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巻頭言

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最終更新日:2013年8月7日

地域農畜産業と金融機関との関わり

株式会社百十四銀行 代表取締役頭取 渡邊 智樹(わたなべ ともき) 

百十四銀行
・昭和27年香川県生まれ。
・京都大学経済学部卒業。
・昭和49年株式会社 百十四銀行入行。
・大阪支店長、取締役東京支店長、常務取締役、代表取締役専務執行役員を経て平成21年から現職。

<銀行紹介>
・香川県高松市に本店を置く地方銀行(明治11年創業)。
・香川県を地盤として、岡山・愛媛・大阪・兵庫などの瀬戸内地域のほか、東京・名古屋・福岡など計11都府県に広域店舗網を展開。

香川県と農畜産業について

 私ども百十四銀行の本店所在地、四国・香川県は、全都道府県のなかで最も面積が小さい県ながら、瀬戸内海に面した恵まれた温暖な気候や美しい島々、そして、最近では「うどん県」と呼ばれるなど、讃岐うどんが全国的にブームとなって、国内外から多くの方に訪れていただいています。また、年間を通じて降水量が少ないことも香川県の特徴であり、讃岐平野には今でも1万4千箇所を超える多くのため池が存在するなど、慢性的な水不足が大きな問題でしたが、吉野川を水源とする香川用水が昭和49年に完成して以降、水事情は大幅に改善し現在に至っております。
 このような変遷を経て、現在では、瀬戸内の豊かな風土に育まれながら、農地の効率的な利用や経営複合化により、全国に誇れる高品質の農畜産物が生産され、収益性の高い農畜産業が営まれています。

 一例をあげますと、野菜では、にんにく、レタスの出荷量が全国で10位以内に入り、果物では、いちごの「さぬきひめ」、みかんの「小原紅早生」、キウイフルーツの「さぬきゴールド」などの香川県独自のブランド化を展開しています。また、畜産物では、「讃岐三畜」と呼ばれる「讃岐牛(オリーブ牛)」、「讃岐夢豚」、「讃岐コーチン」が有名であります。
 ちなみに、「讃岐三畜」というネーミングは、かつての香川県の特産品、「讃岐三白」(塩、砂糖、綿)になぞらえたものです。その「讃岐三白」の塩、綿については、歴史の変遷とともにその役割を終えましたが、砂糖の伝統は、最上級の砂糖である「和三盆」に、しっかりと受け継がれております。

当行と地域農畜産業との関わり

 農畜産業をめぐる情勢は、社会経済情勢の変化と相まって、生産者の高齢化と後継者不足、農産物価格の低迷、耕作放棄地の増加など一層厳しさを増しており、食の安定供給だけでなく、県土や環境保全など農業の有する多面的機能の低下が懸念されるとともに、国内外の産地間の競争激化、食の安心安全や食生活の変化への対応など新たな課題も生じています。

 当行では、農業者の方や支店からの農業関連の相談窓口となる「アグリサポートデスク」を本部内に設置し、販路開拓や資金調達、異業種からの参入支援、事業承継など、経営全般のご相談に対応できる体制を整備しています。また、行内での人材育成にも積極的に注力し、現在、日本政策金融公庫が認定する「農業経営アドバイザー」の有資格者15名を本部・営業店に配置しております。
 融資のご相談はもちろん、事業・収支計画策定支援などの経営サポート、農業者と食品関連業者とのビジネス・マッチングや商談会・セミナー開催を通じた農商工連携・販路開拓支援をおこない、地域農畜産業の活性化に向けたお手伝いを行っています。平成23年11月には、地方銀行35行で「地方銀行フードセレクション」を共同開催し、食品業者と食品関連バイヤーとの出会いの場をご提供しました。また、自社養豚場から出る堆肥を燃料として利用するバイオマスボイラーへの設備更新により、CO2排出量の削減やランニングコストの低減に取り組まれている養豚業を営む農業法人に対しまして、「国内クレジット制度」の活用をご提案し、国内クレジット認証取得に協力するなど、お取引先の環境配慮型経営のサポートをさせていただきました。

 今後は、農畜産業を食料生産の産業として展開していくことは勿論のこと、農商工連携や六次産業化の取組みに見られるように、その先の加工や販売、観光などの分野で異業種と手を組み、様々な価値を生む基盤産業として農畜産業を捉えることが重要ではないかと思います。自然や環境、医療、ビジネス・マッチングなど、異業種から生み出される関連ビジネスにも注目しながら、地域農畜産業をサポートしてまいりたいと考えています。

農畜産業振興機構への期待

 農畜産業振興機構と当行とのお取引は、昭和四十年、前身のひとつである「糖価安定事業団」設立時に遡ります。これだけ長くお取引頂くと、担当者だけでなく、私ども経営に携わる者まで、農畜産業のこれからの方向性について興味を持っていつも接しています。
 特に、地域の農畜産業においては、はじめにご紹介したような質の良い特産品を守り、かつ、生産者が安心して新しい商品を開発できる仕組みを構築するために、機構の業務である、「生産者の経営安定対策」、「需給調整・価格安定対策」が大変重要になってくると理解しています。

 日本の農畜産業は、食料供給という農畜産業の根幹的な役割とともに、事業の展開次第では新たな成長産業へと成長する可能性が十分秘められていると思われます。今後、段階的に進むであろう規制緩和に対し、農畜産業が有する産業としての潜在力を開花させ、農畜産業の健全な発展と食料の安定供給を支えていただきますよう期待しております。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196



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