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【レポート】チリの豚肉生産事情

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最終更新日:2013年11月6日

調査情報部 横打 友恵

はじめに

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 チリは、我が国の豚肉輸入先国として、米国、カナダ、デンマーク、メキシコに次ぐ第5位にあり、輸入に占めるシェアは4%(2012年)と少ないものの、安定的な輸入先の一つです。チリの養豚生産は、外国産の原料に依存した配合飼料を中心としており、輸入飼料を中心とする点で日本と共通しています。

最近の豚肉生産動向

図1
 2012年の豚肉生産量は、 58 万3673トンと前年比 10.6%増となりましたが、これはチリ最大手の養豚場で発生した悪臭に抗議する近隣住民の反対により、母豚への種付けを中止し多くの豚がと畜、出荷に向けられたことが影響しており、実質的な生産の拡大には至っていません。

飼料需給動向

 養豚向けの飼料は、輸入穀物への依存度が比較的高く、輸入割合は、トウモロコシで 30 %、大豆で100%、ソルガムで 99 %となっています。
 トウモロコシについては、国内生産も増加していますが、養豚の生産規模拡大のスピードに追い付いていないため、今後、豚肉生産が増加すれば、輸入飼料への依存度はさらに増すものとみられています。
 これまでのトウモロコシの主な輸入先は、米国、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイでしたが、2012年は米国、ブラジル産のトウモロコシ価格が上昇したことから、より安価なパラグアイ産にシフトする動きが目立ちました。

輸出動向

 輸出額でチリ最大の輸出先である日本向けは、現在、冷凍品のみが輸出されていますが、第2位の輸出市場である韓国向けには、一部冷蔵品の輸出を開始しました。アジア向けの冷蔵品輸出は、カナダ、米国が優位にありますが、チリの主要な豚肉企業では、ISO9001やISO14001、また、HACCPなど国際規格の認証等の取得を進め、これらの付加価値で対抗していくという動きをみせています。
 また、今後の輸出先として各社が最大の関心を寄せているのは、2011年に輸入解禁された中国です。現在、中国向け輸出は、頭、豚足、耳などの低価格部位に集中していますが、経済成長に伴い中国国内の豚肉需要が拡大する中で、日本や韓国向けと同様に高級部位の増加も期待されています。
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今後の見通し

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 チリ農業政策・調査局(ODEPA)によると、穀物価格の上昇や、国内最大手企業の増頭計画の中止などにより、2013年度の生産は横ばいあるいは若干の減少が見込まれるとしています。
 一方、国内市場を見ると、豚肉への需要が高まりつつあり、2 0 1 2 年の1 人1 年当たりの豚肉消費量は 26.5 kg と、2005年の 19.3 kg から大きく伸びています。チリの国民は食生活に対して保守的と言われていますが、ここ数年の企業によるマーケティングが功を奏し、豚肉は「ヘルシーミート」というイメージの改善が図られてきています。
 環境問題や生産コストなどの課題はありますが、チリは、口蹄疫、豚コレラといった家畜疾病の発生がないという南米一の衛生水準の高さを誇ることから、中期的には国内需要がけん引し、堅実に成長していくものとみられます。

写真提供:チリ貿易振興局

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