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【業務関連情報】さとうきびやてん菜など地域の基幹作物を支える砂糖の価格調整制度

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最終更新日:2016年11月2日

供給

 私たちが日頃何気なくコーヒーや紅茶に入れているスティックシュガー、料理やパン・菓子作りなどに使っている砂糖。砂糖は、身体や脳のエネルギーになるだけでなく、食品の腐敗を防ぐ働き、パンやクッキーなどに焼き色をつけたり、味わいや食感、仕上がりの美しさを演出するなど、甘さだけではなく、さまざまな機能を持っており、私たちの食生活を豊かなものにする欠くことのできない食品です。
 わが国で消費される砂糖は、年間200万t弱であり、このうち約1/3は沖縄県や鹿児島県南西諸島、北海道において栽培されるさとうきびやてん菜(砂糖大根)から作られる甘しゃ糖やてん菜糖(国内産糖)で、残りの約2/3はタイやオーストラリアなどから輸入された原料糖など(輸入糖)で賄われています。
 国内産糖の価格と、広大な土地で生産された輸入糖の価格には大きな差があり、輸入糖がそのまま国内に流通すると国内産糖が販売できなくなります。このため、国の政策として、国内のさとうきびやてん菜の生産と、これらを原料とする国内産糖製造事業、さらに国内産糖と輸入糖を原料とする精製糖製造事業がそれぞれ成り立つようにしています。これが砂糖の価格調整制度です。
 そこで今回は、さとうきびやてん菜などの地域作物の重要性と、これらを支える価格調整制度について紹介します。

さとうきびやてん菜が地域で果たしている役割

再生

 さとうきびは、暖かい気候を好むため、日本では沖縄県や鹿児島県南西諸島で栽培されています。これらの島々は、台風の常襲地帯であり、干ばつになりやすい地域でもあるため、台風の強風で倒されてもまた起き上がり、水不足が続いても雨が降れば新しい葉を出したりと、自然災害に強いさとうきびは他に代えることができない作物となっています。そのため、これらの地域の栽培面積の約半分、畑作生産者の約70%がさとうきびを栽培しています。
 てん菜は、寒冷な気候を好むため、日本では北海道で栽培されています。北海道畑作農業にとって、てん菜は、冷害に強いだけでなく、連作障害を防ぐため、小麦、ばれいしょ、大豆や小豆などの豆類とともに「輪作作物」として位置付けられ、これらの作物が順次作付けられています。そのため、北海道畑作地域の栽培面積の14%、畑作生産者の約20%の生産者がてん菜を栽培しています。
 収穫されたさとうきびやてん菜は、時間が経つと糖度が落ちてしまいます。そのため収穫後すぐに産地にある製糖工場へ運ばれます。このように、さとうきびやてん菜は、作付けから収穫、製糖まで地域と密接に関連しており、地域経済や雇用確保に大きな役割を果たしています。

砂糖の価格調整制度

 alicは国内の精製糖企業が原料糖などを輸入する際に調整金を徴収し、これを主な財源として、沖縄県、鹿児島県南西諸島のさとうきびや北海道のてん菜の生産者と、これらを原料とする国内産糖製造事業者に対し、交付金を交付するなどの支援をしています。交付金の財源には、精製糖企業から徴収する調整金のほか、国費や異性化糖(※)企業が国内で異性化糖を製造する際に徴収される調整金なども充てられる仕組みになっています。
 この仕組みにより、輸入糖の価格は調整金の分だけ高くなり、国内産糖の価格は低くなって両方のバランスがとられるようになっています。
 つまり、私たちが支払う砂糖の価格には、精製糖企業などの調整金負担が反映されていると言え、一方で、調整金などを財源とした支援を受けた生産者と国内産糖製造事業者は、砂糖を安定的に供給することで、消費者の食生活を支えています。このように砂糖の価格調整制度は、消費者と生産者が支え合う仕組みなのです。
 砂糖の価格調整制度は、昭和40年の砂糖の価格安定等に関する法律(現在は、砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律)の制定以降、その時々の社会情勢に照らして見直し改正を重ね、今日に至っています。昭和57年には砂糖と競合する異性化糖が調整金対象に加わり、平成19年にはWTOなど国際的なルールとの整合を図るため、世界的な農政の流れに即し、生産者への直接交付金で経営を支援する仕組みが導入されました。
 平成25年7月から交渉参加しているTPP協定については、今年2月に開催されたTPP署名式において署名が行われました。交渉では、砂糖は、コメ、麦などと同様に重要5品目と位置付けられ、現行の価格調整制度の基本的な枠組みは維持されました。
 また、TPP関連対策として、加糖ココア粉などの加糖調製品を新たに法律に基づく調整金の対象とすることが政府の「総合的なTPP関連政策大綱」で決定され、現在、国会において協定の承認と関連法案の審議が行われています。
 価格調整の業務を行うalicとしても、引き続き、価格調整制度を円滑かつ適切に実施するため、国の方針に基づき対応してまいります。

(※ )でん粉を原料に製造される甘味料で清涼飲料などに使用される。

しくみ

輸入糖

(特産調整部)

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農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196



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