造小売事業者を合わせたもの)の約4割をカバーしている。
 
 協会の事業としては、 1)菓子原料の内外価格差の是正と供給の安定化 2)食の安全・安心への対応とお菓子の需要拡大への取り組み 3)商取引慣行問題への取り組み 4)容器包装リサイクルなど環境問題への取り組み 5)IT活用による取引の効率化促進 6)情報の収集・提供と統計資料の作成-などに取り組んでいる。

 今回は、特に砂糖産業と共同で取り組んでいる「菓子および砂糖の需要喚起キャンペーン」について紹介する。

1.お菓子の需要動向と需要喚起対策

 お菓子の需要は、協会が毎年3月末に公表している推計統計(暦年)によれば、バブルが崩壊した平成4年の生産金額2兆6000億円、小売金額 3兆5000億円をピークにして減少傾向で推移してきたが、平成17年以降は下げ止まりを見せ、横ばいないしは微増で推移した(表2)。リーマンショックの影響を受けて、平成21年以降は、景気回復の遅れによる消費者の購買意欲の低下、デフレ傾向の継続などから微減で推移してきたが、平成24年末の政権交代によって、いわゆるアベノミクスが推進され、景気回復感が強まり、平成25年には、ジャンルによって差はあるものの、全体としては、生産金額が対前年100.1パーセントの2兆3427億円、小売金額が対前年100.2パーセントの3兆1757億円と、横ばいながらも下げ止まり感が見られた。
 
 少子高齢化、景気回復の効果が消費者の購買意欲につながりにくいこと、依然として流通段階における価格競争によって、デフレからの脱却が果たせていないことなど、お菓子を取り巻く情勢には厳しいものがある。今後、将来にわたって菓子産業が維持・発展していくためには、消費者の皆さんにお菓子の良さを知ってもらい、豊かな生活にはお菓子がなくてはならないものであることを理解していただくことによって、お菓子の需要を掘り起こしていくことが何より重要な課題となっている。

 そこで協会が中心となって、お菓子の最も重要な原料である「お砂糖」を供給している砂糖産業(お砂糖“真”時代協議会)と共同で、「菓子および砂糖の需要喚起キャンペーン」に取り組んでいる。このキャンペーンにおいては、お菓子はおいしいだけでなく、生活に安らぎ、笑顔、夢、だんらんをもたらすものであり、心と体の元気を育て、豊かな食文化を創造するものであることを、広く消費者に伝えていくこととしている。

2.平成25年度需要喚起キャンペーンについて

(1)店頭キャンペーン

 平成25年度は、前年と同様に、お店にお菓子を買いに来る主婦などの消費者を対象とした「店頭キャンペーン」と、お菓子が大好きな子供たち、特に小中学生を対象とした「作文コンテスト」の 2本立てで実施した。

 店頭キャンペーンについては、これまでのクイズ形式から、消費者のお菓子に対するイメージ、食べ方、購買行動などを聞くアンケート形式とした。小冊子の中に啓発情報とあわせて、スーパーなどの店頭用小冊子については3問、和洋菓子の製造小売用小冊子については6問の設問を設けて、2種類の小冊子を作成し店頭に設置した。
 
 
 スーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストア、生協などの小売店1万2623店舗、和洋菓子製造小売店1万9200企業の協力を得て、平成25年11月1日から平成26年1月14日まで、小冊子を店頭に設置するとともに、「お菓子ナビ」のホームページからも応募できるようにした。応募者の中から抽選で、お菓子を買って食べていただくという趣旨の「お菓子買いま賞」として1万円を100名に、「お菓子もらいま賞」として3,000円相当のお菓子詰め合わせを3,000名に差し上げた。

 応募数は、はがき、ウェブ合わせて19万4963通となり、多くの方に啓発情報を通じてお菓子の良さについて知ってもらうとともに、お菓子に関する思いや購入実態などについて、情報を提供していただいた。

 アンケートの結果については、小売店の設問では、消費者はお菓子を「癒やしであり、心を幸せにしてくれるもの」と受け止めていることが明らかになるなど、改めてお菓子の力が再確認された。また、和洋菓子の設問では、和菓子、洋菓子を選ぶときの基準について、「価格が安い」(7.2%)よりも「味が良い」(53.2%)、「品質に見合った価格」(20.1%)、「見た目がきれい」(18.0%)が多く、消費者は単に価格の安さを求めるのではなく、おいしさ、品質に見合った適正な価格などを求めていることが明確となった。今後の関係者のより良いお菓子作りに役立てていく必要がある。

(2)作文コンテスト

 作文コンテストでは、全国3万1000校の小・中学校に対して、フォトニュース(学校向け壁新聞)および教員向け冊子を送った。フォトニュースについては校内に掲示し、作文コンテストを告知していただいた。また、教員向け冊子では教員に対して、お菓子が人々の生活にどのように関わっているのか、さらに甘いものに対するマイナスイメージを払拭するための専門家のコメントなどを伝えて、お菓子に対する理解を深めた。
 
 応募作品の中から最優秀賞2点(小・中学生各1点)には、賞状および図書カード3万円分を、優秀賞20点(小・中学生各10点)には、賞状と図書カード1万円分を差し上げた。最優秀作品2点については、本年度から「お菓子ナビ」のホームページにおいて、フリーアナウンサーの小林麻耶さんが朗読しているので、ぜひお聞きいただきたい。

 学校単位での応募に対して、応募数の多かった順に、優秀学校賞として20校(小・中学校各10校)に「学校行事まるごとお菓子プレゼント」(10万円相当のお菓子または図書カード)を、学校賞として20校(小・中学校各10校)に同じく「学校行事まるごとお菓子プレゼント」(5万円相当のお菓子または図書カード)を差し上げた。

 さらに、在校生徒数に対する応募作品数の割合が高い順に、特別賞として20校(小・中学生各10校)に図書カード5万円分、抽選でお楽しみ賞100校(小・中学校各50校)には図書カード2万円分を差し上げた。

 応募作品数は、前年度を上回る3万1057通(前年比104%)となり、応募学校数も前年を上回る383校(前年比102%)となった。そのほとんどは、学校(学年、クラス)単位で、冬休みの宿題として取り組まれ、学校の行事として徐々にこの取り組みが浸透しつつあることがうかがわれる。

 作品の内容については、いじめについて書かれた作品、おじいちゃんおばあちゃんとの日常の生活を題材にしている少子高齢化が表れている作品、共働きで兄弟と留守番している時の作品など、家族の形の変化が読み取れ、世相を反映している作品が多く見られた。デジタル時代全盛の現代に、これだけの多くの生徒の皆さんがお菓子のことについて考えて、お菓子の良さを見出し、それを自分の言葉で作文にした意義は大きいと考えられる。

3.今後に向けて

 このような活動を地道に続けていくことによって、お菓子の良さを広く消費者の皆さんに知っていただき、折に触れてお菓子を食べて癒され、心も体も幸せに、元気になっていただきたいと考える。砂糖産業をはじめ関係者の皆さま方の引き続きのご協力、ご支援をよろしくお願いしたい。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713



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