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【レポート】ベトナムの豚肉事情

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最終更新日:2017年9月6日

 豚肉を使った料理の多いベトナム、豚の飼養頭数が、中国、アメリカ、ブラジル、ドイツに次いで世界第5位(2014年)ということを、ご存知でしょうか。現在、都市部を中心に年間90万人もの人口が増えていること、経済成長も進み、1人あたりの国民総所得(GNI) は、この10年で約3倍になっていることなどにより、今後豚肉の消費量はさらに増加すると予想されています。そこで、今回はベトナムの豚肉需給について紹介します。

増加傾向にある豚肉消費

 近年の経済発展に伴う所得水準の向上に比例するように主要食肉の1人当たり消費量は右肩上がりで推移しています。その中で最も消費量が多いのは豚肉で、食肉全体の7割以上を占めており、次いで鶏肉、牛肉の順となっています。
 ベトナムでは豚肉を、揚げる、焼く、煮る、蒸すなどの調理により、チャジオ、ブンチャー、コムタムなど多彩な料理が作られます。また、豚骨は、日本でもなじみ深いフォーなど麺類のスープのダシとして使用されています。

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庭先での豚の飼養

 ベトナムの全農家900万6000戸のうち、豚を飼養する農家は、全国に413万2000戸あり、このうち飼養頭数10頭以下の零細・小規模農家が87%を占めます。これらの農家の多くは、1〜2頭程度の豚を購入し、庭の片隅の小屋で肥育した後、販売し、現金収入を得るような経営といわれています。地域によっては、農業、畜産、水産を組み合わせた農畜水複合経営が普及しています。これらの地域では、養豚部門の排せつ物を魚のエサとして養魚池に投入し、池に沈殿した泥を有機肥料として果樹園で利用するなど副産物を通じた資源循環型農業が盛んに行われています。

増加傾向にある豚肉生産量

 豚肉生産量は、増加傾向で推移しており、2015年には過去最高の349万tとなりました。と畜頭数は横ばいで推移してきたものの、平均出荷体重が5年で9kg増加し、中には、日本と同程度の100kgの肉豚を出荷する農家もあり、こうした農家が生産量の伸びを牽引しています。また、政府は、飼養頭数が伸び悩んでいる中で、デンマーク、カナダ、アメリカなどから生産能力の高い品種を導入し、1頭当たりの肉豚の体重を増加させることにより生産量の拡大に取り組んでいます。

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食肉は伝統市場などでの販売が主流

 ベトナム最大の商業都市のホーチミン市などでは量販店が増加してきていますが、全国的には、食料品などの生活必需品を購入するのは伝統市場や地元の小売店などが一般的で、毎日の食材を必要な分だけ購入する消費スタイルが多いようです。これらの店で食肉は常温で販売されていることが多く、中には生きている鶏やアヒルを販売しているところもあります。
 量販店では、店内に食肉の量り売りのブースがあり、消費者は、そこで店員に必要な数量や部位を注文し、カットしてもらう形式が主流となっています。ベトナム人は、豚肉の脂身の多い部位を好む傾向にあり、骨付きバラ肉(スペアリブ)、バラ肉、もも肉の順に人気があります。

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今後の豚肉の需給動向

 これまでのところ、豚肉の国内自給は達成できており、豚肉の輸入量はごくわずかですが、大都市を中心に国民の所得が上がってきており、今後も豚肉の消費量は拡大すると思われます。一方で、近年、環境規制が厳しくなったり、家畜疾病などの問題が頻繁に発生したりしたことから、ここ最近の豚の飼養頭数は伸び悩んでいます。
 こうした問題から、いかにして国産需要に対応していくかは、政府にとって課題の一つですが、将来的にうまく国内生産で豚肉を賄うことができなくなり、豚肉の積極的な輸入を行うようになれば、世界の豚肉需給に影響を及ぼす可能性があることから、今後の動向を注視していく必要があります。
 

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